業界未経験の転職面接で好印象を与える自己紹介のポイントと回答例を紹介

面接の冒頭に行う自己紹介は、本人の評価に直接繋がる重要なポイントです。

この時間を通して好印象を与えることができれば、その後の質疑応答もスムーズに進みます。

しかし、未経験の業界・業種へ転職する場合には、何を話すべきか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。

実際に未経験者のなかには、応募先企業に関連のない話をしてしまったり、経験のなさをカバーするためにあまりに長い自己紹介をしてしまったりなどの失敗例もあります。

面接官に興味関心を持ってもらうためにも、自己紹介のポイントを正しく把握しておくことが大切です。

そこで本記事では、業界未経験での面接で好印象を与える自己紹介のコツや、具体的な回答例をご紹介します。

第一印象を左右する自己紹介で好印象を残し、面接成功に繋げてください。

転職面接における自己紹介の目的

転職面接にて自己紹介が求められるのは、主に3つの目的があります。

• 応募者のコミュニケーション能力を判断するため
• これまでの経歴と自社の整合性を判断するため
• 応募者の人柄を知るため

それでは1つずつ解説します。

応募者のコミュニケーション能力を判断するため

面接官は自己紹介を通して、応募者のコミュニケーション能力を確認しています。

コミュニケーション能力はどの業界・業種でも求められる能力であり、ほかの社員と協力しつつ業務を進める上では欠かせません。

面接の冒頭で行う自己紹介では、話すときの立ち振る舞いや話し方から、普段のコミュニケーションの取り方が垣間見えると言われています。

面接官は自己紹介で話す姿を見て、社内でもほかの社員とコミュニケーションを取れるのかをチェックしています。

そのため、前向きでハキハキとした話し方や明るい表情、失礼のない立ち振る舞いなど、好印象に繋がるような姿勢を意識するようにしてください。

これまでの経歴と自社の整合性を判断するため

過去の経歴と応募先企業への応募に整合性があるかも確認されます。

特に業界未経験から転職する場合、これまでの経歴と応募理由に矛盾があると判断されてしまうケースも少なくありません。

過去の経歴と応募先の企業に矛盾があると「自社では長く続かないかもしれない」「自社が求めている人材像を確認せずに応募したのでは」という不信感を抱かれてしまいます。

そのため未経験の業界であっても「なぜこの業界・企業に転職したいのか」が伝わる内容であるかを意識してください。

自己紹介は時間も限られているため、応募先に関連のある自分の経験やスキルを述べて、応募先企業に貢献できる趣旨を伝えるのがおすすめです。

応募者の人柄を知るため

応募者の人柄を知ることも、自己紹介を行う目的の1つです。

面接官は自己紹介を通して「会社に合った人材であるか」「自社で活躍するイメージができるか」を確かめています。

話すときの立ち振る舞いや謙虚な姿勢は、本人の人柄を知る上で重要な要素です。

話す内容だけでなく、話し方や姿勢といった細かな部分まで配慮することが求められます。

特に自己紹介は面接の冒頭に行うこともあり、緊張して話すスピードが早くなったり、表情が固くなったりしがちです。

リラックスしながら落ち着いて話すことを心がけてください。

業界未経験の面接自己紹介で必ず伝えるべき内容

自己紹介では、いかに短い時間で好印象を残せるかがポイントです。

短時間で適切なアピールをするには、話す内容を厳選し、伝えるべき要点だけに絞って的確に伝えることが求められます。

自己紹介では、以下の項目を必ず伝えるようにしてください。

• 挨拶
• 氏名
• 職務経歴
• 強みやスキル
• 応募先との整合性、入社意欲
• 結びの言葉

【自己紹介例】

挨拶：本日は面接のお時間を用意していただき、ありがとうございます。

氏名：〇〇 〇〇（フルネーム）と申します。

職務経歴：前職では、外資企業の一般事務として3年間働きました。

強みやスキル：主に取引先との受発注業務や各種書類発行を担当し、スピーディーで正確性のある作業を評価していただいています。また経理部門担当者とのやりとりも行い、数値を意識した連携・調整の経験もあります。

応募先との整合性、入社意欲：今回は、事務職からさらに幅を広げ、会社経営に数字の面から携わりたいと思い応募しました。簿記2級は取得済みで、今後さらに実務力を磨いていきます。前職で培った調整力や作業スピードを活かし、貴社の経理部門の強化に貢献いたします。

結びの言葉：本日はよろしくお願いいたします。

業界未経験の転職面接で好印象を与える自己紹介のポイント

面接の自己紹介で好印象を与えるには、細かな部分にも気を配らなければなりません。

ここでは、自己紹介で意識したいポイントを5つ解説します。

明るくハキハキと誠実な態度で臨む

自己紹介では、明るくハキハキとした話し方を意識し、謙虚な姿勢で臨むようにしてください。

面接官のなかには、自己紹介の内容よりも応募者の表情や話し方に注目する方もいます。

話し方や態度で与える印象が大きく変わるので、内容だけでなく、以下のポイントまで意識してください。

• ハキハキとした話し方
• 明るい表情
• アイコンタクト
• 適切な声の大きさとスピード

さらに、「謙虚さ」が伝わるような話し方を意識することも重要です。

応募者のなかには、自分の長所を必死でアピールしようと、自分の強みや実績を長々と話してしまう人がいます。

自分の強みや経歴を畳み掛けるように話してしまうと、面接官に「謙虚さが欠けている」と見なされるケースも少なくありません。

このように自己紹介では、話す内容以上に表情や姿勢、目線の配り方など、細かな点まで注意してみてください。

自己紹介は20〜40秒、長くても1分ほど

自己紹介は20〜40秒を目安に、長くても1分程度になるよう調節してください。

自己紹介はあくまで「自分のことに興味を持ってもらう時間」であり、これから始まる質疑応答の導入です。

あまりにも長い自己紹介をしてしまうと「端的に話せない人だ」「聞き手を考慮できていない」といったマイナスな評価に繋がってしまいます。

また、面接によっては「1分で自己紹介をお願いします。」のように話す時間が指示される場合もあります。

この場合は面接官の指示に従って、時間をオーバーしないよう意識して話すようにしてください。

自己紹介にかかる時間を計っておき、事前にいくつかの自己紹介パターンを用意しておくと安心です。

結論優先で端的に話す

自己紹介では、結論優先で端的に話すことを心がけてください。

先ほど説明した通り、自己紹介の目安は20〜40秒であるため、短時間でいかに自分のことを知ってもらえるかがポイントです。

余分な要素を省き、重要な部分だけを伝えるためにも、結論から述べることを意識してみてください。

また結論優先で話すという意識は、自己紹介だけでなく面接全体で重視したいポイントです。

結論から話す意識をすれば、冗長になったり、伝えたい部分が曖昧になったりという失敗を防げます。

なぜ業界未経験から応募先企業へ転職したいのか

業界未経験から転職する場合、「なぜこの業界に転職したいのか」「なぜこの会社なのか」が確実に伝わる内容にしてください。

企業側は未経験者を採用するにあたって「自社で長く働けるか」「本当にこの業界で働きたいという気持ちがあるのか」といった疑問や不安を抱えています。

未経験者を採用する不安を払拭させて内定に繋げるには、転職したい理由を論理的に説明し、納得してもらう必要があります。

消極的な理由でもなく、一時的な憧れでもなく、筋の通った志望理由を伝えることが大切です。

応募先企業に適した強みやスキルを話す

これまでの経歴や培ってきた能力を踏まえ、応募先にどのような形で貢献できるかをアピールしてください。

未経験からの転職だと、自己紹介でどういった内容をアピールすべきか迷っている人もいるかもしれません。

その場合は、視野を広げて応募先に活かせるスキルを考えてみてください。

例えば以下のような強みは、幅広い業界で活かせるスキルや経験です。

例：

• 業務をミスなく進める正確性
• 幅広い顧客をヒアリングしてきた傾聴力・コミュニケーション力
• 課題解決に向けてプロセスを定める計画性
• 何人かの部下を指導・教育したマネジメント力

自分では特別な強みだと感じていなくても、応募先企業では重視している場合があります。

応募先企業が求める人材像を把握した上で、応募先に関連のある経験やスキルを的確に述べ、企業に貢献できる趣旨をアピールしてください。

未経験職種に転職する場合の面接自己紹介の回答例

ここからは、未経験職種に転職する場合の回答例を紹介します。

こちらの回答例を参考にしながら、自分の自己紹介に反映してみてください。

【回答例】システム開発からITコンサルタントへ転職

本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。〇〇と申します。

システムの開発担当を担っていました。従業員100人規模のシステム設計・構築から運用まで一貫して携わり、システム開発の一連の流れを把握しております。

前職にて業界もさまざまな計30社以上のシステム開発を担当した経験をもとに、御社ではITコンサルタントとして戦略段階から企業をサポートしていきたいと考えています。

システム開発の知識はもちろん、ヒアリング力や課題発見力を活かし、御社のクライアント様の売り上げ向上に貢献いたします。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

【ポイント】

未経験職種に転職する場合には、業種で繋がりのある分野（今回の例文では、ITの知識・システム開発から運用までの経験）をアピールしてみてください。

実績については、具体的な数字を用いて説明することで規模感が伝わりやすくなり、説得力が増します。

未経験業種に転職する場合の面接自己紹介の回答例

続いて、未経験業種に転職する場合の例文を紹介します。

【回答例】保険営業から不動産営業へ転職

本日は面接のお時間を用意していただきありがとうございます。〇〇と申します。

前職では、約3年にわたって保険営業を行いました。お客様のニーズや課題を汲み取って適した保険をご提案したり、提案方法をお客様に合わせて臨機応変に変えたりすることで、〇％の売上アップに貢献しました。

業種は異なりますが、お客様の満足度を第一に考えている御社での営業手法に魅力を感じています。

今後は不動産に関する知識や情報のインプットに力を入れつつ、これまで培ったヒアリング力や提案力を駆使して御社の営業活動に貢献していきます。本日はよろしくお願いいたします。

【ポイント】

未経験業種に転職する場合には、職種で共通している内容（今回の例文では、営業のスキル・経験）をアピールしてみてください。

営業での実績や身につけたスキルをアピールすることで、応募先でも貢献できる趣旨が伝わりやすくなります。

また「足りない知識やスキルを補うために今後積極的に習得していきたい」という趣旨を述べることで、新たな業種でも結果を残そうとする意気込みが伝わりやすくなります。

面接で転職回数が多い人の自己紹介のポイントや回答例を解説

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