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アクセンチュアの年収を徹底解説!役職別給与・年収偏差値も

アクセンチュアは、アイルランドに登記上の本拠を置く世界的な総合コンサルティングファームとして、日本国内外で高い評価を受けています。同社は年収の高さでも注目されており、業界内でもトップクラスの給与体系を持つ企業の一つです。本記事では、アクセンチュアの年収について役職別給与やキャリアレベル、福利厚生、そして転職情報を徹底解説します。

アクセンチュアとはどんな会社?

アクセンチュアは、アイルランドに本社を置くプロフェッショナルサービス企業であり、120カ国以上で事業を展開しています。70万人以上の従業員を抱え、戦略、デジタル、テクノロジー、オペレーション分野で多様なサービスを提供しています。同社はFortune Global 500の上位100企業のうち89社をクライアントとし、日々コンサルティング支援をおこなっています。特に日本市場では、デジタルトランスフォーメーションや業務効率化をサポートするプロジェクトが増加しています。

企業内容

アクセンチュアは1953年にゼネラル・エレクトリック社に対し、コンピューターをビジネスに初めて導入したことによりコンサルティング業務を開始したことを創業とし、現在は企業の経営戦略やテクノロジー導入を支援するリーディングカンパニーです。イノベーションを基軸としたアプローチで、クライアントの競争力強化に寄与しています。

同社の特徴的なポイントとして、プロジェクトごとに必要に応じて多国籍のチームが編成されたり、世界中の拠点のナレッジを元に高品質なアウトプットを提供できる点が挙げられます。これにより、地域を超えた高度なソリューションを提供できる体制が整っています。

アクセンチュアの事業内容

アクセンチュアの事業は、以下の5つの主要分野に分かれています。

Strategy & Consulting

アクセンチュアのStrategy & Consulting部門は、経営戦略の立案から業務プロセスの最適化までを包括的にサポートします。特に、企業が直面するデジタル化の課題に対して、具体的な解決策を提案する能力が強みです。

プロジェクト事例

みんなの銀行は、デジタルネイティブ層をターゲットに、世界初のフルクラウドバンキングシステムを構築した日本初のデジタルバンクです。ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は、顧客の行動変容に対応するため、既存の銀行とは異なる新たな金融サービスの提供を目指しました。アクセンチュアは、FFGと協力し、Google Cloud上に基幹系システムを構築するなど、最新のテクノロジーを活用してみんなの銀行の設立を支援しました。この取り組みにより、みんなの銀行は、顧客起点でサービスやUIを設計し、デジタルネイティブ層のニーズに応える革新的な金融サービスを提供しています。

参考:https://www.accenture.com/jp-ja/case-studies/banking/minna-bank

Technology

アクセンチュアTechnology部門は、システム開発、クラウド導入、AI活用などを通じて企業の業務効率化を支援します。

プロジェクト事例

ヤフー株式会社は、コーポレート部門のデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として、財務系基幹システムをOracle Fusion Cloud ERPに刷新しました。アクセンチュアは、このプロジェクトにおいて、業務プロセスの再設計やシステム導入を支援し、標準機能の最大活用を推進しました。これにより、ヤフーは業務の高度化と生産性向上を実現し、常に最新の技術を活用できる環境を整備しました。
参考:https://www.accenture.com/jp-ja/case-studies/software-platforms/yahoo-oracle-fusion-cloud-erp

Operations

オペレーションズ部門では、ビジネスプロセスの外部委託(BPO)を通じて、企業の業務効率化を図ります。特に、人事や経理、カスタマーサポートの分野で高い実績を誇ります。

プロジェクト事例
日本マイクロソフトは、社員が付加価値の高い業務に専念できる環境を整備するため、アクセンチュアにシェアードサービスセンターの運用を委託しました。アクセンチュアは、業務プロセスの改善やチケット管理ツールの導入を通じて、業務効率化と標準化を推進。これにより、日本マイクロソフト社員はより戦略的な業務に集中、全社的なDXが進展しました。
参考:https://www.accenture.com/jp-ja/case-studies/operations/microsoft-japan

Industory X

Industory Xは、製造業やエンジニアリング分野に特化したサービスを提供する部門です。スマートファクトリーの導入やIoT活用を通じて、製造業のデジタル変革を推進します。

プロジェクト事例
日産化学は、価値創造プロセスの高度化と競争力強化を目指し、全社的なDXに取り組みました。アクセンチュアは、2019年から工場のDXコンセプト設計を支援し、プラント情報管理システム、設備管理システム、設備図書管理システムを連携した仮想統合プラットフォームを構築。これにより、データの一元管理と業務の標準化が実現し、設備費の最適化や生産性向上に寄与しました。
参考:https://www.accenture.com/jp-ja/case-studies/industry-x-0/nissan-chemical

Song

Song(旧:Accenture Intaractive)は、顧客体験の設計やデジタルマーケティングを専門とする部門です。UX/UIデザイン、ブランディング、広告戦略など、幅広いサービスを提供しています。

プロジェクト事例
日本ハムグループは、企業理念「食べる喜び」の追求と持続可能な社会の実現を目指し、「たんぱく質を、もっと自由に。」を掲げるVision2030を策定しました。その一環として、新規D2C事業「Meatful」と「Table for All」を立ち上げ、Accenture Songが戦略立案からコミュニケーション施策まで包括的に支援しました。この取り組みにより、新たな顧客層への価値提供とグループ全体の成長を促進しています。
参考:https://www.accenture.com/jp-ja/case-studies/interactive/nipponham-d2c

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他社ファームとの年収の比較

openworkが公表している業界の待遇面の満足度ランキングによると、アクセンチュア含むコンサル業界の各社の平均年収は下記の通りになっています。ただし、openworkの回答を元に算出されたデータであるため、正確に実状を表しているわけではありません。加えて、ポジションや成果によって年収はさまざまであるため、参考までにご覧ください。

ボストン・コンサルティング・グループ 1532万円
A.Tカーニー株式会社 1366万円
マッキンゼー・アンド・カンパニー  1309万円
ベイン・アンド・カンパニー 1297万円
株式会社KPMG 1250万
株式会社クニエ 1122万円
株式会社野村総合研究所 982万円
PwCコンサルティング合同会社 973万円
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 955万円
株式会社ベイカレントコンサルティング 910万円
EY ストラテジー アンド コンサルティング 株式会社 904万円
アクセンチュア株式会社 869万円 869万円
アビームコンサルティング株式会社 816万円 816万円

PwCパートナーインタビューはこちらから▽

【PwCコンサルティング パートナー 市川氏インタビュー】クライアントと共に汗を流す PwCに根付くコンサルの気骨(前編)
【PwCコンサルティング パートナー 市川氏インタビュー】クライアントと共に汗を流す PwCに根付くコンサルの気骨(前編)

アクセンチュアの平均年収は868万円

アクセンチュアの平均年収は約868万円とされ、国内の平均年収と比較して約2倍の水準に達しています(参考:OpenWork)。

OpenWorkに回答した人の年収範囲は、288~6,000万円と幅が広く、コンサルタント職以外も含まれていることが予想されます。

この年収の高さは、アクセンチュアが取り組むプロジェクトの規模や専門性の高さを反映しています。また、同社では昇進スピードが速く、若くして高収入を得ることが可能です。

実力次第でプロモーションが可能なため、年齢問わず高年収を得られることができる環境になっています。

職位ごとの年収

アクセンチュアにおけるマネジメントレベルとは

アクセンチュアでは、明確な職位とマネジメントレベルが設定されています。

従業員は大まかに以下の職位に基づいて昇進していきます。

アソシエイト・アナリスト・シニアアナリスト新卒などで就任する初期ポジション。データ分析やリサーチ業務を担当。
コンサルタントプロジェクトの中心として業務をリード。
アソシエイトマネージャー・マネージャーチーム全体を管理し、クライアントとの折衝を行う。
シニアマネージャー複数プロジェクトを統括し、戦略的な提案を行う。
アソシエイトディレクター・プリンシパルディレクター・マネージングディレクターアカウントの売上責任を持ち、事業拡大を担う。経営層として会社全体の方針決定や新規事業の立案を行うことも。

このような職位はマネジメントレベルごとに決まっています。求められるスキルや成果が異なるため、年収にも大きな差が生じます。

ML12 アソシエイト
ML11 アナリスト
ML10 シニアアナリスト
ML9 コンサルタント
ML8 アソシエイトマネージャー
ML7 マネージャー
ML6 シニアマネージャー
ML5 アソシエイト・ディレクター/プリンシパル・ディレクター
ML4 マネジング・ディレクター

以前は、キャリアレベル(CL)と呼ばれていましたが、現在はMLが呼称のようです。

アクセンチュアの昇進速度

アクセンチュアにおける一般的な昇進までの期間は以下の通りです。

アナリストからコンサルタント約2~3年
コンサルタントからマネージャー約3~5年
マネージャーからシニアマネージャー約5年
シニアマネージャーからパートナー約5~7年

実力主義が徹底されているため、成果を上げることで通常よりも早い昇進が可能です。特に、新卒で入社して10年以内にシニアマネージャー以上に昇進する例も珍しくありません。

アクセンチュアの役職別年収

アクセンチュアでは、役職が上がるにつれて年収が大幅に上昇します。以下は、独自調査した各職位の新卒年次と年収目安です。中途採用の方は上位職からスタートする方もいますので、この限りではありません。

職位新卒における年次目安年収レンジ概算
アナリスト 1~3年目430万円~700万円
コンサルタント 3~5年目 500万円~1,200万円
マネージャー 5~10年目 1,000万円~1,700万円
シニアマネージャー 10~15年目 1,400万円~2,000万円
マネージングディレクター 15年目以降 3,000万円以上も

アクセンチュアにおけるマネージャーの年収

マネージャーレベル(ML7)は、アクセンチュアでプロジェクトの推進の責任を負う役職とされています。チーム全体の管理に加え、クライアントとの交渉やプロジェクト全体のスケジュール管理が求められます。

独自調査では、アクセンチュアのマネージャーの年収目安は1000万円から1700万円です。

アクセンチュアにおけるシニアマネージャーの年収は?

マネージャーレベル(ML6)は、アクセンチュアで複数のプロジェクトの推進や進捗管理を行い、いざというときにはマネージャーに代わって各プロジェクトを推進していく役割になります。

独自調査では、アクセンチュアのシニアマネージャーの年収目安は1400万円から2000万円です。

アクセンチュアは年収が低い?年収ランキングから見るアクセンチュアの年収

一部では「アクセンチュアは年収が低い」という声もありますが、これは他の外資系戦略コンサルティングファーム(例: マッキンゼー、ベイン&カンパニー、ボストン コンサルティング グループ)と比較した場合に限られます。しかし、日本国内の企業と比較すると、アクセンチュアの年収は依然としてトップクラスです。

年収が「低い」と感じられる背景として、アクセンチュアが昇進を前提とした給与体系を採用している点が挙げられます。つまり、成果を出して昇進することで初めて高収入を得られる仕組みです。このため、入社後すぐには年収の高さを実感できないケースもあると言われています。

アクセンチュアの給与体系・年収の仕組み

アクセンチュアの給与体系は、基本給、残業代、賞与(ボーナス)で構成されています。これらの要素は、会社全体の業績、個人の業績や昇進状況によって変動します。以下、それぞれの要素について詳しく解説します。

アクセンチュアの給与

アクセンチュアでは、年俸制が採用されており、賞与は業績や個人のパフォーマンスに応じた評価を元に支給されます。評価は年一回実施され、そこで職位や職位内のランクを含めて昇格が決まり、次年度のベース給与が決まります。

通常9月までのパフォーマンスの評価と次月からの年収を11月に本人に通達され、12月から新しい給与となります。ただし、中途採用者は半年間の評価を元に6月に給与が変わることがあるなど例外的な対応もあります。

評価は、プロジェクト内での活躍の度合いや顧客からの満足度を元に上長が評価会議にて決定します。例えばマネージャー以下のメンバーの評価はマネージャー以上が評価会議にて行います。また、マネージャーの評価はシニアマネージャー以上が話し合って決めます。

評価は360度評価のように上長や部下などからコメントをもらい、それを総合してピープルリードと呼ばれるキャリアカウンセラー役を務める現役コンサルタントが評価会議にて共有し、それを元に評価が決まります。

評価が良ければ必ず昇格できるとは限りません。グローバル全体の業績や拠点、チームの業績で昇格・昇給の枠が決まります。もし評価が高くても、通年より昇格・昇給の枠が少なければ、過去であれば昇格・昇給できる評価でもそれが実現しないこともあり得ます。

アクセンチュアのボーナス・賞与

給与と同じタイミングの評価によって賞与も決まります。ベースとなる給与の何パーセントが賞与として至急されるかが評価会議にて決定されます。独自の調査では、ボーナスの幅は通常、給与の5%~15%程度になるという情報もあります。

グローバル、拠点やチームの業績が良ければ賞与の原資となる金額が多くなるので、個人の評価次第ですが、もらえる賞与が大きくなるという仕組みになっています。

アクセンチュアの給与に関する口コミ

アクセンチュアの給与に関して、独自調査によって以下のような口コミが寄せられています。

元アクセンチュア在籍者
外資系ファームはアップオアアウト(評価が振るわず、一定期間昇格・昇給がなければ解雇される)こともなく、無理に成果を出すこともないため、働き方にも一定の自由度がある。降格もほとんどない。

元アクセンチュア在籍者
評価は上長が集まって査定する。比較的高水準の給与体系であるため納得感を持って働けていた。一方、結局は上長がどこまで活躍していることを認知してくれているかに依るところもあり、「なぜその人がプロモーションするの?」といった声も聞いたこともある。

アクセンチュアの中途の年収は?中途で年収が下がることはある?

アクセンチュアへの中途採用者の年収は、前職での経験やスキル、役職に応じて決定されます。一般的に、同業他社からの転職者や高度な専門性を持つ人材は、前職と同等かそれ以上の年収が提示される傾向があります。しかし、業界未経験者やスキルセットがアクセンチュアの要件と完全に一致しない場合、年収が前職よりも下がる可能性もあります。

アクセンチュアに中途入社した方へのヒアリング結果

メガバンク3年目で転職(2019年)
転職時の年収:600万円前後
転職時の職位:アナリスト

大手損害保険会社2年目で転職(2017年)
転職時の年収:550万円前後
転職時の職位:アナリスト

コンサル業界全体かつアクセンチュアの給与テーブルが上がっているため、現在はこれよりも高い年収をオファーされることになると考えられます。

アクセンチュアの初任給・新卒の年収

アクセンチュアの新卒採用者の初任給は、求人媒体などで公開されている情報を基に独自に調査したところ、月36万円、年430万となっています。ここにボーナスを加えた金額が初任給となります。

他の大手コンサルティングファーム、例えば日系大手コンサルティングファームである株式会社ベイカレントの想定初任給600万円と比較すると、アクセンチュアのボーナス次第ではあるが、低い数字となっています。

新卒入社後は、アナリストとしてキャリアをスタートし、業務を通じてスキルを磨きながら昇進を目指します。アクセンチュアでは、早期に成果を上げることで、短期間での昇進や昇給が可能です。そのため、入社数年で年収が大幅に増加するケースも珍しくありません。

また、アクセンチュアは多様なキャリアパスを提供しており、個々の志向や能力に応じて専門性を高めることができます。これにより、長期的なキャリア形成と収入の向上が期待できます。

アクセンチュアの福利厚生

アクセンチュアは、社員が最大限の能力を発揮できるよう、充実した福利厚生制度を提供しています。主な福利厚生は以下の通りです。

確定拠出年金制度(401k)会社が社員の給与の5%を毎年拠出します。希望により前払い退職金として受け取る選択も可能です。
従業員株式購入プランアクセンチュアの株式を社員が割引価格で購入できる制度です。
同社は、2001年の上場からおよそ20年で株価を26倍に成長させています。
社員は給与の約10%を限度に毎月購入することができます。上場以降の20年間のような上がり方は難しいかもしれませんが、今後伸びる可能性もあるため、良い福利厚生と言えるでしょう。
長期収入所得補償(LTD)病気やケガ等で長期間働けなくなった際に最大5年間、年収の約60%が補償されます(免責期間あり)。
法人会員及び契約施設・ホテル等の割引特典ホテル使用におけるアクセンチュア特別レートの適用など、社員が利用できる様々な割引特典があります。
ポイント・割引サービスアクセンチュア健康保険組合提供のカフェテリアプランや、その他割引・優遇サービス等を通じて、健康関連商品の購入やジム利用、旅行などの優待が利用できます。
健康サポート健康診断(年1回)の受診が求められる他、常駐する産業医や保健師への健康相談、社外のカウンセラーによるカウンセリング支援などが受けられます。

また、多様な働き方をサポートする制度として、フレックス制度、在宅勤務制度、短日短時間勤務制度などが整備されています。ライフステージに応じた働き方を支援するため、出産休暇、育児休業、介護休業、ベビーシッター補助などの制度も充実しています。

参考:https://www.accenture.com/jp-ja/careers/local/benefits?utm_source=chatgpt.com

これらの福利厚生により、社員は安心して働くことができ、長期的なキャリア形成が可能となっています。

コンサルティングファームの年収が高い理由

コンサルティング業界は、一般的に平均年収が高いと言われています。
実際に上場しているファームを例に挙げると、平均年収が1000万円を超える企業が複数あり、年収帯が高いことが分かります。

企業名平均年収
株式会社ドリームインキュベータ 1,274万円
株式会社野村総合研究所 1,271万円
株式会社シグマクシス・ホールディングス 1,133万円
株式会社ベイカレントコンサルティング 1,074万円
※各社有価証券報告書参照

また、アクセンチュアについても、パソナ社が掲載している【証券業界】ビジネスコンサルタント職の求人を確認すると、給与は550万円~2000万円とされており、非常に高い水準であることが分かります。(12月19日時点)

コンサルティングファームの平均年収が高い理由には、収益構造の特性が大きく関係しています。

収益構造とは、企業がいくらのコストをかけて、いくらの売り上げ・利益を生み出すのか、いわゆる企業の儲かる仕組みのことです。

業界によって収益構造はさまざまですが、コンサルはこの収益構造に給与が高くなる要因があります。

・理由1:案件単価の高さ
・理由2:利益率の高さ

それぞれ詳しく解説します。

理由1:案件単価の高さ
案件単価とは、クライアントがコンサルティングファームに支払う報酬のことです。

コンサルでは、「企業の経営課題の解決」や「売り上げ拡大のための戦略立案」など、難易度の高い内容を扱います。

コンサルが提案する解決策や戦略は、クライアントの今後の経営を左右するものであり、企業全体の成長に大きく影響するわけです。

クライアントに対して提供する価値や専門知識が必要となるため、その分案件単価が高まります。

コンサルティングファームが単価の高い案件を継続して獲得できれば、それに応じた報酬がコンサルタント一人ひとりに与えられるのです。

理由2:利益率の高さ
コンサルは利益率の高い事業であるため、手残りが多く、社員の給与にも反映されやすくなります。

例えば製造業の場合、商品や製品を生産するために物理的なリソース(原材料・設備・人件費など)が必要です。

製品の生産にはさまざまなコストがかかるため、売上高に対する利益率が相対的に低くなります。

また飲食業の場合は、原材料の調達・調理・サービスの提供などに多くの人的・物理的リソースが必要です。

さらに、食材の価格変動や競争が激しい市場状況によって、利益率が低下する可能性もあります。

一方のコンサルビジネスは、優秀なコンサルタントという人的リソースは欠かせないものの、物理的リソースはほぼ必要ありません。

つまり、クライアントから得られる報酬から差し引かれる金額が少ないため、利益率が高いビジネスなのです。

結果として社員への配分も多くなり、全業界の平均年収よりも高くなる傾向にあります。

アクセンチュアに転職するためにやるべきこと

アクセンチュアへの転職を成功させるためには、以下のポイントに注意することが重要です。

将来像とスキル・経験の棚卸
自らが求める将来像を実現に、アクセンチュアで得られるキャリア機会が最適かを検討しましょう。また、自身のこれまでの業務経験やスキルを整理し、アクセンチュアが求める人材像と照らし合わせて強みを明確にしましょう。

自らの経験がフィットするポジションに応募する
公開されている求人を確認し、自身のこれまでの経験・スキルがフィットするポジションを探して応募します。求人票はアクセンチュアのサイトで常に最新版が確認できますので、その募集要項や業務内容を確認して判断しましょう。

例えば、コンサルティング業界が未経験だったとしても自動車業界で経験を積んでいる方の場合、自動車会社の知見を評価され、製造業のチームで採用されるケースもあります。

アクセンチュアはダイレクトリクルーティングによる転職者の募集を主体としており、契約している転職エージェントを絞っており、多くの転職エージェントからの応募ができず、エージェントに頼って最適なポジションを探すことができません。株式会社アサインもアクセンチュアの案件を紹介することができません。

選考対策
書類審査や面接など、選考対策をします。書類においては職務経歴書や履歴書を用意します。選考対策においては、通常の中途採用面接で聞かれる自己紹介、志望動機、自身のスキルについての質問に加えて、部署によってはコンサル独自のケース面接が実施されます。

いずれも一定の難易度があるので、徹底して選考対策をする必要があります。

アクセンチュアは大量採用で誰でも入れる?中途は厳しい?

アクセンチュアの従業員数は25,000人(2024年9月時点)となっております。この数字からも分かる通り、規模の大きな企業であり、この企業規模が抱える案件をデリバリーしていくためには、毎年多くの新卒および中途採用を行う必要があります。しかし、「誰でも入れる」というわけではありません。同社の採用基準は厳しく、高い専門性や実績、スキルが求められることが特徴です。

新卒採用について
新卒採用は比較的多くの学生が応募しますが、選考過程では高い能力が求められます。特に論理的思考力や課題解決力を測る試験や面接が実施されるため、準備が必要です。また、学歴要件も一定水準以上が求められる傾向にあります。

新卒では、マーチ以上の学歴を有する学生が内定を獲得していることが多いと思われます。

中途採用について
中途採用は特に厳しく、即戦力としてのスキルや経験が重要視されます。業界経験者や専門知識を持つ候補者が優遇される一方で、未経験者の採用は難しい場合が多いです。

コンサルタントとしての経験がなくても、製造業や金融などのクライアントを支援しているため、それらの業界知見をもっていることはプラスに働きます。
例えば、メガバンク出身者だとコンサルタント経験はなかったとしても、銀行のシステムや課題に対して解像度高く理解をしているため、その経験が重宝されます。

また、アクセンチュアではスキルアップのための研修制度が整っているため、入社後の成長が期待できます。

アクセンチュアでは大量採用が行われる一方で、適切な人材を選ぶための精密な選考プロセスが採用されていることが特徴です。したがって、誰でも簡単に入れるというわけではなく、しっかりと準備し、自身のスキルや経験をアピールする必要があります。

アメリカの開示から見るアクセンチュアの平均年収

アメリカで公開されているProxy Statementのデータを基にすると、アクセンチュアのアメリカにおける年収の中央値は51,6ドル(1ドル150円換算で約774万円)とされています。

これらのデータは、アクセンチュアがグローバルで非常に競争力のある給与体系を持っていることを示しています。

アクセンチュアがやばいと言われるのはなぜ?激務?

アクセンチュアはその給与やキャリア形成の魅力が注目される一方で、「激務」と評されることもあります。これには以下の理由があります。

1. 長時間労働
アクセンチュアだけではなく、コンサル業界全般で言われることではありますが、クライアントの要望に応じて柔軟に対応することが求められるため、労働時間が長くなることがあります。特にプロジェクトの納期が迫る時期には、深夜までの業務が続くケースも少なくありません。

2. 成果主義のプレッシャー
成果主義が徹底されているため、高い目標を達成するプレッシャーがかかります。これにより、精神的なストレスを感じる社員もいるようです。
一人当たり高ければ数百万円という単価をクライアント企業からもらい活動するため、その報酬に合った成果を期待されることもプレッシャーに感じる要因の一つかもしれません。

3. 複雑なプロジェクト
アクセンチュアが手掛けるプロジェクトは、複雑かつ高い専門性を要するものが多いため、迅速な意思決定や解決策の提示が求められます。

ただし、同社は社員のワークライフバランスを支えるために、フレックス制度や在宅勤務制度などの働きやすい環境を整えています。そのため、「激務」のイメージは人によって異なり、やりがいを感じながら働く社員も多く存在します。

とは言え、近年では働き方改革が進んでおり、アソシエント~コンサルタントのメンバーと言われる職位の働き方はかなり改善されています。その反面、マネージャー以上の職位はそのしわ寄せを受けており、かなりハードな働き方を依然求められているようです。

アクセンチュアのキャリアパス

社内のキャリアパス

アクセンチュアの社内キャリアパスは非常に明確で、コンサルタントとしての職位を上げていくことです。個人のスキルや業績に応じて短期間での昇進が可能です。主なキャリアステップは以下の通りです。

アソシエイト・アナリスト・シニアアナリスト新卒などで就任する初期ポジション。データ分析やリサーチ業務を担当。
コンサルタントプロジェクトの中心として業務をリード。
アソシエイトマネージャー・マネージャーチーム全体を管理し、クライアントとの折衝を行う。
シニアマネージャー複数プロジェクトを統括し、戦略的な提案を行う。
アソシエイトディレクター・プリンシパルディレクター・マネージングディレクターアカウントの売上責任を持ち、事業拡大を担う。経営層として会社全体の方針決定や新規事業の立案を行うことも。

社外のキャリアパス

アクセンチュアでの経験は、社外でも非常に評価されます。同社出身者は以下のようなキャリアを築くことが一般的です。

他のコンサルティングファームへの転職
大手ファームや外資系企業に転職し、さらに高いポジションで活躍するケースが多いです。

事業会社の経営層・幹部層
アクセンチュア出身者は、事業会社のCFO、COO、事業部長など経営幹部として活躍することも一般的です。
また、アクセンチュアで培われた経営に関するノウハウを活かすことで自ら企業を創業し、CEOとなる方もいます。

事業会社のDX部門
アクセンチュアでデジタルテクノロジーを用いたビジネスの改革のスキルを活かして、事業会社において社内DX部門やテクノロジーを用いた新規事業のマネージャーやメンバーを務める方も増加しています。

アクセンチュア出身の著名ビジネスマン

アクセンチュア出身者には、多くの著名なビジネスマンがいます。例として、スタートアップのCEOや、大手企業の幹部に就任しているケースが挙げられます。彼らはアクセンチュアで培った問題解決能力や戦略立案力を活かして、さまざまな分野で成功を収めています。

INTLOOP株式会社 代表取締役 林 博文氏

同志社大学法学部卒業後、アクセンチュアやスタートアップを経て、2005年にINTLOOP株式会社を創業。事業戦略やBPR、プロジェクトマネジメントの経験を活かし、コンサルティング事業を展開。2015年からは攻めの経営へ転換し、フリーランスコンサルタント活用事業やテクノロジー分野のソリューション開発、WEBサービス事業、PMO事業、転職支援など多岐にわたる事業を推進。社会課題に即した事業展開でINTLOOPを成長させている。

株式会社ビービット 代表取締役 遠藤 直紀氏

横浜国立大学経営学部卒業後、米国留学を経てソフトウェア開発会社やアクセンチュアでの経験を積み、2000年にビービットを設立し代表取締役に就任。設立当初から、日本では馴染みの薄かったユーザビリティやユーザーエクスペリエンスの重要性に注目し、これを基軸としたコンサルティングを展開。人間心理の解明を通じてデジタルサービスの改善を数多く手掛けた。2021年には一般社団法人UXインテリジェンス協会を設立し、代表理事に就任。

株式会社ABEJA デジタルプラットフォーム事業部 事業部長 左近 進氏

新卒で電通グループに入社後、大型プロモーションをプロデュース。グリーではマーケティングプランニングチームの立ち上げを担当し、アクセンチュアではマネージャーとしてグローバル経営指標の「見える化」プロジェクトをリード。その後、Speeeでセールス&マーケティング領域のDX推進や新規事業の責任者を務め、戦略コンサルティングファーム・グロービングで事業計画や採用ブランディングを担当。2023年7月、株式会社ABEJAに参画し、企業のAI活用を支援。同年9月よりデジタルプラットフォーム事業部グループマネージャーに着任。


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入社後にアサインメントされる案件によって、同じファーム内だとしても得られる経験は全く異なるため、コンサル業界で何を得たいか明確化させておくことが重要です。


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  • 過去1万名のコンサル転職支援によって、応募企業が今求めている人材、各面接フェーズで見ているポイントなど必要な情報を持っている
  • 過去数十万件の選考内容やコンサル出身者による受かるための書類作成、ケース面接対策を受けることが可能

目先の内定だけでなく、キャリア形成をサポート

  • 内定を取得して終わりではなく、入社後の活躍を見据えて、コンサルタントに必要なマインド・思考法・ドキュメンテーション能力等のビジネススキルを元コンサルタントが徹底指導し、入社フォローを行う。
  • 転職後も相談にのり、なりたい将来像を叶えることを目指し、キャリア形成をサポートしている
サービス名 ムービン・ストラテジック・キャリア
公式ページhttps://www.movin.co.jp/
特徴・キャリア形成をサポート
・豊富な支援実績
運営会社株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア
厚生労働省 有料職業紹介事業許可番号  13-ユ-040418

ムービンの評判・特徴について知りたい方は以下の記事を併せてご覧ください。

転職エージェント『ムービン』とは?特徴を解説
転職エージェント『ムービン』とは?特徴を解説

おすすめNo. 3 株式会社コトラ 

意思決定権を持つ方とのリレーション

日々企業側の意思決定権を持つ方とコミュニケーションを取っているのが特徴です。
そのため具体的な企業の選考基準を認識しており、また求人票や対外情報では得られない内部情報等も保有しております。役員級の方々に直接アクセス可能な企業様も多数保有。
採用に対する温度感も逐一キャッチアップしておりますので、適切な応募タイミングもお伝えすることができます。

具体的な業務内容把握

コンサルティングファームの求人は似たようなものが多いですが、その会社ひいては部門の方向性、切り分けから把握できる具体的な業務内容、会社の歴史等様々な情報を保有しております。そのため、希望のキャリアプランに最も近いポジションをご提案できます。

面接対策

複数の決定実績と面接での選考基準把握をしておりますので、そこに合わせた面接対策が可能です。対策資料も準備しておりますので、具体的なフェーズに入った際には当該資料をご共有いたします。

会社名 株式会社コトラ 
創業年2002年
公式HPhttps://www.kotora.jp/
運営会社株式会社コトラ
厚生労働省 有料職業紹介事業許可番号  13-ユ-010833

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