メーカー営業職の転職で評価されるスキルとは?4つのポイントを解説
メーカー営業職の転職を考える際のスキル面での要素
メーカー営業職の方が転職を考える際、自身の営業力を身につけたいと考える方は多いであろう。その背景には、企業のブランドや商材の魅力が大きな要因として挙げられる。例えば、iPhoneのような企業のブランドや商材の魅力が明確な商材においては、営業マンの活躍する余地は非常に小さくなってしまう。
しかし、メーカー営業職としてのスキルは、転職先との親和性によって評価が大きく異なる。メーカーと一言で表しても、食品、日用品、電気、機械、化学など、業界は多岐に渡る。そのため、別業界のメーカーへ転職する際、これまでのスキルが評価されるとは限らない。
転職を考える際には、自身のスキルがどのように評価されるのかを理解することが重要である。本記事では、メーカー営業職の方が転職を考える際のスキル面での要素を4つに分類して紹介する。自身の強みや弱みを把握し、キャリアプランを考える際の参考にしていただきたい。
商材の業界親和性が転職先選びの鍵
商材の業界親和性が高ければ評価される
メーカー営業の転職を考える際、商材の業界親和性は重要な要素となる。食品、日用品、電気、機械、化学など、メーカーの業界は多岐に渡るため、求められるスキルも様々である。
例えば、食品メーカーの営業経験者が飲料メーカーや一部の日用品メーカーへ転職する場合、スーパーなどの小売業への営業経験があれば、顧客の業界特性や具体的な業務内容の理解をそのまま活かせるため、転職先から高く評価される。
一方で、全く異なる業界のメーカーへ転職する場合、商材の知識やスキルを活かすことは難しい。メーカー営業といっても、別業界のメーカーがどのような業務を行っているかを把握する機会は少ないためである。
営業先の担当ポジションによって求められるスキルが変わる
営業先のカウンターパートとなる顧客の担当ポジションによっても、求められるスキルは異なる。
例えば、食品メーカーの営業が地元スーパーの店長クラスを担当していた場合と、本部の商品部長クラスを担当していた場合では、必要とされるコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力のレベルが大きく変わってくる。
事業部長などの意思決定権者を相手に提案する経験があれば、戦略的な提案力が評価されるだろう。一方、店舗の担当者への提案経験しかない場合は、提案力よりも顧客との信頼関係構築力が重視される可能性がある。
新規開拓と既存顧客対応の割合で評価が分かれる
主体的に営業していたかどうかが転職時の評価を分ける
大手メーカーの営業は、既存顧客への営業が中心となるケースが多い。しかし、転職先によっては新規開拓の経験も評価されるポイントとなる。
特に、これから売上を伸ばしていきたい成長企業では、新規顧客を獲得するための営業力が重要視される。大手メーカーの営業経験者の場合、自主的に営業活動を行っていたかどうかが評価の分かれ目になる。
既存顧客への営業であっても、ただ言われたとおりに動くのではなく、自ら考えて提案していたことをアピールできれば、転職先から主体性のある営業職として認識されるであろう。
新規開拓の経験は成長企業で重視される傾向
これから伸びていく企業では、売上を伸ばすために新たな顧客を獲得する必要があり、新規開拓の経験を重要視する傾向が強い。大手メーカーの営業職の多くは、既存顧客対応が中心で新規開拓の経験が少ない場合が多いが、この新規開拓と既存顧客対応の割合によって、転職先での評価が分かれてくる。
新規開拓の経験が豊富な営業職は、潜在顧客の発掘・アプローチ方法、顧客ニーズのヒアリング・提案力、商談から受注までの一連のプロセス管理能力、粘り強く交渉を進める折衝力などのスキルを持っていると評価されやすい。
一方、既存顧客対応の経験が長い営業職は、顧客との長期的な関係構築力、顧客ニーズを深堀りし提案につなげる提案力、顧客の課題解決に向けたコンサルティング力などのスキルを評価される。
営業プロセスの幅と転職先との親和性も重要
営業プロセスの幅が評価軸になる
営業職としての評価軸の1つに、営業プロセスの幅がある。戦略立案からアポイント取得、クロージングまでを一貫して行うのか、それとも商談のみを担当するのかによって求められるスキルや経験値が異なってくる。
例えば、プロジェクトマネージャーのような立場で、半年から1年かけて一つの案件を受注するまでの一連の営業プロセスを担当する場合、戦略的思考力やプロジェクト管理能力、交渉力などが評価されやすい。一方、日々販売店を回るような営業スタイルの場合は、顧客との関係構築力やコミュニケーション能力、提案力などがより重視される傾向にある。
転職先の営業スタイルとの親和性が重要
転職を考える際は、自身のこれまでの営業プロセスの経験と、転職先企業の営業スタイルとの親和性を見極めることが大切である。
例えば、大手メーカーで既存顧客への提案営業を長年経験してきた営業職が、ベンチャー企業の新規開拓営業職に転職するケースを考えてみよう。この場合、営業プロセスの幅や営業スタイルが大きく異なるため、転職先でスムーズに活躍できるかどうかは未知数である。
一方、同業界の競合他社への転職であれば、これまでの営業経験を活かしやすく、営業プロセスの親和性も高いため、転職先でも早期に成果を出しやすいであろう。
まとめ
メーカー営業職の転職を考える際には、商材の業界親和性、営業先の業界知識とポジション、新規開拓と既存顧客対応の割合、営業プロセスの幅と転職先との親和性の4つの要素が重要となる。
商材の業界親和性が高ければ高いほど、転職先での評価が高まる傾向にある。また、営業先の業界知識や担当するポジションによって求められるスキルが変わるため、転職先との親和性を考慮する必要がある。
新規開拓と既存顧客対応の割合も評価に影響を与える。これから伸びていく企業では新規開拓の経験が重視される一方、大手メーカーでは既存顧客対応の経験が求められることが多い。ただし、既存顧客対応であっても、自主的な提案活動を行っていたかどうかが評価のポイントとなる。
最後に、営業プロセスの幅と転職先との親和性も重要である。戦略立案からクロージングまでを一貫して行ってきた経験は高く評価される。また、プロジェクト型の営業スタイルなのか、日々の訪問型の営業スタイルなのかによっても、転職先との親和性が変わってくる。
メーカー営業職としてのキャリアプランを考える際には、自身の強みとなる要素を把握し、それを活かせる市場や企業を選ぶことが大切である。4つの要素を念頭に置きながら、自身の市場価値を高めていくことが、転職成功の鍵となるであろう。
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