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人事領域のキャリアプラン。人材開発責任者、人事責任者、CHROなどについて解説

はじめに

本記事では、人事領域のミッションと役割、人事組織の構成と責任者、人材開発責任者と人事責任者へのキャリアパスについて、順を追って説明していく。

人事領域のミッションと役割

人事領域のミッション

人事領域のミッションは、人的リソースに対する投資対効果の最大化である。これは売上や利益といった定量的な指標で測ることは難しく、多くの場合、ビジョンを体現する組織にどれだけ近づけたかで評価される。

人事組織の構成と機能

人事の機能は大きく6つに分かれる。

  1. 採用
  2. 育成
  3. 配置
  4. 評価
  5. 報酬
  6. 代謝

これらの機能は、組織設計側と人材開発側に分類できる。組織設計側は配置・評価・報酬・代謝を担当し、人材開発側は採用・育成・配置を担当する。配置は両方の領域に関わる。

組織設計側の責任者を人事責任者、人材開発側の責任者を人材開発責任者と呼ぶ。多くの会社では、これらの役割を一人で担っており、人事責任者やCHRO(Chief Human Resources Officer)と呼ばれることが多い。最近では、経営人事課題を現場で解決する人事のエキスパート職として、HRBP(Human Resources Business Partner)というポジションもメガベンチャーフェーズを中心に増えてきている。

人材開発責任者へのキャリアパス

人材開発責任者になるためには、まず育成の責任者になることが主なキャリアアップの方針となる。若手の時は育成担当や採用担当を兼任することも多く、そこで育成側に軸足を置いていくことが大事である。

人材開発責任者に求められる素養

人材開発責任者に向いているのは、人の気持ちを理解でき、人の成長を信じられる趣向性の方である。代表的な例としては、若手育成手法に長けたサイバーエージェントの人事責任者である曽山哲人氏が挙げられる。

育成プログラムの設計・運営スキル

人材開発責任者として成功するためには、効果的な育成プログラムを設計・運営するスキルが不可欠である。社員のスキルレベルや目標に合わせて、適切な研修内容やカリキュラムを組み立てる必要がある。また、研修の効果測定や改善を行い、常に最適な育成体制を整えていくことが求められる。

経営視点と人材戦略の立案

人材開発責任者は、単に育成プログラムを運営するだけでなく、経営視点を持って人材戦略を立案する必要がある。会社の事業戦略や目指す方向性を理解し、それを実現するために必要な人材像を明確にする。そして、その人材を育成・確保するための中長期的な施策を立案し、実行に移していく。経営層とのコミュニケーションを密に取り、人材開発の重要性を訴求していくことも重要な役割である。

人事責任者へのキャリアパス

人事責任者になるためには、主に採用責任者になることがキャリアステップとなる。採用責任者は採用費用や提示年収の調整を行うため、人件費に対する感度が高まるポジションであり、人的リソースに対する予算配分や戦略を描く経験が活かせる。

採用責任者としての経験

採用責任者の役割は、採用費用や定時年収の調整、人件費に対する感度を高めつつ、年間の採用計画を実現することである。この経験を通じて、人的リソースに対する予算配分や戦略を描く力が養われ、人事責任者としての素地が形成される。

営業マネジャーからのキャリアチェンジ

採用責任者へのキャリアアップ以外にも、リソース配分や組織マネジメントに長けた営業マネジャーが、人事責任者へ転身するケースもある。営業部門で結果を残した実績が、人事責任者としての適性につながると判断されるためである。

人事責任者に求められる素養と価値観

人事責任者として成功するには、人的リソースに対する予算配分や戦略立案の力に加え、組織マネジメントの力も不可欠である。加えて、人事領域全体を俯瞰し、経営課題と紐付けて人事戦略を描ける視座の高さも求められる。そのため、人事責任者を目指す上では、人事の各機能を幅広く経験し、経営的な視点を養うことが重要となる。

おわりに

人事領域のキャリアを築いていく上で、人事責任者と人材開発責任者という2つの選択肢があることを理解しておくことが重要である。どちらのキャリアパスを選ぶにしても、若手の頃から関連する業務に携わり、必要なスキルや経験を積んでいくことが求められる。

人事領域のキャリアは、自分の強みや関心に合わせて選択することが大切だ。人材開発に情熱を持ち、人の成長を支援することに喜びを感じるなら人材開発責任者を、組織全体の最適化や戦略的な人材マネジメントに興味があるなら人事責任者を目指すのがよいだろう。いずれにせよ、自分のキャリアビジョンを明確に持ち、必要な経験を積みながら着実にステップアップしていくことが、人事領域でのキャリア構築には欠かせない。

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