転職活動期間はどれくらいか。転職を長引かせないためのポイントについて
初めて転職活動をする方は、転職活動にどれほどの時間がかかるのかのイメージが湧かない人も多いのではないでしょうか。
実際に転職活動の期間は、人によって大きく異なります。
スキルの棚卸しや企業分析などを怠った場合、自分のスキルや強みを適切にアピールできず、なかなか転職先が決まらない可能性もあります。
また、そもそも転職活動の進め方を間違えると、転職活動がスムーズに進まず長引く恐れもあります。
転職活動を効率よく進めるためには、正しい進め方と長引かせないためのコツを把握することが大切です。
そこで本記事では、転職活動にかかる期間の平均や転職活動を長期化させないためにやるべきことを解説します。
円滑かつ確実に転職活動の成功へつなげるためにも、本記事で転職活動のポイントを理解してください。
転職活動期間の平均は3〜6ヶ月を目安に
転職活動の平均期間は、3〜6ヶ月です。
この期間のなかには、企業分析や書類作成、面接対策などの事前準備も含まれていますので、「いかに効率よく準備できるか」こそが転職活動を長引かせないポイントです。
ここからは、実際に3〜6ヶ月で取り組むべき転職活動のスケジュールを説明します。
転職準備(約1週間)
初めに行うのが、転職準備です。
具体的には、以下のような準備を行います。
- 自己分析
- 業界分析
- 企業の情報収集
- 企業分析
- 説明会への参加
この転職準備に手を抜くと、「第一選考で何度も落ちる」「選考に進んだ後に、自分の希望と違うことに気づく」などの失敗につながりかねません。
特に自己分析は、いち早く転職活動を進めたい人ほど怠りがちです。
自己分析では、転職する目的の整理や、企業にアピールできるスキル・経験の棚卸しをします。
このタイミングでしっかりと自己分析をしておくことで、応募企業の選定に明確な軸ができ、書類作成や面接をスムーズに進められます。
書類作成(約1週間)
企業リサーチや自己分析が済んだら、履歴書や職務経歴書の作成に移行します。
事前に提出する書類は、一次選考を通過する上で重要な役割を果たします。
以下のポイントに注意して、適切に自分を訴求できる書類を作成してください。
- 提出書類としての正しいフォーマットであるか
- 短時間で内容を理解できるように工夫されているか
- 自分の学歴・経歴が漏れなく記載されているか
- 自分のスキルや強み、志望動機が端的にアピールできているか
- 誤字脱字や記入漏れがないか
企業の採用担当者が書類選考で履歴書をチェックする時間は、決して長いとは言えません。
そのため、できるだけ簡潔に、分かりやすく、読みやすいように最低限の工夫をすることこそが、書類を読んでもらう上での重要なポイントです。
さらに、事前に行う自分のスキルや経歴を棚卸しを通して自分の強みを理解していると、ここでの書類作成はスムーズに進みます。
求人応募・面接(約2ヶ月)
書類作成が完了したら、実際に求人へ応募していきます。
求人への応募は複数の企業へ応募し、同時進行で進めるようにしてください。
1社ずつ応募して合否を待っていると、求人応募から面接までに時間がかかってしまうため、非効率的です。
複数の会社の選考を同時に進めることで、会社同士を比較しながら「自分に合った会社か」「入社後活躍できるか」を判断できます。
次に、求人応募から1週間ほど経つと、書類審査を経て一次面接への合否判定が届きます。
面接を受けるにあたっては、まずは事前に面接でのマナーを確認し、質疑応答の練習を徹底する必要があります。
聞かれそうな質問内容を想定し、その回答を1つずつ考えて、自分のスキルや強みをアピールできるよう準備してください。
また、面接で話す内容が、事前に提出した書類との整合性があるかも確認するとよいです。
内定・退職(約1ヶ月半)
無事内定を獲得できたら、入社準備、そして退職手続きを行います。
入社するにあたって、まずは入社承諾への返答をします。
一般的に内定通知から1週間以内に入社の返答を求められるため、改めて労働条件や仕事内容を再確認し、入社の意思表示をしてください。
入社が確定したら、現職の退職交渉に移行します。
民法では、2週間前までに退職の意志を伝えれば退職は認められるとされています。
しかし、会社独自の就業規則で「退職の場合は、1ヶ月前に申し出る」などと決められている場合もあるので、企業の規則を守るのが円満退職のポイントです。
退職にあたって、会社で行う手続きや引き継ぎ業務なども発生するので、できるだけ余裕を持った退職交渉を心がけてください。
転職準備が転職活動期間の全てを左右するといっても過言ではない
転職活動は「転職準備」「書類作成」「求人応募・面接」「内定・退職」の順序で進めますが、なかでも土台となる「転職準備」こそが、転職活動期間を大きく左右する重要なステップです。
この転職準備を怠ると、転職活動が予定より長引いたり、あるいは入社後のミスマッチにつながったりと、転職失敗につながる可能性が高まります。
特に、転職準備において「自己分析」「転職の目的」「企業分析」の3つは、今後のキャリアを左右する基軸です。
「なぜ転職をするのか」という転職の目的や、アピールできる自分の強みやスキルが把握できていないと、転職活動はスムーズに進みません。
「自己分析」「転職の目的」「企業分析」の3つは、必ず深掘りして行うようにしてください。
転職成功者が実際に転職活動にかかった期間について
大手転職サイトのビズリーチは、2020年3月、会員を対象に転職活動期間のアンケートを実施しました。
出典:他の企業に入社するまでの期間に関してのアンケート|ビズリーチ
こちらのアンケートからは、回答者の約4割が3ヶ月未満で転職を成功させていることがわかります。
また、エン・ジャパン株式会社が運営する総合求人・転職支援サービス「エン転職」は2018年、利用者約1万人を対象に「転職活動」についてのアンケートを実施しました。
実際に転職成功者が転職活動にかかった期間について、以下のように回答しています。
出典:1万人が回答!「転職活動」実態調査-『エン転職』-ユーザーアンケート|エン・ジャパン株式会社
全体の統計として、約半数が1〜3ヶ月で転職を成功させていますが、年代別で比較をすると、年代が上がるにつれて4〜6ヶ月以上の割合が徐々に増加傾向にあります。
つまり、年代と共に転職活動が長引いてしまう可能性が高いということです。
このことから、スケジュールにはできるだけ余裕を持って臨むべきであることがわかります。
では、なぜ年齢が上がるにつれて転職成功率が低下するのでしょうか。
その理由は、若手のほうが採用企業にとって人件費を抑制できる点、また若手人材の将来性に期待できる点が大きく関係しています。
まず、20代と40〜50代を比べると、平均年収は100万円以上の差が出ます。
そのため、20代を採用した方が賃金が安く、高い年代と比べて人件費を抑えられるのです。
また。経験の浅い若手は、今保有しているスキルではなく、将来性に期待して採用されるケースが多々あります。
一方、スキルと経歴が豊富な40〜50代は即戦力人材として求められるため、どうしても採用のハードルは高くなってしまうのです。
このようなデータから、転職活動にかかる期間は1〜3ヶ月という回答者は多いものの、年齢が上がるにつれて転職活動が長期化する傾向にあることがわかります。
転職活動にかかった期間が長引いてしまう理由とは
転職活動は、どのような場合に長引いてしまうのでしょうか。
転職活動が長引いてしまう理由を知り、事前に長引かないような対策・工夫をするようにしてください。
そもそも応募する求人数が少ない
応募する求人数が極端に少ない場合、転職活動が長期化してしまう恐れがあります。
実際にリクナビNEXTは、5年以内に転職した20〜30代正社員 男女1,000名に対して、企業への応募数についてのアンケートを実施しました。
その結果、転職成功者の応募数は「1〜4社」と回答した方が59%、応募数の平均は7.5社でした。
さらに、応募から選考通過につながった数を見てみると、面接した企業の平均は一人あたり3.4社、内定が出たのは一人あたり平均1.4社となりました。
このことから、極端に応募数が少ない場合、面接や内定に至る可能性も低下することがわかります。
書類選考を通過できない
そもそも、書類選考を通過できないというケースも考えられます。
書類選考が通過できない場合、前提のところで誤っている可能性があるので、直ちに見直しが必要です。
ここでは、書類選考で落ちてしまう具体的な原因を紹介します。
企業の求める人材になり得ていない
履歴書や職務経歴書の内容から、企業の求める人材に合致していないと判断されてしまう場合があります。
例えば、応募条件に合致したスキルや経歴があっても、応募書類のアピール不足であれば選考を通過できません。
提出する書類は、できるだけ分かりやすく、簡潔に自分の強みや武器をアピールすることが大切です。
誤字脱字など細かな点をチェックするとともに、自分の伝えたい部分が伝わっているか、自分のよさを伝えられているかを見直してください。
また、応募する人材に対して自分のスキルや経歴がマッチしているかも再度見直してみてください。
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応募先企業や応募職種を見直す
なかなか書類選考に通過できない場合、応募先企業や応募職種を改めるのも1つの手段です。
人気の高い大手企業や有名企業ばかりに応募している場合、当然のことながら応募者が非常に多く、書類選考の通過率が低下してしまいます。
また、自分が業界未経験者で応募する場合、経験者であるほかの応募者のほうが有利になるので、自分の経歴やスキルに応じて柔軟に応募先企業を見直す必要があります。
経験者の場合には、同職種での実績や経歴を中心にアピールし、即戦力となれる旨をアピールするとよいです。
一方、未経験職種の場合には、同業界であるがゆえの採用メリットをアピールするなど、他の応募者と比較した際のベネフィットを伝える必要があります。
「あなたはポテンシャル採用枠なのか・あるいは経験者としての採用枠なのか」「応募先企業があなたに何を期待しているのか」を慎重に検討してください。
面接を通過できない
面接を通過できないことが原因で、転職活動が長引いてしまうことも考えられます。
面接を通過できない理由としては、以下2つの理由が考えられます。
面接日程の調整がうまくいかない
企業側との面接日程の調節がうまくいかず、転職活動期間が長引く可能性があります。
基本的には、書類合格から1種間ほどで一次面接の連絡が来ますが、一次面接から最終面接までの間に数週間空いてしまうケースもあります。
また、数日で採用結果を伝えてくれる企業もあれば、合否判断に2週間以上を要する企業もあり、一概に転職活動のスケジュールが立てづらいです。
面接対策が不十分である
面接対策が不十分であることが原因で選考を通過できず、面接を何度も繰り返してしまう場合もあります。
企業側は面接を通して、「本人が会社に長く貢献してくれそうか」「社風や雰囲気と合うか」を見ています。
企業リサーチを怠ったことで、自分のスキルや経歴を上手に訴求できなかったり、会社の特徴に合わないような発言をしてしまったりすると、その時点で採用されるのは困難です。
面接がうまくいかない場合は、もう一度対策からやり直し、企業の事前リサーチ、自分のスキルの棚卸しをしてみてください。
企業側が求める人材を正しく把握し、その企業側の意図に合った回答ができれば、採用確率は高まります。
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現職の状況が転職時期に適していない
たとえ応募者の転職対策が万全であったとしても、現職や応募企業の状況が転職時期に最適ではない可能性があります。
万が一採用企業側が繁忙期である場合、なかなか選考の連絡が来ず、長引く恐れがあります。
また、現職が繁忙期であったり、担当業務の引き継ぎが長引く可能性があったりすると、退職がスムーズに行かずに転職が長引くことも考えられます。
このように、自身が置かれている状況や企業側の状況を判断して転職活動をしなければ、スムーズに転職活動が進みません。
まずは転職活動に必要な期間を知り、最適な転職時期に合わせて進める必要があります。
>> 【2022年】転職活動はいつから始めるのが良いか。転職に適した時期を解説
退職交渉が長引いてしまった
退職交渉が長引くことにより、転職活動全体のスケジュールが遅れてしまう可能性があります。
例えば、退職交渉をしようとしたら強く引き留めされた場合や、長期にわたる引き継ぎ作業を要求された場合などです。
引き継ぎ作業によって退職ができないケースは多々あるので、事前に引き続き作業を進めておいたり、マニュアルを作成したりと、工夫が求められます。
また、引き留めされることを想定し、退職交渉では「すでに転職は決まっているので、退職します」という揺るがない姿勢で伝えることも重要です。
「退職の相談」という姿勢で話してしまうと、引き留めされる可能性があるので、強い意志を持って退職意志を伝えるようにしてください。
>> 【保存版】円満退職に向けた退職交渉の進め方、注意事項を徹底解説
>> 同僚にはいつ退職を伝えればよいのか。円満退職へ向けた伝え方のタイミング
転職活動期間を長引かせないポイント
転職活動期間を長引かせないポイントを紹介します。
事前にポイントを把握し、スムーズに転職活動を進めるための対策を練りましょう。
転職エージェントを利用する
最もおすすめしたいのが、転職エージェントの利用です。
転職エージェントとは、転職希望者への求人紹介やキャリア面談、選考対策などのフォローをするサービスのことです。
在籍するキャリアコンサルタントに転職市場の動向やキャリアを相談したり、自分に合った転職先を紹介してもらったりと、さまざまなサポートを受けられます。
転職エージェントを利用すれば、自分一人だけで転職対策するよりも、圧倒的に効率よく進められる点がメリットです。
プロのアドバイザーに相談したい人や、一人ではなかなか対策が難しい人は、ぜひ転職エージェントの活用を検討してみてください。
並行して複数の求人に応募する
転職活動を進めるときには、1社ずつ応募するのではなく、並行して複数の求人に応募してください。
複数に応募することで、企業同士を比較しながら、より客観的に転職先を検討することができます。
一方、1社ずつ応募し、合否を待ってから次の求人へ応募する進め方をしてしまうと、他社との比較ができず、転職活動が長引く可能性があります。
「複数に応募すると、キャパオーバーしてしまいそう」と心配する方もいますが、全ての企業が面接まで進むとは限りません。
企業研究や対策などに使える時間を考慮しつつ、無理のない範囲で複数の求人に応募するようにしてください。
退職交渉や引き継ぎ期間も考慮する
転職活動が順調に進んでも、退職交渉や引き継ぎ作業に時間がかかってしまう場合があります。
例えば、退職交渉時に待遇改善などの案を提示され、強い引き留めにあうこともあります。
ほかにも、自分の社内業務を引き継ぐ担当者が見つからず、退職日がずれてしまうケースも考えられます。
こういったトラブルで、新しい会社への入社日が遅れてしまうような事態になれば、転職先に多大な迷惑をかけてしまいます。
このような事態を招かないよう、引き継ぎや退職交渉にかかる時間を考慮して、時間に余裕を持って対応することが重要です。
引き継ぎでは、自分の担当業務のマニュアルを作成したり、後任者へ直接指導する時間を設けたりと工夫をすることで、退職時期に焦らずに済みます。
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