大企業からベンチャー企業へ転職する際のメリット・デメリット

大きな組織で働いたことがある人のなかには、「裁量権があり、自分の能力が発揮できそうなベンチャーで働いてみたい」と考えている人も多くいるのではないでしょうか。

今回は、ベンチャー企業とは、そもそもどのような企業なのか。また、大企業からベンチャー企業に転職する際のメリットやデメリットについても紹介していきたいと思います。

本記事を通して、どのような人材がベンチャー企業に向いているのか是非参考にしてみてください。

そもそもベンチャー企業とは

ベンチャー企業には、明確な定義はありません。一般的には、比較的設立が若く、新しいアイデアや技術・ビジネス・サービスを展開し、成長過程にある企業のことをベンチャー企業と呼んでいます。

企業規模の点では、中小企業にとても近い位置にありますが、最大の違いはやはり設立からの歴史が浅いことです。

ベンチャー企業の名称由来は、「Venture（冒険）」ということもあり、常に革新的なチャレンジをするために動いていく会社といえます。

また、業界において成長し続けていくためには、大きな資金を得られるかどうか、さらに、リターンを期待できる要素を持っているかという点が重要になってきます。

最終的には、IPO（新規公開株）やM＆AによるEXITなどを最終的な目標に見据えることが多いでしょう。

ベンチャー増加の背景

起業をするためには、当然ながらお金の問題が絡んできます。そのため、さまざまなベンチャーキャピタルが登場しています。

また、エンジェル投資家も登場し、最近では、起業したい人とエンジェル投資家をつなぐマッチングビジネスも誕生しているため、資金面の融通が利きやすくなった面があります。

最近では大企業も、新しい技術を開発することに、非常に手間がかかると気づき始めています。

そのため、コーポレートベンチャーキャピタルといわれるような、自社のために出資する専門の会社やファンドも増えています。

このように、ベンチャー企業に積極的に投資をしていく時代になりました。だからこそ、起業して社会問題を解決したいと思ったときに、特別なコネクションがなくても実現できるようになったというわけです。

なぜ大企業からベンチャーを目指すのか

大企業に入社したにもかかわらず、なぜベンチャー企業に転職するのでしょうか。その理由は、多種多様な仕事を任せてもらえる可能性があることが大きい要因です。

また、大企業では、いまだに年功序列制度が多く残っています。そのため、「実力が身につかないのでは」という懸念を持つ若手が多いのも事実です。

では、大企業からベンチャーに転職することで、本当に幸せなのでしょうか。この点について、デメリットとメリットに分けて考えていきます。

大企業からベンチャーを目指すデメリット

大企業では、入社直後から、すべての環境が整った場所で業務に専念できます。また、福利厚生なども充実しています。

一方、ベンチャー企業においては、すべてが整った会社は、なかなかありません。会社の成長とともに、徐々に整備されていくものです。

そのため、大企業からベンチャー企業へ転職した際は、福利厚生を含めた制度の充実度などについて、戸惑いを隠せないことがあるかもしれません。

大企業からベンチャーを目指すメリット

大企業では、自分自身がどの程度売り上げに貢献できているのかを、把握することは難しいです。

一方で、ベンチャー企業は、自社の成長と自分自身の貢献度を、日々感じることが容易にできます。

日々状況が変化するなかで、何がうまくいき、何がうまくいかないかについて、ダイレクトに感じることができることは、ベンチャーに転職する最大のメリットでしょう。

また、日々の業務以外にも、ベンチャー企業の多くが、強いビジョンを持っている傾向にあります。そのため、社員同士が、同じ方向に向かって進んでいるという実感も湧きやすくなります。

大企業からベンチャーへの転職が向いている人材とは

では、ベンチャー企業への転職に向いている人は、どのようなタイプなのでしょうか。

給料や福利厚生よりスキルアップを重視

ベンチャー企業は、大企業と比べると福利厚生や待遇面が劣っていることが多いです。しかし、ベンチャー企業のよいところはスピード感があり、仕事に対する裁量権が大きい点です。

自分から積極的に手を挙げることで、多くのことに挑戦できる環境が整っています。結果として自身のスキルアップにつながっていくでしょう。

将来を見据えたキャリアの逆算から、積極的にベンチャーを選択する方がいらっしゃるのもうなずけます。

将来的に起業を考えている人

100人未満の小規模なベンチャー企業では、経営陣との距離が近いため、将来的に起業したいと考えている人にとって、この上ない環境です。

大企業では、若くして社長と1対1で話せる機会は、まずありません。一方、ベンチャー企業で若いうちに出世できれば、事業の計画や会社の運営にも携われるチャンスがあります。

起業したいと考えている人は、経営陣からスキルやノウハウを直接学ぶことができるというわけです。

短期間で出世したい人

ベンチャー企業は、比較的若い社員が多く、人の入れ替わりも多くあります。そのため、仕事で実績を残すことができれば、短期間で出世できる可能性があるといえるでしょう。

社員数が数千人規模の大企業では、勤続年数10年を超えても、課長や部長のような役職者になれないことも珍しくありません。

ベンチャー企業には、短期間で出世できるチャンスがあります。

自分で考えて仕事ができる人

ベンチャー企業は、いわゆる「指示待ち」ではなく、「自分で考えて仕事ができる人」を求めています。

よって、上司に細かい指示を出されなくても、自ら考えて行動していける人はベンチャー企業向きといえます。

ベンチャー企業では、仕事を積極的に見つけ出し、PDCAサイクルを回していくことが大事です。

ベンチャー企業への転職に悩んでいる人は、まずはエージェントに相談してみることで、解決策を探してみてはいかがでしょうか。

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