重要性が高まるキャリアデザイン。価値観から考えるアプローチ方法・ポイントを解説
働き方やキャリアが多様化するなかで、「キャリアデザイン」の重要性が高まっています。
キャリアデザインを考えることで、歩むべき方向性が明確になり、仕事におけるやりがいや満足度が向上します。
しかし、キャリアデザインの概念を意識することなく、自身のキャリアについて深く考えることを避けている人もいるかもしれません。
そこで、本記事ではキャリアデザインの概要や検討する際のポイントを解説します。
今後のキャリアについて考えたい人は、ぜひ参考にしてください。
キャリアデザイン(キャリア戦略)とは
キャリアデザインは、「望む人生を実現するために、歩むべきキャリアを定めた中長期的なプラン」と定義されます。
キャリアデザインの定義を簡単に表現するのであれば、「今後どのような仕事をしていきたいか」「どのような経験を積みたいか」を考えていくことです。
「人生100年時代」といわれているように、働く期間が長くなってきている現代においては、能動的にキャリア戦略を検討する重要性が高まっています。
※アサインでは望む人生を実現するために、能動的に歩むべきキャリアを定める観点から、キャリアデザインではなく「キャリア戦略」と定義しています。(以降、本文については一般的に伝わりやすいキャリアデザインと表記。)
キャリアプラン・キャリア形成との違い
キャリアデザインとよく似た用語に、「キャリアプラン」「キャリア形成」があります。
それぞれの意味と、キャリアデザインとの違いを以下の表にまとめます。
用語 | 概要 | キャリアデザインとの相違点 |
キャリアプラン | ・将来像やキャリアの達成に向けた具体的な計画や戦略のこと | ・プライベートのことは含めず、あくまで職業の観点のみから検討する |
キャリア形成 | ・個人が自身のキャリアを形成し、成長させるプロセス全体のこと | ・キャリアを構築するために必要な資格やスキル、経験を検討する |
キャリアプラン・キャリア形成は、キャリアに関わる一部分の検討・計画に特化していることが共通点です。
反対にキャリアデザインは、仕事・プライベートを包括し、人生そのものを検討・計画することを指します。
一部共通する部分もありますが、混在しないよう意識して取り組むようにしてください。
キャリアデザインを考える必要性が高まっている要因
近年、時代の変化に伴い個人がキャリアデザインを考える必要性が高まっています。
ここでは、その要因2つを解説します。
- 外部環境の変化
- キャリアの選択肢の多様化
要因1:外部環境の変化
要因の一つが、働く人を取り巻く社会構造・外部環境の変化です。
近年は、以下のような外部環境の変化が起きています。
- 終身雇用の崩壊
- JOB型雇用
- 定年の早期化
- 副業解禁 など
これまでの日本社会では、一度企業に入れば、転職をせず定年(終身雇用)まで、一直線にキャリアを終えることが大多数でした。
しかし最近は、終身雇用そのものが崩壊し、業務内容や責任の範囲・必要なスキルを明示して採用する「JOB型雇用」や、本業とは異なる分野・領域で働ける「副業解禁」などが注目を浴びています。
こういった動向によって、以前までの王道とも呼べるキャリアを経ることが難しくなっているのです。
それゆえに、自身のキャリアを企業主体で検討するのではなく、常に自分主体で自分の理想像に近づけるように検討することが重要になっています。
要因2:キャリアの選択肢の多様化
社会構造・外部環境の変化は、自分のキャリアの選択肢が多様化され、自由度が上がったと解釈することも可能です。
例えば副業についても、大企業で正社員として勤務しながら、スモールビジネスとして副業を始められるようになっています。
また、このキャリアの選択肢の多様化は、新卒至上主義に一石を投じるものでもあります。
たとえ現職の働き方やキャリアに何らかの後悔や不安があっても、その後の活動で挽回できる可能性が大きくなったのです。
さらに、最初に入社した企業に自身のキャリアを左右される割合が昔に比べて減少したため、社会人になった後でも軌道修正が容易となりました。
キャリアデザインを実現するために、転職だけでなく副業でのスモールビジネスや独立などの選択肢が取れるようになったのは、現代のメリットだといえます。
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キャリアデザインを考えるときに重要な「価値観」について
キャリアデザインを考えるにあたっては、まずは自分の価値観を明確にする必要があります。
価値観とは、自身の「好きなこと」と「得意なこと」の掛け合わせたものです。
好きなこと・得意なことの例としては、以下のようなものがあります。
好きなこと | 得意なこと |
・他人と話す ・物を作る ・文章を書く ・旅行する など | ・黙々と物事に取り組む ・他人に寄り添える ・人前に出る ・交渉する など |
これらを掛け合わせることで、自分のコアとなる根底の価値観が見出せます。
まずは「好きなことは何か」と「得意なことは何か」を列挙し、その結果に共通するものを確認することから始めてみてください。
なかにはキャリア初期の20代前半で、今後のキャリアビジョンを明確に検討するのは難しいと感じる人も多いかもしれません。
しかし、約20年間生きてきたなかで、自身のコアとなる価値観は無意識でも形成されていることがほとんどです。
キャリア初期の20代前半でも「好きなこと」と「得意なこと」の掛け合わせから、自身の価値観が見出せる可能性は高いといえます。
自身の価値観に近づくアプローチ方法
キャリアデザインを考える上では、価値観を理解することが必要不可欠です。
価値観を把握できれば、自分が目指す姿をより具体化できます。
ここでは、自分の価値観を知る5つの方法を紹介します。
- 過去の自分の経験・やりがいから考える
- 「人に紹介されるときに何と紹介されたいのか」を考える
- これまでのスキルや実績を明確にする
- 親しい人に聞く
- ツールを活用する
過去の自分の経験・やりがいから考える
過去の経験・やりがいを振り返ると、自分の価値観が浮き彫りになります。
例:
- やりがいを感じる仕事はどのようなものか
- 周りの人よりも早くできることは何か
- 取り組んでも苦ではないことは何か など
例えば、過去にボランティア活動を通じて社会貢献をした経験があるとします。
その際、人々と関わりながらの活動や他者のために役立つことに喜びを感じた場合、自分の価値観には他者への支援や社会貢献が重要な要素であることがわかります。
「人に紹介されるときに何と紹介されたいのか」を考える
価値観を具体化する際には、「自分が将来的に他人からどのように紹介されたいのか」といった裏口のアプローチで考えるのも効果的です。
例:
- ××を作った○○さん
- 一流の転職エージェントの○○さん
- トップセールスマンの○○さん など
「どのように自分が紹介されると納得ができ、心地よいと感じられるか」を考えてみるのも、価値観を具体化するヒントになります。
これまでのスキルや実績を明確にする
価値観を形成する要素として挙げられるのが、これまでのスキルや実績です。
スキルや実績は、自分のなかに内在している無意識の価値観が関係しています。
また、スキルや実績を習得していくなかで構成されていった価値観も存在します。
価値観のコアになっている部分と、スキルや実績を習得するなかで変容した価値観を整理するためには、各年次でスキル・実績を明確にするのが効果的です。
「いつ・どのようなスキルや実績を習得したか」を年次ごとで振り返り、明確にするようにしてください。
親しい人に聞く
親しい人に自分の特徴を聞くことで、自分が気づいていない価値観に気づけるかもしれません。
主観的に価値観を捉えるだけでは偏りが出てしまい、重要な要素を見落としてしまう可能性があります。
親しい人の例としては、以下のような間柄が挙げられます。
- 家族
- 友達
- 恋人
- 学生時代の先輩・後輩
- 上司・部下 など
親しい人に聞くことで、第三者からの自分の振る舞いを把握でき、そこから価値観を改めて洗い出すことが可能です。
主観的な検討に加え客観的な視点を得られれば、より自身の価値観を具体化することにつながります。
ツールを活用する
価値観の整理・具体化には、各種診断ツールの利用もおすすめです。
診断ツールは、自分が自覚できていない強みや得意を言語化し、価値観を具体化するのに役立ちます。
代表的な診断ツールには、以下のようなものがあります。
診断ツール | 概要 |
ストレングスファインダー | ・177個の質問に答えていくことで、自分にはどういう才能があるのかがわかる診断ツール ・34の資質のうち、最も特徴的な5つの資質が診断結果として出される ・5つの資質が優先度の高い思考や感情、行動のパターンであり、その人の持つ才能となる |
エムグラム | ・高精度分析アルゴリズムにより、性格要素のうち特徴的な8つをハッシュタグ化して抽出する診断ツール ・自分の性格や行動に対する周囲の印象がわかる |
各種適性診断 | ・さまざまな質問に答えることで、自分の向いている仕事や性格などがわかるツール ・各民間企業や厚生労働省など官民問わず提供している |
上記のような診断ツールを活用することが、自身の価値観の具体化に寄与します。
また、弊社ASSIGNが提供している診断ツール「キャリア診断」もおすすめです。
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今の仕事と親和性が高い仕事ではなく、あなたの経験と価値観が活きる最適なキャリアの選択肢を可視化できることが特色です。
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キャリアデザイン(キャリア戦略)を考えるときのポイント
キャリアデザインを検討する際には、いくつか意識すべきポイントがあります。
- 1回のアクションで目標の将来像に到達できるとは限らない
- キャリアデザインは繰り返し考える
- 将来像を具体的・ピンポイントにしすぎない
1回のアクションで目標の将来像に到達できるとは限らない
自分の目指す姿には、1回の転職でなれるとは限らず、何回かの転職を経る必要があります。
中長期的な目線で自身のキャリアを捉えて、今後のプランを検討するようにしてください。
ただし、転職回数が増えすぎると転職自体の成功率が下がってしまうため、最短での到達も意識すべきです。
少ない転職回数を意識しつつも、急ぎすぎず必要な回数のアクションを踏んで目標(理想像)に近づけるようにしてください。
キャリアデザインは繰り返し考える
キャリアデザインは一度考えて終わりではなく、繰り返し検討する必要があります。
なぜなら、キャリアはその時々の周囲環境や自身の考え方に影響されるからです。
キャリアデザインの構築に影響する要素には、以下のようなものがあります。
- その時々の自分の考え方
- プライベートのステージ(婚姻・転勤)
- 社会情勢
- 外部環境 など
上記のような要素をキャリアデザインに反映させなければ、自分の目指す姿から遠ざかる可能性も出てしまいます。
キャリアのオーナーシップは、あくまでも自分です。
キャリアデザインの見直し・確認を繰り返し行うようにしてください。
将来像を具体的・ピンポイントにしすぎない
自分の将来像を細かく絞りすぎるのは、避けたほうが無難です。
なぜなら、必ずしも100%希望通りの姿が実現できるとは限らないからです。
将来像は、その時々の外部環境の変化やライフスタイルによって変わる可能性があるため、ある程度柔軟性を持たせておく必要があります。
将来的に「自分がどのような立場でどのような仕事をしていたいのか」が年次とともに明確になれば問題ありません。
現時点で事細かく決めることは避け、ざっくりとした将来像を定めておくようにしてください。
キャリアに悩んだら「ASSIGN AGENT」に相談を
自分一人でキャリアデザインを検討することは、難易度が高いためおすすめの方法とはいえません。
自分に合ったキャリアを考えたいなら、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントを活用することで、自身のキャリアに対し、第三者の目線からアドバイスや新たな知見を得られます。
ASSIGN AGENTでは、初回の面談で求人を紹介することはありません。
初回の面談では、あなたの仕事に対する「好き」と「得意」をもとにした価値観・将来像の構築と、キャリア・スキルの棚卸しを行います。
価値観・将来像の構築と棚卸しをベースに、今後のキャリアプランを提案し、納得していただいて初めて合致する求人を紹介する流れを採用しています。
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キャリアデザインの構築でお悩みの方は、ぜひ一度ASSIGN AGENTまでご相談ください。
ASSIGN
アサインはビズリーチの最高ランク受賞等、確かな実績を持つエージェントと、若手ハイエンド向け転職サイト『ASSIGN』であなたのキャリアを支援しています。 コンサルティング業界専門のキャリア支援から始まり、現在ではハイエンド層の営業職・企画職・管理職など幅広い支援を行っています。 ご経験と価値観をお伺いし、目指す姿から逆算したキャリア戦略をご提案し、ご納得いただいた上で案件をご紹介するのが、弊社のキャリア支援の特徴です。