営業職に向いてる人、向いていない人の特徴とは。口下手でも問題ない理由
営業職に向いている人というと「コミュニケーション能力に長けている」「自社商品やサービスの売り込み能力が高い」というイメージがあります。
話し上手というイメージを持たれる方もいますが、単に話し上手というだけでは「口が軽い」と思われ、顧客からの信頼が得られないこともあります。
本記事では、営業職に向いてる人、そうでない人の特徴を詳しく解説します。
口下手でも営業職に向いている人は非常に多いです。営業職を検討中の方は、ぜひ向き不向きの特徴を整理してみてください。
営業職とは
営業職とは、見込み顧客に対して、自社商品やサービスを提案し契約に結びつける仕事のことです。
自社商品やサービスへの理解だけでなく、顧客が導入することのメリット、ベネフィット、導入後の未来を正しく伝え、顧客の課題を解決する重要な職種です。
見込み顧客へのアプローチ、市場のリサーチや顧客開拓までマルチに担当するため、企業にとってはなくてはならない存在です。
また「営業職=対面で顧客と関わる」というイメージを持たれる方も多いと思いますが、新型コロナウイルス感染症の影響もあって「インサイドセールス」が注目されています。
インサイドセールスとは、従来の外勤型営業ではなく、電話やメール、チャットなどのコミュニケーションツールを用いて展開される内勤型の営業活動のことです。
従来からある訪問営業のように、顧客をその場で説得するのではなく、コミュニケーションツールを駆使し、長期的に商品に関する情報を届けます。
その上で、感度の高い顧客のみをターゲティングし、集中的に営業をかけるなど、効率のよい営業が可能になりました。
なお、どのような営業形態、手法であっても、営業職に求められるスキルセットは変わりません。
まずは、営業職に求められる対人スキルについて確認してみてください。
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営業職に必要な対人スキルとは
営業職に必要なスキルは、大きく分けて以下3点です。
- コミュニケーション能力
- 傾聴力
- 課題発見・提案力
1つずつ確認していきます。
コミュニケーション能力
営業職は、自社商品やサービスについて単に説明するだけではなく、見込み顧客がどのような課題を抱えているのか、潜在的なニーズを正確に把握しなければなりません。
顧客の表情やしぐさ、顧客を取り巻く人脈や市場など、どんなささいなことでも営業活動のヒントになる可能性があります。
このように顧客の潜在ニーズを的確に拾い上げるためには、人に対する好奇心やコミュニケーション能力が重要になります。
コミュニケーションとは、気持ちや意見を相手に伝えることですが「言語コミュニケーション」「非言語コミュニケーション」に分かれます。
言語コミュニケーションは、会社やメールなど言葉を使って、相手に意思を伝える方法です。
一方、非言語コミュニケーションは、しぐさ、表情、視線、ジェスチャーなど言葉以外の伝え方です。
「顧客に商品を説明する際に、笑顔は見られるが、どこかさえない表情をしている」
このように相手の状況を瞬時に判断して、アプローチを変えるなど、より戦略的なコミュニケーションが求められます。
傾聴力
傾聴とは、カウンセリングなどで用いられるコミュニケーション技法の1つで、相手の表情やしぐさ、姿勢、目線などに気を配りながら、相手の主張に耳を傾け、深く共感する技法です。
単に話を聞けばよいのではなく「相手が主張したいこと」「相手が伝えたいこと」にポイントをおき、相手を理解する必要があります。
目線を合わせて、適度にあいづちを入れる、相手の主張だけでなく表情やしぐさからも、潜在ニーズの理解に努めるなど、相手を深く知るための技法です。
「顧客の話を最後まで聞こうとせず、途中で遮る」
「思いついたことをつい口に出してしまう」
「顧客の話を聞いているようで、しきりに頭をかく」
など、営業職の向き合い方1つで、顧客からの信頼度も変わります。
ぜひ、傾聴力を意識して顧客が本当に求めていることを引き出してみてください。
課題発見・提案力
営業職は、単に顧客の話に耳を傾けるだけでなく、そこから得られる課題や悩みを的確に把握しなければなりません。
そのためには「課題発見力」が必要不可欠です。
状況によっては、顧客が自らの課題や悩みに気づいておらず、漠然とした悩みを抱えているケースもあります。
そのような状況でこそ、営業職本来の実力が試されるのです。
5W1H(いつ、どこで、誰が、なにを、なぜ、どのように)を用いて、顧客との話を整理しながら、仮説を立て、顧客に気づきを与えるなど、工夫が必要です。
顧客が話しやすいよう、話す速度・声の大きさ・あいづちの頻度やタイミングを調節する「ペーシング」も活用し、最大限に課題を引き出してください。
そして、引き出した課題をベースに、どのような商品やサービスなら、顧客の潜在ニーズを満たせるのか、適切な提案も必要になります。
提案力を鍛えるためには、たとえば、顧客が利用している自社との類似商品を徹底的に調査するなど、情報収集が欠かせません。
類似商品の不満や改善点をリサーチし、客観的な事実を踏まえて、顧客の潜在ニーズを満たせるよう提案します。
提案の際も、顧客との関係性が薄いうちは、クローズドな質問で対応するなど、質問の仕方も工夫してください。
営業職に向いてる人の特徴
ここまで、営業職に必要なスキルを「コミュニケーション能力」「傾聴力」「課題発見・提案力」と3つの観点から、紹介しました。
次に、営業職に向いてる人の特徴について解説します。
コミュニケーション能力に長けている人
営業職は、顧客とのやりとりのなかで、希望する商品やサービスに関する情報を収集し、対話を重ねて、信頼関係を構築します。
相手に自分の考えを提案する力、相手から情報を引き出すヒアリング力、全てがコミュニケーションです。
一歩通行のやりとりではなく、双方が対話を通じて、意思疎通を図れるという関係性が重要になります。
このようなことから「他者との言葉のキャッチボールが得意な方」「そもそも人と話すのが好きな方」など、コミュニケーションに長けている方は営業職向きだといえます。
目標達成に向けて貪欲な人
営業職は、顧客のもとへ訪問する機会が多く、1日のほとんどを社外で過ごします。
そのため、1人での活動時間が長く「1日◯件訪問する」など営業目標達成に向けて、明確な目標設定が必要になります。
また、新規顧客開拓においては、事前に市場を分析し、自社商品やサービスのターゲットとなるエリアや属性を絞り込み、感度の高いターゲティングも重要です。
目標達成に向けて、貪欲に営業戦略を立案、実行、改善できる人材が、営業職向きだといえます。
自社の利益に最大限貢献することが、営業職最大の使命ですから、それを達成するには貪欲さ、明確な目標設定が欠かせません。
また、会社によっては、営業ノルマが設定されており、ノルマの達成など営業成績によって社内評価が決まります。
そのため、どうしても同僚や上司と評価や成績で比較されてしまうため、ライバルと切磋琢磨する強靭なメンタルも必要です。
打たれ強く、目標達成に向けて、貪欲に努力できる方は、営業職向きです。
お客様の課題に耳を傾けられる人
営業職は顧客の立場に立って、現在抱えている課題や悩みを明確にしなければなりません。
そのためには、繰り返しになりますが「傾聴力」が必要です。
相手の話に耳を傾け「心から悩みや課題に向き合っていますよ」と、目線や表情、口調、話すペース、あいづちを相手に合わせるペーシングなども活用します。
「この営業マンなら、思いを伝えてもよいかもしれない」と感じてもらうことが重要になります。
間違っても「相手の話を遮る」「あいづちを多用する」「目線を合わせない」など、本当に話を聞いているのだろうかと疑われる行為はNGです。
じっくりと相手の課題に耳を傾けられる人は、営業職向きといえます。営業職の場合、特に「提案営業」では、重要視されるスキルです。
課題解決に向けてPDCAサイクルを回せる人
PDCAサイクルとは、Plan(計画)Do(実行)Check(測定・評価)Action(改善)という仮説・検証プロセスのことです。
1950年代、品質管理の父といわれるW・エドワーズ・デミング氏が提唱したフレームワークです。
営業職においても、単に数をこなすのではなく、自社商品やサービスに興味関心が高いターゲットはどこにいるのか、市場を絞り込んだ、計画的な営業活動が求められます。
また、見込み顧客との接点から、商品やサービスの満足感をヒアリングし、効果を測定、さらに改善を加えPDCAサイクルを回します。
他職種から、営業職への転職を検討する場合にも、業務においてPDCAサイクルを回している方には、馴染みやすい傾向にあります。
選考に通過するためには、職務経歴書の作成も非常に重要です。
営業職の方向け職務経歴書の書き方は以下の記事をご覧ください。
営業職に向いていない人の特徴
次に、営業職に向いていない人の特徴を紹介します。
対人コミュニケーションが苦手な人
営業職は、初対面の人と接する機会が多く、相手から話しやすいと思ってもらえることが、今後の売り上げや信頼関係の構築に影響します。
そのため、人と話すことが極端に苦手な方、緊張から初対面の人と話ができないといった方では、営業職は向きません。
ただ、自分は「初対面の人と話せない」と感じていても、相手からの印象が非常によかったという事例もあり、第三者の評価には多少なりとも違いがあります。
ですので、初対面の人からの評価がポジティブな場合には、実は営業職の資質が備わっている可能性もあります。
極端な事例を除き、初対面の人と会話が苦手でも、営業職向きの方は大勢いますので、一概に決めつけないことも重要です。
メンタルに不安のある人
営業職には、メンタルも非常に重要です。
たとえば、飛び込み営業などでは、見込み顧客とアポイントメントを取らずに、1日に複数の営業活動をこなします。
顧客側も心の準備ができないままに営業されるため、拒否されることもしばしばあります。
1件ごとに落ち込んでしまっては、その後の営業活動にも支障をきたします。
また、成約件数など営業成績が可視化しやすい営業職では、営業チーム内での比較対象になることもあります。
「営業ノルマを達成しきれない」「営業チーム内での成績が伴わない」など、ネガティブ思考に陥るのではなく、なぜ営業ノルマを達成できないか検証する論理的思考が重要になります。
極端にメンタルに不安を抱えてしまうと、論理的思考が停止してしまうため、注意が必要です。
ただし、どの営業マンでも成約率が伸びずにネガティブ思考に陥ることは、多々あります。
多少のネガティブ思考であれば、かえって、危機感をあおりポジティブ思考へと変換できますので、うまくネガティブな気持ちと向き合ってください。
プライドが高い人
顧客の立場を尊重することができない、顧客の声に耳を傾けず自分の考えを押しつけてしまうなど、プライドが著しく高い人は、顧客からの信頼を得られません。
具体的には、営業成績や実力を過信するあまり「独りよがりなコミュニケーションをしてしまう」「顧客の要望や課題を取り入れない」などが挙げられます。
適度な自信は問題ありませんが、自信が自負に変わり、慢心してしまうようなら営業職向きではありません。
常に謙虚に、顧客の要望や潜在ニーズを受け止め、最適な改善策を提案する必要があります。
顧客側からみても、誠実で親身に要望を聞いてくれる営業職をリピートしたいものです。
営業職が口下手でも問題ない理由
ここまで、営業職に向いてる人、向いていない人の特徴をまとめました。
そのなかで、コミュニケーションが得意な方は営業職向きであると述べましたが「コミュニケーションが得意=営業トークが上手い」ではありません。
優秀な営業マンほど、ペラペラと言葉を続ける営業トークが上手いと考える方も多いですが、営業トーク自体がマイナスに働くシーンもあります。
営業マンが自分のトークに酔ってしまい、顧客の潜在ニーズを引き出せないことがあるからです。
こうした営業マンは、トークは上手いと感じますが、顧客側からすると「口が軽く、本心がわからない。信頼できない」と判断されます。
口が上手い下手ではなく、顧客の話に耳を傾け共感し、その上で課題を拾い上げる、こうした一連のコミュニケーションが取れるかが重要になります。
口下手であっても、紳士に向き合う姿勢、誠実さが伝われば「気持ちを理解してくれる」と感じ、顧客側との信頼が構築できます。
営業トークが上手いことが、コミュニケーション能力が高いとはつながらないことを理解してください。
営業力を高めるための具体的な方法
営業職への向き不向き、そして口下手でも問題ない理由について解説しました。
次に、営業職への転職を検討している方に向けて、営業力を高めるために意識すべきポイントや具体的な方法を紹介します。
交渉力のある上司や同僚を観察する
「自分は営業職には向かないのではないか」と営業職の適性に悩んでいる方は非常に多いですが、初めからコミュニケーション能力、交渉力が高い営業マンなどいません。
おそらくほとんどの営業マンが、無意識に手本となる営業マンなど、なんらかの情報を参考にし、コミュニケーションや交渉力を自分のものにしています。
営業職としてのスキルで困った場合には、まず上司や同僚など、身近に手本となる人物を探し、意識的に比較してみてください。
「顧客との話し方に抑揚をつけている」「顧客の業界事情を入念に調べている」「専門用語を使わないように気をつけている」など必ず手本となる気づきがあるはずです。
そのなかで、全てを取り入れる必要はありません。
自分のなかで「これなら習得できそう」と感じるものから、実践してみてください。
ヒアリング時には5W1Hを心がける
営業職が顧客のもとにヒアリングへ訪問した際、じっくりと相手の声に耳を傾けるあまり、ついつい確認漏れがあったということがあります。
ヒアリングによって、顧客の潜在ニーズを捉えるためにも、意識的に5W1H(いつ、どこで、誰が、なにを、なぜ、どのように)を活用してみてください。
たとえば、顧客に納めている商品に対して、顧客側から「最近お客様から、〇〇商品の〇〇が使いづらいと言われます」というケースがあります。
この場合「〇〇商品の何を使いづらいと感じるのでしょうか(What)」「どんな理由で使いづらさを感じていましたか(Why)」「お客様の年齢層に傾向はありますか(Who)」と当てはめます。
すると、徐々にペルソナが明確になり、お客様の潜在ニーズから、自社商品の改善策が浮かぶかもしれません。
営業職への適性は、自分だけでは把握できないこともあります。
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