OBOG訪問の手引き~有意義な時間にする実践編~

はじめに
OB・OG訪問は以下の5つのステップで進めます。
①OBOGを探す
②アポイントを取る
③事前準備を行う
④訪問をする
⑤終了後の対応・振り返りを行う
①OBOGを探す
大学の先輩に頼む
もともとの繋がりがあるため、踏み込んだ話を聞きやすく、親しみを持って対応してもらえる可能性があります。信頼関係が構築されている場合、より深いアドバイスが得られるかもしれません。
キャリアセンターを利用する
多くの大学には、卒業生の進路が記載されたデータベースがあります。キャリアセンターで情報を得て、連絡を取ってみましょう。同じ大学出身であることから、初対面でも話しやすい雰囲気が生まれやすいのが特徴です。
OB訪問ツールを利用する
もし、大学やキャリアセンターを通じての繋がりがない場合は、OB・OGと就活生をマッチングするプラットフォームを活用する方法もあります。これにより、幅広い業界や職種のOB・OGと出会うチャンスが広がります。
SNSを利用する
OBOG訪問の専門アカウントを持ち、採用活動を行っている企業もあります。ただし、情報の信頼性が確保されているとは限らず、注意深く利用する必要があります。
採用イベントで出会った社員や人事に直接依頼する
採用イベントで出会った社員や人事担当者に直接OB・OG訪問をお願いするのは、一見ハードルが高いように思えますが、実現の可能性は高く、積極性をアピールするチャンスでもあります。ただし、評価に繋がる可能性が高いため、慎重な対応が求められます。
②アポイントを取る
OBOGを見つけたら、まずはメールでアポイントを取りましょう。メールの書き方次第で、OB・OG訪問が実現するかどうかが決まります。以下の例文を参考に、丁寧なメールを心がけましょう。
~例文~ アポイント依頼
件名:【OB・OG訪問のお願い】○○大学○○学部○年 山田太郎
内容:
株式会社○○ ○○様
突然のご連絡失礼いたします。
○○大学○年の山田太郎と申します。
○○より紹介を受け、ご連絡させていただきました。
現在、○○業界を中心に就職活動を行っており、特に貴社を強く志望しております。
つきましては、貴社への理解を深めたく、一度○○様のお話をお伺いできればと存じます。
ご多忙のところ恐れ入りますが、何卒ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
————————-
○○大学
○○学部○○学科○○年
山田太郎
Mail:××××××@daigaku.ac.jp
Tel:090-××××-××××
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ポイント
- メールの内容は、あなたの印象を大きく左右します。「しっかりしている学生だな、力になりたい」と思ってもらえるよう、誠実かつ簡潔に伝えましょう。
- OB・OGは業務が忙しい中、時間を割いてくれています。感謝の気持ちは忘れずに伝えましょう。
~例文2~ 承諾を得た後の返信
件名:Re:【OB・OG訪問のお願い】○○大学○○学部○年 山田太郎
内容:
○○様
お世話になっております。
○○大学○○学部○○学科の山田太郎です。
OB訪問をお受けいただき、誠にありがとうございます。
【○月○日(木)××:××】より、よろしくお願いいたします。
当日お伺いしたい質問事項を事前にお送りいたしますので、
ご確認いただけますと幸いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
・質問
・質問
・質問
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
当日は何卒、よろしくお願いいたします。
————————-
○○大学
○○学部○○学科○○年
山田太郎
Mail:××××××@daigaku.ac.jp
Tel:090-××××-××××
————————-
ポイント
- 返信は必ず24時間以内に行いましょう。
- 質問事項を事前に伝えることで、OB・OGも準備ができ、より有意義な訪問となります。必ず事前に質問の概要を共有しましょう。
③事前準備を行う
OB・OG訪問を有意義なものにするためには、事前準備が重要です。以下のポイントを押さえて、入念に準備しましょう。
OBOGの経歴を調べる
可能であれば、どこの部署に所属しているのか(していたのか)を事前に把握しておきましょう。所属部署以外の質問には答えにくいこともあるため、注意が必要です。
企業分析を入念に行う
事業内容や業務内容は最低限抑えておきましょう。インターネットで調べれば分かることを質問すると、「この学生は情報収集能力が低いのでは」と評価される可能性があります。特に企業によっては、OB・OG訪問での評価が採用選考に影響する場合もあるので注意が必要です。
④訪問当日
服装
- リクルートスーツ(ネクタイ・ジャケット着用)を基本としましょう。
- ジャケットは、OB・OGから脱いで良いと許可をもらうまでは着用したままがマナーです。
対面前の準備
- オンラインの場合
- 指定ツールには5分前には入室しておくことがマナーです。
- Webツールの表示名は【○○大学 山田太郎】など、適切に設定しましょう。近年、Webでの商談も増加しており、ビジネスの場にふさわしい準備が求められます。
- 対面の場合
- 集合場所には10分前には到着しましょう。
- 座る席は下座(入口に最も近い席)に座ります。
- 費用はOB・OGが持つことが多いですが、現金を余裕を持って用意しておくと安心です。
質問例
- 業務について
- 出社してから帰るまでの1日の流れはどのようなものですか?
- 業務内容は具体的にどのようなものですか?
- 繁忙期や事業に合わせた年間のスケジュールはどうなっていますか?
- 仕事で常に意識していることは何ですか?
- 仕事のやりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?
- 現在、仕事で最も困っていることは何ですか?
- 業界内での企業の立ち位置について
- 他社にない貴社の特長は何だと思われますか?
- 貴社が直面している課題は何だとお考えですか?
- 業界全体の課題や将来性について、どのようにお考えですか?
- 職種について
- なぜこの職種を選ばれたのですか?
- 経験された職種の特長は何ですか?
- 現在の職種に対するお考えややりがいは何ですか?
- キャリアについて
- 今後、社内でどのようなキャリアを目指されていますか?
- 配属の制度について教えてください。
- 将来的に○○を目指したいと思っていますが、そのためにはどのような経験やスキルが必要でしょうか?
対面時の対応
- 挨拶
- 明るく丁寧に挨拶しましょう。「お世話になっております。○○大学の山田太郎と申します。本日はお忙しいところ貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。」というように、感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。
- メモを取る
- 会話の邪魔にならないよう、タイピングではなく、紙にメモを取ることを推奨します。
- 相槌などの反応を心がける
- 相手が話しやすいように、適度に相槌を打ち、会話を円滑に進めましょう。オンラインの場合、反応が伝わりにくいことがあるので、意識して反応するようにしましょう。
終了後の対応
- オンラインの場合
- お礼を述べて終了しましょう。「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。○○様のお話を伺い、貴社で働くイメージがより具体的になりました。選考頑張ります。引き続き、よろしくお願いいたします。」と伝え、深々とお辞儀をして終了します。
- 対面の場合
- 会計時は外に出て、入口で出迎える形で待機します。OB・OGが退店されたら、「ありがとうございます。ご馳走さまでした。」とお礼を伝え、深々とお辞儀をしましょう。その後、本日のお礼を述べ、お辞儀をして終了です。
⑤終了後の対応
OB・OG訪問が終わったら、当日中にお礼のメールを送付しましょう。以下の例文を参考にしてください。
~例文~
件名:【本日の御礼】○○大学 山田太郎
内容:
○○様
お世話になっております。
○○大学○○学部○○学科の山田太郎です。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
○○様から伺った(当日の内容)が特に印象に残っており、
貴社で働きたいという気持ちがさらに強まりました。
いただいた(アドバイス)を参考に、今後も精進してまいります。
またご相談させていただくこともあるかもしれませんが、
その際はご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
改めまして、本日は誠にありがとうございました。
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○○大学
○○学部○○学科○○年
山田太郎
Mail:××××××@daigaku.ac.jp
Tel:090-××××-××××
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【まとめ】
以上がOBOG訪問の概要と、具体的な進め方、注意点です。OBOG訪問は、企業のHPや選考イベントでは得られない情報を直接知る機会であり、就職活動において非常に有益なものです。また、自ら行動し、メールでアポイントを取り、実際にお会いする経験は、社会人になってからも必要とされるスキルです。
さらに、OBOGとの繋がりは、将来ビジネスの場で再会する可能性もあり、人脈作りの一環としても非常に有効です。就職活動のみならず、中長期的なキャリア形成においても重要な要素となりますので、ぜひ積極的に活用しましょう。
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