ストレングスファインダーの資質「着想」の強み・弱みとは。仕事への活かし方
ストレングスファインダーは、個々の強みや特性を見極めるために用いられる診断ツールです。
正式名称は、以前まで「クリフトンストレングス・ファインダー」でしたが、現在は「クリフトンストレングス」にリブランドされています。
ストレングスファインダーでは、4つの領域に分類されている34の資質のなかから、自身の強みとなるものを示します。
その34の資質の一つが「着想」です。
着想は、オリジナリティ・独創性が必要となる職種で、特に真価を発揮する資質です。
一方で、着想を持つ人が苦手とするシチュエーション・考え方も存在します。
そこで本記事では、ストレングスファインダーの着想における強み・弱みや仕事への活かし方を解説します。
ストレングスファインダーで着想の判定が出た人、ストレングスファインダーの資質に興味のある人は、ぜひ参考にしてください。
ストレングスファインダーにおける着想とは
「着想」は、既成概念にとらわれない創造的発想力を持ち、物事のつながりを感じてアイデアを生み出すことを得意とする資質です。
ストレングスファインダーの4つの領域のうち「戦略的思考力」に該当します。
着想を持つ人は、さまざまな視点から問題を考え、新しい可能性を探求することに長けています。
また、独創性・独自性を出すための柔軟性にも秀でており、既存の情報・アイデアを材料として、これまでにない新しいアプローチの創出も得意です。
さらに、着想を持つ人は問題解決能力にも優れており、独自の視点から従来では思いつかなかったような解決方法を提案できます。
着想の資質がある人の強み
着想を持つ人の強みは以下の通りです。
- 創造的な発想力がある
- 異なる物事を組み合わせ、新しい何かを生み出す才能がある
創造的な発想力がある
着想を持つ人は、既成概念・常識にとらわれず、自由な発想や独創的な考えができます。
この創造的な発想力は、以下のビジネスシーンで役立ちます。
- 会議
- ブレインストーミング
- ディスカッション など
上記のビジネスシーンでは、革新的で独創的なアイデアを出すことが求められます。
着想を持つ人は、会議やブレインストーミングで話し合うテーマやトピックに対して、無意識のうちに想像力を働かせ、次々とアイデアを思いつくという特性があります。
現状を打破する斬新なやり方が求められているときに、着想を持つ人は特に活躍しやすいはずです。
異なる物事を組み合わせ、新しい何かを生み出す才能がある
着想を持つ人は、異なる2つの物事や現象のつながりを発見し、結びつける力を持っています。
事業の斬新な組み合わせの例は、以下の通りです。
- 新幹線で採れたての農産物を東京駅まで輸送して販売する
- ガソリンスタンドにコーヒーチェーン店を併設する
- 電機メーカーがハウスメーカーを子会社に置き、家電・設備を電機メーカーのもので統一させる
上記の例は、異なる業界の事業を組み合わせることで、新しい事業展開に成功しているものです。
このように着想を持つ人は、これまでにない切り口や視点で考えたいときや、現状を打破するような斬新なやり方が求められているときに、強みを発揮しやすい傾向にあります。
着想の資質がある人の弱み
着想を持つ人の弱みは以下の3点です。
- 飽き性
- 思いつきをそのまま声に出して混乱を招く
- 論理性が欠如することがある
飽き性
着想を持つ人は、常に新しいアイデアを求める傾向があります。
そのため、何度も同じことをするのが苦手で、飽きっぽい点が弱みの一つです。
この飽き性な性質が災いし、興味がないことに対しては集中できず、相手の話を聞いていないことがあるため、注意が必要です。
飽き性の原因は、同時に複数のアイデアやプロジェクトに関心を持ってしまう性質にあります。
同時に関心を持つことにより、会話中に「着想」が動き始めると、考えごとに気を取られて会話に集中できなくなってしまうのです。
思いつきをそのまま声に出して混乱を招く
着想を持つ人は、考えがまとまっていない状態で意見を述べて、会議・ブレインストーミングの場を混乱させてしまうことがあります。
着想を持つ人が思いつきで意見を述べてしまうのは、浮かんだアイデアに魅了されてしまい、気持ちが先行してしまうからです。
また、着想を持たない人からすると、着想を持つ人のアイデアは非現実的で論理性も低いと感じることも多く、周りから理解を得られにくい場合があります。
着想を持つ人のアイデアが、非現実で論理性がないと判定される原因は以下の2点です。
- 関連性のない事象を結びつけた独創的なアイデアであるから
- 現実的な制約や顕在・潜在ニーズを考慮せずに、未来の可能性・予想に焦点を当ててアイデアを創出するから
ただ、上記の2点を気にしすぎると、着想を持つ人の強みが発揮しにくくなります。
そのため、バランスを考慮しつつ、他者にも理解しやすいように話し方を工夫することが大切です。
論理性が欠如することがある
着想を持つ人は、独創的な視点からアイデアを生み出すため、必ずしも論理的な結びつきがあるわけではありません。
そのため、特に現実的な思考を重視する「調和性」や、論理性を重視する「分析思考」の資質を持つ人々には、着想を持つ人からのアイデアが理解されにくい傾向です。
調和性・分析思考を持つ人にアイデアを理解してもらうには、以下のポイントを意識して説明することが大切です。
- なぜそのアイデアを思いついたのか、きっかけから具体性を持たせる
- 実現の可能性を理解してもらえるように具体例を交えて説明する
- アイデアの実用性を明確にして説明する など
自身の独創的なアイデアを説明する際には、できる限り現実味と論理性を付帯させることを意識してください。
ストレングスファインダーの着想の活かし方
ストレングスファインダーの着想をうまく活かす方法は、以下の通りです。
- 会議やブレインストーミングの場面に多く出席する
- 常にさまざまな情報をインプットする
- 仕事や生活に変化を取り入れる
会議やブレストの場面に多く出席する
着想を持つ人は、これまでにない独創的なアイデアを考えることを得意としています。
そのため、組織内でのブレインストーミング・会議・アイデアワークなどに積極的に参加し、自分のアイデアを発信することが重要です。
組織内での会合に参加することで、以下のメリットが得られます。
- メンバーにアイデアを共有でき、フィードバックを得られる
- 参加回数を重ねることで、アイデアの精度を高められる
- 異なる資質を持つ人との会話を通じて、新たな知見や相互理解が深まる など
独創的なアイデアは、さまざまな人と関わることで多くのヒントが得られ、生み出しやすくなるものです。
また、他者に説明する機会を増やせば、フィードバックをもとにブラッシュアップを行えるため、より質の高いアイデアを考案できるようになります。
常にさまざまな情報をインプットする
「着想」の力を活かして良質なアイデアを生み出すには、常にさまざまな情報をインプットすることや、浮かんだアイデアをメモしておくことが大切です。
日々思いついたことや気づきをメモする習慣をつけておけば、実務に活かすことも容易です。
メモしておいた異なる2つの事象を結びつけて独創的なアイデアを考案したり、さまざまな情報から新たな発想につなげたりすることもできます。
また、自分とは異なるバックグラウンドを持つ人や考え方・資質が異なる人と会話をして、異なる視点を取り入れてみるのも有効です。
仕事や生活に変化を取り入れる
着想を持つ人は、新しい刺激・情報に魅了されやすく、変化に乏しい事象には興味を持ちにくい特性があります。
そのため、日々の仕事や生活がマンネリ化すると、生産性が落ちたりモチベーションが下がったりすることがあります。
マンネリ化を避けるためには、以下のような小さな変化を意識的に取り入れることが大切です。
- 最寄り駅の一駅前で下車して、歩いて出勤・帰宅する
- スーパーで普段食べない食品を購入して食べる
- 休日に少し遠出をする など
上記の変化を日常生活に取り入れることで、マンネリ化を避けられるのに加えてアイデアの創出にも寄与します。
着想の資質がある人との関わり方
着想を持つ人は、常にこれまでにない新しいアイデア・視点を持っています。
新しいアイデア・視点をまず輝かせるには、着想を持つ人の考えをブレインストーミングやアイデアセッションで発表してもらい、全体に共有することが大切です。
一緒にアイデアを出し合い、新しい視点を得ることで、組織やチーム全体として質の高い創造的な解決策を見つけやすくなります。
ただ、概して着想を持つ人は、自分のアイデアを説明するのが得意ではありません。
そのため、コミュニケーションを円滑にするために、答えやすくかつ具体性の伴う質問を投げかけ、彼らの考えを引き出すことが重要です。
着想の資質がある人の向いている職種・役目
着想を持つ人に向いている職種・役目は以下の5つです。
- 発明家・イノベーター
- 企画・戦略策定担当
- クリエイター
- マーケティング
- 起業家・ベンチャー経営者
発明家・イノベーター
着想を持つ人は、独自のアイデアを生み出すことが得意です。
そのため、0から1を創出することを求められる発明家・イノベーターは、着想を持つ人に向いている職種・役目といえます。
特にイノベーターは、新しい製品やサービスの開発のみならず、市場への導入やプロセスの改善なども担う職種です。
これまでにない斬新な手法を考案できる能力がある着想を持つ人は、改善・改革の領域でも活躍できます。
企画・戦略策定担当
着想を持つ人は、企画・戦略策定の分野で新しいビジョンや方向性を描き、組織やプロジェクトの方針を決定する業務に適しています。
また、企画・戦略策定は企業経営の根幹を担う立場でもあるため、大きなやりがいと裁量権を得られる職種でもあります。
それゆえに、日々の変化も大きく、ルーティンワークになりにくいことでパフォーマンスを維持したまま働けるのも魅力です。
着想の資質に加えて「戦略的思考」の特性を組み合わせることで、組織の成長や目標達成に貢献できます。
クリエイター
クリエイターは、まさに「着想」が輝く職種です。
例えば、クリエイターに属するデザイナーでは、以下の専門領域があります。
- グラフィックデザイン
- Webデザイン
- UI
- プロダクトデザイン など
着想を持つ人は、専門領域にとらわれず、さまざまな分野で独自のアイデアを形にできます。
また、画家・漫画家・作曲家などの高い芸術性・クリエイティブ性が求められる職種でも、着想の資質が役立ちます。
マーケティング
マーケティングは、市場の動向や顧客のニーズを見据え、独自のマーケティング戦略を構築することが求められます。
着想を持つ人がマーケティング職に就いた場合、以下の業務で能力を発揮できます。
- 商品やサービスの業界・市場におけるポジショニング選定
- キャンペーンの企画
- ブランド戦略
- ターゲット選定
特に新しい商品・サービスを市場展開する場合においては、独自性の高いアイデアが考案できる着想を持つ人が活躍できます。
起業家・ベンチャー経営者
着想を持つ人は、独自のアイデアやビジョンをもとに新しいビジネスを起こすことが得意であるため、起業家・ベンチャー経営者の役割が適しています。
新規事業の立ち上げや経営の方針を決定する際に、着想の資質は大きなアドバンテージになるはずです。
さらに、着想の資質を活用すれば、既に市場として成熟している業界であっても、異なる事柄を組み合わせた新たな商材で参戦できる可能性が高まります。
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転職活動をするにあたって自分の資質を知るメリット
ストレングスファインダーを通して自分の資質を知れば、転職活動を効率的に進めるのに役立ちます。
自分の資質を知るメリットは、以下の通りです。
- 自分に適した職種や役割を見つける手助けになる
- 成長やキャリアの方向性を見極める際に役立つ
- 自分の強みをより自覚して、書類選考や面接に自信を持って挑める など
また、自分自身の資質だけでなく、他者との資質の違いを認識できることも転職活動では活かせるポイントです。
ストレングスファインダーで判明した自分の資質を、転職活動で最大限に活用するためには、転職エージェントサービスの利用をおすすめします。
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強みや資質を活かしたキャリア形成は、個々の能力や興味に基づいたキャリアを築く上で大切なステップです。
ただ、ストレングスファインダーで資質を明確にできたとしても、その資質をキャリアプランに落とし込むのは難しいと感じる人もいるかもしれません。
仮に、間違った解釈でキャリアプランへの落とし込みを行った場合、資質の強みを活かしきれないキャリアに進む危険性があります。
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