キャリア形成とは。求められる理由や考え方3ステップを解説
近年、「キャリア形成」の重要性が高まっています。
キャリア形成とは、仕事における将来像の達成に向けて、さまざまな経験を積み重ねていくプロセスのことを指します。
キャリアが多様化する現代では、「自分の理想像はどのような姿か」「自分のキャリアアップに何が必要か」を明確にした上で、キャリアを形成していくことが肝要です。
本記事では、キャリア形成が求められる理由や考え方の3ステップを解説します。
キャリア形成とは
キャリア形成とは、自身が定めた仕事における将来像の達成に向けて、さまざまな経験を積み重ねていくプロセスのことを指します。
キャリア形成は、ただ単に働いて、勤務年数を重ねていくことではありません。
常にキャリアの将来像を念頭に置きつつ、現状で取り組むべき事柄を整理して挑戦することが、キャリア形成です。
そのためにも、目的意識を持って自身のキャリアを考え、「どのようなスキルを習得すべきか」「どのような実績を出すべきか」を考える必要があるのです。
キャリア形成の重要性
キャリア形成の重要性が高まっている要因として、働く人を取り巻く社会構造・外部環境の変化が挙げられます。
例えば、以下のような社会構造・外部環境の変化があります。
- 終身雇用の崩壊
- JOB型雇用
- 定年の早期化
- 副業解禁 など
これまでの日本社会では、終身雇用制を採用している企業が多く、一度企業に入れば定年までキャリアを全うする方が大多数でした。
しかし現代では、終身雇用は崩壊し、職務に適したスキルや経験を重視する採用形式「JOB型雇用」の普及や多様な働き方を認める「副業解禁」などにより、働く環境が変わりつつあります。
このような社会構造・外部環境の変化により、以前までの王道とも呼べるキャリアを経ることが難しくなっているのです。
それゆえに、自身のキャリアを企業に委ねるのではなく自分主体で舵を切り、自分の理想像に近づけるようスキルや経験を身につけること、つまりキャリア形成が肝要となっています。
キャリア形成を行うメリット
キャリア形成を行うことは、今後仕事を続けていく上でさまざまなメリットがあります。
主なメリットは、以下の2点です。
- 選択の自由が得られる
- 年収を上げやすい傾向がある
選択の自由が得られる
特定の領域で明確なスキル・経験が積み上がっていることで、それらを活かして働く環境や働き方を選択しやすくなります。
キャリアが積み上がっている状態だと「転職先をA社・B社・C社など数あるなかから選べる」「フリーランスとして独立する」「起業する」など、さまざまな方向からキャリアを選択することが可能です。
キャリア形成を行っていない人に比べて選択肢が多くなるので、自身の将来の生活に合わせて柔軟に働き方を選べるのが魅力です。
年収を上げやすい傾向がある
着実にスキルや経験を積み上げることで、年収が上がりやすくなる傾向があります。
高度な専門知識やスキルを持てば、会社での貢献度や競争力を高める要因となり、結果として年収アップにつながる可能性があるためです。
特に、専門領域のスペシャリストになれれば、市場価値が高まり、転職・フリーランス・起業問わず需要が高い人材になれます。
特定の領域でスペシャリストになることで、人材としての価値が上昇し、それに伴い年収も上がりやすくなります。
キャリア形成の際に考慮したい年齢について
キャリア形成では、自身の年齢を考慮する必要があります。
年齢別でのキャリア形成への捉え方は、以下の通りです。
年齢 | 重視されること | キャリア形成のポイント |
20代前半 | ポテンシャル | ・今後の大きな方向性や目標を検討し、そこに到達するのに必要なスキル・経験を積み上げる姿勢が重要である |
20代後半 | ポテンシャルに加え、業界と職種の親和性 | ・目指したい将来像に向けて、関連性の高いスキル・経験を精査し取得するように心がける |
30代 | スキル・経験・実績など | ・自分の積みたい専門性や強みを明確にして、キャリア形成に取り組む |
40代 | 即戦力・マネジメント経験など | ・培ったスキル・経験を顧客や組織に還元できるような人材になることが重要である |
現実問題として、キャリアチェンジや転職は年齢が上がるほど厳しくなります。
40代の時点では、既にスキルと実績に親和性があり、顧客や組織に還元できるレベルではないと、企業から評価されにくい傾向です。
そのため、40代で0からキャリア形成を検討する(未経験の業界へキャリアチェンジするなど)ことは困難だといえます。
20代などの早い段階から自身のキャリアと向き合い、検討していくことが肝要となるのです。
キャリア形成の注意点
キャリア形成を検討する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 1社に2年以上在籍する
- キャリアに一貫性を持つ
- 業界の市場価値を意識する
1社に2年以上在籍する
採用企業側の視点を意識することも重要です。
職種や業界にもよるため一概には言えませんが、2年以内での転職が続くと継続性の観点でマイナス評価がつくこともあり、選考に大きな悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、キャリア形成のなかで転職やキャリアチェンジを検討している場合は、在籍年数には注意しておかなければなりません。
キャリアに一貫性を持つ
キャリアには、一貫性のある流れが求められます。
例えば1社目、2社目ともに業界・職種に一貫性がない場合、3社目の転職活動においては選択肢が狭まると言っても過言ではありません。
一貫性のないキャリアに対して、採用側は「その都度何らかの理由で嫌になったり、飽きたりして転職を繰り返しているのでは」と捉える傾向にあります。
さまざまな業界に精通しているものの、結局専門性を保有できていないケースも散見され、結果的に専門性の低い人材として扱われてしまいます。
必要のない職歴を重ねてしまう前に、自己分析を重点的に行ったり、転職エージェントにキャリア面談を依頼したりして、キャリアの方向性を明確にすることが求められます。
早い段階で自身の価値観を明確にしておくと、キャリアに一貫性を持たせやすくなるため、積極的に取り組むようにしてみてください。
業界の市場価値を意識する
キャリアを積み上げていくにあたり、「どの業界に在籍しキャリア形成に取り組むのか」も重要な要素として挙げられます。
市場価値の高い業界では、需要が高く、年収アップやキャリアアップの機会が豊富にあり、安定性が期待できます。
価値観に合ったキャリアを選択することは非常に重要ですが、一方でシュリンク市場では、どれほど経験を積んだとしても、キャリア市場においては需要は低くその先のキャリアの発展が制約される可能性もあります。
キャリア形成を考える際には、検討している業界を自らの価値観だけではなく、キャリア市場における価値も意識して決めるようにしてください。
業界の市場価値に影響を与えやすい項目としては、以下のようなものがあります。
- 需要と供給のバランス
- 経済的な成長性
- 技術やトレンドの進歩
- 新しいツールの登場 など
これらの項目を確認して、業界の価値や需要を確かめるようにしてください。
市場価値の高い業界の選び方
市場価値の高い業界を選ぶときには、以下3つの観点に注目してみてください。
観点 | 概要 |
市場の成長性が高い | ・成長性が高ければ、事業も成長しやすく、挑戦する機会にも恵まれる ・人材への投資も活発となり、平均年収も高くなる |
市場の安定性が高い | ・市場が堅実であれば、雇用の安定性が期待できる ・その業界内での長期的なキャリアアップが狙いやすい |
未経験採用に積極的である | ・人材育成に積極的な業界は、十分な育成環境が期待できる ・キャリアの立て直しといった観点で狙えるのも魅力である |
上記の観点を満たした業界のなかでキャリア形成をすると、自ずと市場価値の高い存在になれる可能性が高まります。
ただし、業界選びの際には「自分の価値観に即した業界であるか否か」を重視しなければなりません。
自分の価値観とあまりにかけ離れた業界では、キャリア形成の途中で挫折してしまうおそれがあります。
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キャリア形成を考えるときの3ステップ
キャリア形成を検討する際には、「価値観の把握」→「理想像の構築」→「やるべきことを確定」の3ステップを踏むと具体化しやすくなります。
ここでは、その3ステップについて解説します。
自分の価値観を知る
キャリア形成を考えるにあたっては、まず自分の価値観を明確にし、自分を知るところからスタートするのが得策です。
この価値観とは、自分の好きなことと得意なことを掛け合わせたものを指します。
好きなことと得意なことがピンとこない人には、以下の方法から探るのがおすすめです。
- 過去の自分の経験・やりがいから考える
- 友人や家族に聞く
- 診断ツールを活用する など
多角的に自分へアプローチすることで、自分が大切にしている価値観が何かが見えてきます。
その価値観を起点として、キャリア形成の検討を始めるようにしてください。
将来の理想像を考える
自分の価値観が明確になったら、次に将来の理想像を描いていきます。
将来の理想像を描く際には、ビジネスシーンで用いられる「Will・Can・Must」を利用するのがおすすめです。
「Will・Can・Must」は、就職活動や企業の人事制度などに広く取り入れられている考え方であり、一つひとつの単語には以下のような意味があります。
項目 | 具体例 |
Will(何がやりたいか) | ・仕事を通じてなりたい姿・理想の暮らし方・理想の働き方 |
Can(何ができるか) | ・自分が持つスキル・長所・実績、成果・保有資格 |
Must(何をすべきか) | ・会社からの要望・期待 |
このように、現状の立ち位置や志望先企業の要望を考慮しながら検討することで、現実とかけ離れ過ぎず、かつ自分の強みが活かせるキャリアを検討できます。
また、将来像・キャリアについては、1度きりの検討で終わりではなく、考え続けることが重要です。
どのような将来像・キャリアが自分にとって最適なのかを、繰り返し考えるようにしてください。
理想像の達成に向けてやるべきことを考える
将来像が固まったら、「自分は何歳までに、〇〇の仕事をしていたい」「3年目までに〇〇のスキルを習得したい」などのやるべきことを検討します。
やるべきことはざっくりとした内容ではなく、できるだけ具体的な内容にするのがポイントです。
「1年目で〇〇ができるようになる」「〇件の成約を獲得する」などと数値を入れることで具体性が生まれます。
なお、理想像への到達は一つのアクションで達成できるものではありません。
小さな目標を一つひとつクリアしていくことで、着実に近づいていきます。
日々の努力と積み重ねこそが、キャリア形成の根幹となる部分といえるのです。
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自分一人でキャリア形成を検討することは、実際のところさまざまなデメリットがあり、おすすめの方法とはいえません。
自分に合ったキャリアの構築を目指すなら、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントを活用することで、自身のキャリア形成に対し、第三者の視点からアドバイスをもらえたり、新たな知見を得られたりします。
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キャリア形成でお悩みの方は、ぜひ一度ASSIGN AGENTまでご相談ください。
ASSIGN
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