20代の選択が30代以降のキャリアに与える影響とは
はじめに
転職が当たり前と言われる現代社会において、自身のキャリアを戦略的に描くことは非常に難しくなっている。無数にある選択肢の中で、自分が進むべき道を見極めていくためには、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要がある。
例えば、IT業界で開発経験を積んだ後、30代でマーケティングに転身したいと考えても、即戦力として求められるスキルや経験が不足しているため、転職は容易ではない。一方で、20代のうちからマーケティングに関連する業務に携わり、スキルを磨いておけば、30代でのキャリアチェンジがよりスムーズになるだろう。
本記事では、転職を考える際に理解しておくべき3つのポイントについて、具体例を交えながら解説していく。
キャリアは広げるものではなく、絞り込んでいくもの
転職市場の常識:年齢が上がるほど即戦力性が求められる
転職市場の常識として、年齢が30代に近づくにつれて、異業界・異業種への転職は難しくなっていく。その理由は、年齢が上がるごとに即戦力性を求められるからである。即戦力性として見られるポイントは、その領域での業務の親和性の有無にある。業務の親和性とは、カウンターパートや営業プロセス、商材などのその領域で成果を出す方法を知っているか、それをすぐに再現できるかということを指す。そのため、未経験領域への転職は、年齢が30代に近づけば近づくほどハードルが上がっていくのである。
20代の選択が30代以降のキャリアに大きな影響を与える
20代のうちに今選ぶ選択が30代以降のキャリアに大きな影響を与えるということを理解しておく必要がある。20代後半になって方向性を変えたいと思っていても、かなり厳しい状況になるだろう。そのため、足元の選択を慎重に考えていくことが重要である。
将来像を明確にし、必要なスキルや経験を逆算して考える
キャリアは年齢が上がるごとに絞り込まれるものなので、将来像、例えばありたい姿ややりたいことを明確にして、その方向性に向かうために現段階でどのようなスキルや経験を優先して取っていくべきかを逆算して考えていくことが重要である。
例えば、将来的に事業会社の経営企画でDX戦略を担いたいと考えるなら、IT業界での開発経験に加え、ビジネス全般への知見やコミュニケーション力、プロジェクト推進力などを身につける必要がある。そのために、現段階ではシステム開発の経験を積みつつ、社内の企画部門との連携や、ビジネススキルを学ぶ機会を積極的に見つけていくことが有効だろう。
将来像を明確にすることの重要性
年齢が上がるごとにキャリアの選択肢は狭まっていく
前述の通り、年齢が30代に近づくにつれて、異業界・異業種への転職は難しくなっていく。そのため、将来像を明確にし、そこに向かって必要なスキルや経験を積んでいくことが重要である。
将来像を明確にし、逆算して考えることが重要
将来像、例えばありたい姿ややりたいことを明確にして、その方向性に向かうために現段階でどのようなスキルや経験を優先して取っていくべきかを逆算して考えていくことが重要である。将来像を考えていく上では、2つ大事な軸がある。
- to Beとして、ビジネスマンとして人としてありたい姿を描くこと。どこまで成長したいのか、何を大事にしたいのかというのがここの概念に当たる。
- to Doというやりたいことにあたり、ここでは目的という大義名分と手段、その目的をどう叶えていくのか、どう実現していくのかという要素が重要になる。
to Doを見つけるためには自分の価値観を知ることが重要
to Doを自分自身で描いていくことは非常に難しく、将来どんな仕事がしたいのかわからないという思いを抱えている方からご相談を頂く機会も非常に多い。to Doを見つけていくためには、自分自身の価値観を把握し、その価値観に基づくキャリアを見つけていくことが重要である。
自分の価値観を知ることがキャリア戦略の鍵
価値観を知ることの重要性
自分の価値観を知ることは、キャリア戦略を描く上で非常に重要である。価値観とは、自分が人生において何に価値を感じるのかということを指しており、主には以下の要素から成り立っている。
- 自分が何が好きか
- 自分が何が得意か
こういった要素は、自分自身が自負しているものと乖離がある場合も多い。そのため、自分の価値観を正確に把握することが、より自分に合ったキャリアを描くことに直結するのである。
価値観の把握方法
自分の価値観を把握するためには、以下のような方法が考えられる。
- 自身で自己分析を行う
- 過去の経験を振り返り、自分が没頭できたこと、充実感を感じたことなどを洗い出す
- 自分の強みや弱みを客観的に分析する
- 周囲からの意見を聞く
- 家族や友人、信頼できる同僚などに自分の印象を聞く
- 360度評価などを活用し、多角的な視点から自分を見つめ直す
- キャリアカウンセリングを受ける
- プロのエージェントなどに相談し、自分の価値観を明確にしてもらう
- 適性検査などを活用し、客観的なデータに基づいて自己理解を深める
価値観に基づくキャリア選択
自分の価値観が明確になったら、次はその価値観に基づいて業務を選択していくことが重要である。自分が好きで、得意と感じる仕事に就くことで、長期的なキャリアの満足度を高めることができる。
ただし、情報源やキャリアそのものが複雑化している現代では、自分だけで明確なキャリア戦略を持つことは容易ではない。そのため、専門家であるエージェントなどに相談し、幅広い選択肢の中から自分に合った業界や業種を提案してもらうことも非常に有効である。
最後に
キャリアを戦略的に描くためには、自分の価値観を知り、将来像を明確にすることが重要である。キャリアは広げるものではなく、絞り込んでいくものであり、20代の選択が30代以降に大きな影響を与える。そのため、自分が何に価値を感じ、何をやりたいのかを見極め、その方向性に向かって必要なスキルや経験を積んでいく必要がある。
しかし、情報源やキャリアが複雑化した現代では、自分だけでは明確なキャリア戦略を持つことは容易ではない。将来像と価値観を明確化し、それに合った業界や業種を提案してくれるエージェントに相談することで、自分に合ったキャリアを描くことができるだろう。
自分の価値観を知り、将来像を明確にすることは、転職を考える上で欠かせないプロセスである。専門家の助言なども活用しながら、自分が本当に大切にしたいことを見極め、それに合ったキャリアを築いていくことが、長期的な満足度につながるのである。
ASSIGN
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