【保存版】転職ノートの作り方と自己分析のポイントを徹底解説
転職を成功させる上で、自己分析は欠かせません。
自己分析をすることで、自分自身の強みや弱み、これから歩みたいキャリアパスが明確になります。
自己分析のやり方はさまざまありますが、なかでも転職専用のノートを作成することは、おすすめの方法の1つです。
転職ノートは自己分析に活用できるだけでなく、転職活動に必要なスケジュールや企業情報、採用情報などを1つにまとめておく際にも役立ちます。
そこで本記事では、転職ノートの作り方と自己分析のポイントについて詳しく解説します。
ノートを活用して自己分析をすれば、転職における自分の軸や譲れないポイント、自分の強みが浮き彫りになります。
転職ノートの正しい作成方法を知り、転職活動に活かしてください。
転職ノートの役割について
転職ノートは、転職のために必要な情報や考え方を一冊にまとめたノートのことです。
転職に関わる情報を一冊に整理しておくことで、いつでも見返しながら転職や自分自身について振り返ることができます。
転職活動は、ほとんどの人が現職の合間を縫って自己分析をしたり、企業を調べたりします。
まとまった時間を取れない人も多いため、転職活動のスケジュール管理が煩雑になったり、自己分析の時間が十分取れなかったりする人もいると思います。
しかし、転職ノートがあれば、隙間時間に業界企業について調べた内容を書き込めたり、外出中にちょっと思い付いたことに追記できたりと、情報の管理に役立ちます。
また、転職に対する考えや自分自身の特徴を深掘りする際にも便利です。
自分の強み・弱みや仕事を通した成功体験などを書いておくことで、面接の自己PRや質疑応答の材料にできます。
転職ノートを作成するメリット・デメリット
ここでは、転職ノートを作成するメリットとデメリットを紹介します。
メリット
転職ノート最大のメリットは、分散していて管理しにくい転職の情報を、自分に必要なものだけを抽出して一冊にまとめられる点です。
転職活動をするにあたり、求人サイトを参考にしたり、Webの記事や本を読んだりと、さまざまなツールを通して情報収集を行います。
こういった情報をうまく管理できていないと、調べた内容を結局忘れてしまう、見失ってしまうケースがみられます。
しかし、転職ノートに整理することで情報が迷子にならず、必要な情報だけをうまく管理できます。
また、ノートに自分の考えや感情を素直に書き出すことで、自分の気持ちと向き合えるという特徴もあります。
「そもそもなぜ転職したいのか」「自分の強みは何だろうか」などを文字に起こしながら考えることで、自分の思いを客観的に把握できます。
デメリット
転職ノートのデメリットは、書くこと・まとめること自体が目的になってしまう恐れがあることです。
ただ企業の特徴だけをまとめて満足してしまったり、自分の強みや特徴を書き出して終わってしまったりと、その場限りにしてしまう人もいます。
しかし、転職ノートはあくまで転職活動に活かすためのものです。
転職ノートに整理した自分の長所をどう面接でアピールするか、質疑応答の答え方や履歴書の内容にどう反映するのかなど、転職活動に落とし込むことが大切です。
本来の目的を見失わないようにしながら、転職ノートを作成するように心がけてください。
【保存版】転職ノートの作り方
ここからは、実際に転職ノートの作り方を紹介します。
以下の手順に沿って、転職ノートの作成・記入をしてみてください。
ノートを準備する
まずはノートを準備しましょう。
使うノートの種類は、基本的に自身が使いやすいものであれば何でも構いません。
まっさらなノートでもよいですが、前のページにカレンダーが載っていると面接や訪問などのスケジュール管理に便利です。
また転職ノートは、後から情報や自分の考えを書き足せるよう、サイズの大きいノートの使用をおすすめします。
手のひらサイズの手帳だと、スペースが狭くて書きづらくなるため、B5サイズ以上がよいです。
また、ルーズリーフタイプを使うと、途中からページを挿入したり、必要なページだけ取り出したりできるので便利です。
転職活動を行う間、常に持ち歩くノートになるので、自分が使いやすいものを選んでください。
記載する項目を整理する
次に、ノートに記載する項目を整理します。
以下の項目を整理しておくとよいです。
- ①転職活動のスケジュール
- ②転職の目的
- ③転職後のキャリア
- ④これまでのキャリア
- ⑤自己PR
- ⑥長所・短所
- ⑦職業や業界情報
- ⑧企業情報
- ⑨面接対策(質問と回答)
- ⑩その他
上記の項目をあらかじめページ分けして、いつでも書き込めるよう準備しておくのがおすすめです。
各項目での詳しい内容について、これから1つずつ説明していきます。
転職活動のスケジュール
初めのページには、転職のスケジュールを書いていきます。
履歴書や職務経歴書などの書類の締め切り、転職セミナー、面接日、会社訪問日といった予定を一目で分かるようにまとめておきます。
なかには仕事用で手帳ダイアリーを使っている人もいますが、仕事用の手帳に転職の予定を書き込んでしまうと、職場の人に見られて転職活動が発覚する恐れがあります。
職場に転職活動をしていることを知らせていない場合は、手帳の管理に気をつけてください。
転職の目的
次に、転職の目的である「なぜ転職をするのか」「転職をすることで自分はどうなりたいのか」を書き込んでください。
まずは思いつくものを全て書き出し、自分が転職したい理由や裏の気持ちを明確にします。
ここでは、「年収が低い」「上司と合わない」など、独りよがりな理由も全て書き出していきます。
例:
- 年収を上げたい
- キャリアアップしたい
- 向上心のある人と仕事がしたい
- もっとやりがいのある仕事がしたい
- 英語を使える職に就きたい
転職したい理由を全て出し切ったら、次に「どうすればその問題を解決できるか」あるいは「どうすれば理想を実現できるか」を考えます。
書き出した項目で「なぜ」を問いかけることで、転職に対する自分自身の気持ちや思いを深掘りしてみてください。
例:
「キャリアアップしたい」
↓
「今の職場の業務内容では満足しないから」
↓
「もっと企業戦略や経営戦略に関われるような仕事がしたい」
このように深掘りすることで、転職で重視すべきことや転職先に求める条件が浮き彫りになります。
転職後のキャリア
次は、転職後のキャリアについて書き込みます。
「転職後にどのような自分になりたいか」「どういったキャリアパスを歩みたいか」を定めることで、より自分に合った転職先が見つけやすくなります。
また、転職後のキャリアについては選考面接でもよく聞かれる質問です。
採用する企業は、3〜5年後のキャリアが明確で、長期的に企業に貢献してくれる人材を採用したいと考えています。
採用に大きく関わる項目でもあるので、転職後のキャリアについては時間をかけて考えてみてください。
これまでのキャリア
これまでのキャリア・経歴についてもまとめておきます。
まずは、自分が担当してきた仕事を全て書き出してみてください。
細かな事務業務から関わったプロジェクトまで全て書き出し、転職先でも活かせるスキルや実務経験を洗い出します。
実際に中途採用では、転職希望者のキャリアや能力を重視して採用を決めている傾向があります。
そのため「自分のキャリアをどう転職先に活かすか」を考えることこそ、転職成功の上で非常に大切です。
ノートで自身のキャリアを振り返りながら、どのように企業に貢献できるかを検討してください。
自己PR
合否を左右する自己PRについても、まとめておきます。
まずは、自己PRに使えそうな実績や強み、経験を書き出してみてください。
ここでは、完全に綺麗な文章を書かなくても構いません。
いくつか書き出した上で、応募する企業ごとに、どの強みを全面に押し出してアピールすべきかを考えていきます。
特に、これまでの実績や経験を具体的な数値でアピールすると説得力が増します。
「自身がリーダーを勤めたプロジェクトで、売り上げが〇〇円アップした」
「自分が作成したホームページからのお問い合わせ数が〇割増加した」
上記のような具体的な実績を踏まえて、その経験をどう転職先で活かせるかを考えることも大切です。
自己PRは必ず面接で聞かれる項目でもあるため、説得力ある内容を考えておいてください。
長所・短所
自分の強み、弱みを書き出してください。
人によっては、自分の強みを考えることが苦手な人もいますが、ここでは採用視点に立って客観的に考えることが大切です。
例えば、前職ではプログラミングスキルを身につけていることが当たり前の職場だったとしても、ITに特化していない希望先では自分だけの強みになります。
希望先の企業で働く人や環境、求められるスキルを分析しながら、自分の強みを書き出してください。
例:
- コミュニケーション能力が高い
- 協調性がある
- 向上心がある
- 体力がある
- 英語力
- プログラミングスキル
- 営業で成果を挙げた
自分の弱みに関しても、同じように書き出してください。
面接では「自分の弱みは何か」「弱みをどのようにカバーするか」を問われることがあります。
自分で克服する方法、あるいはほかの人の力を借りてカバーする方法などを考えておいてください。
このように長所と短所は、自分の転職先候補を絞るときや、自己PRや志望動機を考えるときにも役立つので、時間をとって考えてみるとよいです。
また、一緒に働く同僚や知人などに、自分の長所や短所を聞いてみるのもおすすめです。
職業や業界情報
職業や業界情報について調べた内容も、ノートにまとめておきます。
業界未経験の転職を目指す場合は、特に業界研究が重要になります。
業界研究を通じて、その業界に抱いていたイメージを再確認したり、イメージとは違う点に気づいて認識を改めたりすることができます。
例えば、以下のような項目について調べるようにしてください。
- 仕事内容
- 待遇面
- 業界の代表的な企業
- 業界の特徴やサービス
- 今後の成長性
- 未経験から転職できる可能性
また、業界経験者であっても、改めて業界全体の動向について調べておいてください。
面接では、業界の将来性や業界全体の課題に対して、意見を求められることがあります。
業界に精通していることをアピールするためにも、最低限の動向は把握しておいてください。
企業情報
転職先候補となる企業について、企業情報をまとめておきます。
スペースに余裕をもって書き込めるよう、1社ごとに見開き1ページを用意することをおすすめします。
企業情報については、以下の項目を整理してください。
- 企業名
- 代表者名
- 経営理念
- 社員数
- 売上高
- 事業内容
- 業務内容
- 採用に関する情報
- 労働条件
企業情報をまとめておけば、ほかの企業との比較もしやすくなります。
面接対策(質問と回答)
面接で聞かれやすい質問と回答を書き込みます。
まずは、転職面接で高確率で聞かれる以下の質問は必ず網羅しておいてください。
- 自己紹介をお願いします。
- 職務経歴について教えてください。
- 前職の退職理由は何ですか。
- 当社の志望動機を教えてください。
- 前職での実績や成功体験はありますか。
- 長所・短所を教えてください。
- キャリアプランを教えてください。
回答を考えるときは、面接時間も意識しながら適切な長さで考えるようにしてください。
また面接の質問は、業界の違いだけでなく、未経験からキャリアチェンジを目指す転職か、あるいはキャリアアップの転職かなど、置かれた状況によっても内容が変わります。
できるだけ想定できる質問を洗い出しておくことで、面接でも落ち着いて対応できます。
その他
その他のページは、転職活動に関するアイデアをまとめておくページとして活用します。
外出中にふと思いついた内容や、気になった企業名など、忘れたくない内容をメモしておいてください。
転職ノートを活用した自己分析のポイント
ここでは、自己分析を行うにあたって、効果的にノートを活用するポイントを紹介します。
マインドマップを作成する
「マインドマップ」とは、頭の中で思っていることを紙に書き出すことで思考を整理するビジネスフレームワークです。
中央のテーマから連想したことを放射状に書き出していくことで、自分の考え方や価値観、今の心情などを知ることができます。
例えば、中央のテーマを「自分の性格」にした場合、「まじめ」「向上心がある」「冷静」など、自分の特性をワードとして置いていきます。
次に、書き出したワードにつなげる形で「なぜそのワードを書いたのか」を深堀りし、派生的に記入します。
このように書き出すことで、転職活動に向けて自分の強みや転職の軸を定めることが可能です。
そのため、マインドマップによって導き出された価値観や特徴がどのように仕事へ活かせるのかを検討してみてください。
3年後、5年後の自分を書き出す
3年後、5年後の自分をイメージして、紙に書き出す方法もあります。
一番遠い未来から書き出すことで、5年後にこの状態であるためには、3年後は何をすべきか、というように逆算で考えられるようになります。
書き出す内容としては、以下の通りです。
例:
- 自分がどのような仕事をしていたいか
- どのようなポジションで働いていたいか
- 年収はいくら欲しいか
- どのようなスキルを身につけていたいか
5年後と3年後の両方を考えることで、目標までの道のりと、乗り越えるべき課題を明確にできます。
Will, Can, Mustの視点で考える
「Will」「Can」「Must」のフレームワークは、自分の思考を整理するのに役立つ自己分析方法です。
3つの項目を考えることで、今の自分に何が必要であり、何をやるべきかを明確にできます。
それぞれの持つ意味合いは以下の通りです。
視点 | 詳細 |
Will(やりたいこと) | 叶えたい夢、やりたい仕事、目指すキャリア |
Can(できること) | 今の自分が持っているスキルや経験、実績、強み |
Must(やるべきこと) | やりたい仕事や応募先に就くために必要なスキルや経験 |
転職では、Can(能力・経験・強み)を使ってどう企業に貢献するかが重視される傾向です。
Canを切り口として、自分の目指すキャリアややりたい仕事を達成するために、足りる部分・足りない部分を明確にしていくとよいです。
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