【外資系から日系へ転職】注意点や考慮すべきポイントを解説

外資系から日系への転職をするにあたって、あらかじめ検討しておくべきポイントがいくつか存在します。

外資系と日系では、働き方や就業環境、業務スピードなどが大きく異なります。

実際に外資系と日系へ転職した人のなかには「せっかく日系企業へ転職したけど、やはり外資系のほうが向いていたかも」と後悔する人も少なくありません。

転職を成功させ、その後やりがいをもって働くためにも、あらかじめ外資系と日系の違いや向き・不向きを正しく把握しておく必要があります。

そこで本記事では、外資系から日系へ転職するメリットや注意点、転職を成功させるためのポイントを紹介します。

本記事を通して外資系と日系企業の違いを理解し、今後のキャリアプランを検討してみてください。

【転職前に知っておきたい】外資系と日系企業の違い

外資系から日系へ転職するにあたり、まずは両者の違いを知っておくことが大切です。

外資系と日系企業の主な違いは、以下の通りです。

外資系の特徴

外資系は実力主義の風潮が強く、実力を発揮すれば早い段階で昇進・昇給できるのが特徴です。

年齢や性別、勤務年数を問わずに昇進できるチャンスがあるので、自分の実績や努力を評価してくれる環境で働きたい人にとってメリットが大きいと言えます。

ただし、「実力で評価してもらえる」というよさがある一方で、その分結果が常に求められます。

成果を上げられなかった場合は社内評価が下がり、場合によっては給与の減額・解雇の可能性もあるなど、雇用の不安定さがデメリットです。

長期にわたってよい成果を出すために、常に自分自身のスキルアップをしなければなりません。

また、外資系は個人が裁量をもって業務に取り組むことができ、意思決定をスピーディーに行う特徴もあります。

外資系のスピードについていくためには、優柔不断な態度をなくし、早めに結論を下せるような姿勢が不可欠です。

よくも悪くも同調圧力などがほとんどなく、社員一人ひとりが目標に向かって仕事に取り組める環境です。

日系の特徴

日系企業は年功序列の風土が残っており、短期間での昇進・昇格が難しい傾向にあります。

年齢に比例して、ゆるやかに賃金やポジションが上がっていきます。

そのため、「いくら結果を出してもそれが評価されない」と物足りなさを感じる人がいるかもしれません。

ただし、日系企業は外資系と比べて雇用が安定しています。

「実力が出せないから解雇される」といった心配は、外資系に比べて少ないと言えます。

また、就業環境は個人での意思決定よりチームでの意思決定が尊重される傾向です。

一つひとつの何事に対して慎重に決断していくことが多いので、じっくりと業務が進められます。

スピード重視で変化の激しい外資系とは異なり、腰を据えて業務に取り組めます。

外資系から日系へ転職するメリット

日系企業には外資系にはないよさがあります。

外資系から日系へ転職するメリットは、主に以下の3点です。

• 雇用が安定している
• 日本の商品を取り扱える
• 海外駐在できる可能性がある

雇用が安定している

日系企業は年功序列の風土が強く、一度入社すれば一定の給与・ポジションが確保されます。

一方の外資系では結果が評価に直結するので、日々プレッシャーを感じながら仕事をする必要があります。

日系企業に転職すれば、体力面や精神面でも安定した気持ちで業務に臨めるかもしれません。

また、入院や育児でしばらく仕事を休む、転勤のために引っ越しをするなどの生活に大きな変化があるときも、給料の減額が起きない点は魅力だと言えます。

さらに、日系企業では外資系と比べて福利厚生が充実している傾向です。

家賃補助や住宅手当、交通費補助、家族手当など、転職したことで給料が減ってしまっても補助や福利厚生の面で充実する可能性があります。

ほかにも、研修制度や資格取得支援などが充実しているため、会社の力を借りてスキルアップに励めます。

日系企業ならではのサポートや補助は、外資系にはない魅力です。

日本の商品を取り扱える

日系企業の多くは、日本の商品を日本国内へ展開する、あるいは日本の商品を海外へ展開することがほとんどです。

日本で作られた商品・サービスは、「MADE IN JAPAN」として世界的に質の高いブランドとして認知されています。

品質・安全性の高い商品を、自信をもって顧客に勧められるのは、日系企業ならではのメリットです。

海外駐在できる可能性がある

グローバル企業、海外進出を目指す日系企業なら、海外駐在員として海外の部署・事業所で働ける可能性があります。

特に近年は、海外に拠点を持つ日系企業が増加傾向にあり、今後も海外展開をする企業が増えると予測されています。

外資系企業で幅広い事業に携わった経験があったり、ビジネスレベルの英語力があったりすれば、採用の際に優遇される可能性があるのです。

海外進出を目指す日系企業であれば、外資系での業務経験や語学力を活かしながらやりがいを持って働けます。

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外資系から日系へ転職するデメリット

外資系と日系は特徴が大きく異なるため、入社後にギャップを感じてしまう人も少なくありません。

ここでは、外資系から日系へ転職するにあたって知っていきたいデメリットを紹介します。

• 給与が下がる・上がらない
• 働き方の自由度が下がる
• 意思決定が遅く不満に思うことも

給与が下がる・上がらない

外資系は国内の企業と比べて給与水準が高いので、転職を通して下がることがほとんどです。

場合によっては給与が半分に減額するケースもあるので、「どこまでの給料減が許容できるか」を考えておく必要があります。

また日系企業では、入社後すぐに結果を出して昇進・年収アップを試みたくても、かなわない可能性が高い傾向です。

日系企業は年功序列の風土が強いため、入社してから数年たっても給与が変わらないケースがあります。

外資系に転職するなら、「給与が下がる・上がらない」という点を念頭に置いておく必要があります。

働き方の自由度が下がる

日系企業では、外資系と比べて働く上でのルールが細かく決められているため、働き方の自由度が下がります。

外資系は、社員がさまざまな国・地域で勤務しているので、日系企業よりも自由な働き方が許容されている傾向です。

在宅でのリモートワーク、毎日の始業・終業時刻や労働時間を自分で決められる「フレックス制度」などは、多くの外資系で導入されています。

近年は日系企業でもリモートワークやフレックス制度を導入している会社はありますが、外資系と比べると未だ少ないようです。

外資系から日系企業に入社すると、働く上でのルールや制限が多く、働きにくさを感じる可能性があるので注意が必要です。

意思決定が遅く不満に思うことも

日系企業はチーム全体での意思決定を重視する傾向があるので、業務がなかなか進まず不満に思う可能性があります。

外資系は「いかに早くに最適な決断ができるか」「いかに早く・効率よく業務を進められるか」が重視されるので、個々の社員が裁量をもって業務に取り組めます。

もし業務の途中で間違いが判明すれば、その都度修正したり、柔軟に対応したりしていくのが外資系のやり方です。

その一方で、日系企業はチームワークが重視されるため、ミーティングなどに時間をかけて慎重に決議をします。

外資系のやり方に慣れていると、こうした日系企業の社風や取り組み方にもどかしさを感じることがあるかもしれません。

外資系から日系へ転職する際に検討すべきポイント

外資系から日系へ転職することは、メリット・デメリットの両方があります。

入社後のミスマッチにつながらないよう、以下の2点は必ず検討してみてください。

• 給料減がどこまで許容できるか
• 日系企業でしか理想のキャリアを実現できないのか

給料減をどこまで許容できるか

前述の通り、外資系から日系に転職すれば、給与が下がることがほとんどです。

そのため、転職を通して「給料減をどこまで許容できるか」がポイントとなります。

転職先での仕事にいくらやりがいがあっても、給与に不満があると納得した気持ちで仕事に取り組めません。

自分の市場価値を把握し、適切な自分の年収を把握しておくことが大切です。

ただし、日系企業は家賃補助や交通費などの手当が充実している傾向があります。

例えば、月の基本給が35万円から30万円に減額しても、交通費や住宅手当などで合計5万円ほど追加で受け取ることができれば、事実上月収は35万円となります。

各手当で受け取れる費用も考慮した上で検討してみてください。

日系企業でしか理想のキャリアを実現できないのか

何度もお伝えしている通り、外資系の就業環境は日系と大きく異なります。

そのため、「日系企業でないといけない理由」を明確にした上で転職活動を進めるようにしてください。

例えば、「理想のキャリアプランを実現させるには日系のほうが近道である」「個人芸ではなくチームワークを重視する環境が向いている」などの理由が考えられます。

キャリアプランに照らし合わせながら、「5〜10年と長く働ける職場か」「モチベーションを高く保てる職場か」を検討してみてください。

外資系から日系への転職が向いている人

日系が向いている人・外資系が向いている人の特徴をまとめると、以下の通りです。

「スピード重視の外資系についていくハードルが高い」「安定した環境で働きたい」という場合は、日系へ転職したほうが自分のよさを発揮できるかもしれません。

日系は外資系のように結果や成果が全てではなく、その過程での努力や成長も評価してくれる傾向があります。

成果が出ないから給与が減る・解雇になることは、まずありません。

また、外資系ならではの判断スピードの速さ、次々と変化する仕事に付いていくのが難しいと感じている場合は、日系のほうが余裕を持って働ける可能性が高まります。

一方で、「スピード感を重視して働きたい」「実績や成果を出してどんどん昇進したい」という場合は、外資系の環境のほうが向いています。

外資系は成果が評価され、本人次第では1年かけずとも昇進することが可能です。

自分を客観的に分析し、向き・不向きを検討してみてください。

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外資系から日系へ転職を成功させるポイント

外資系から日系へ転職し、その後もしっかり定着して働くためには、入念な選考対策と分析が必要です。

転職を成功させるためにも、以下の3つは必ず実施するようにしてください。

• 転職の目的を明確にする
• 企業分析をする
• 転職エージェントを利用する

転職の目的を明確にする

現在の自分の状況を分析・把握した上で、転職の目的を設定してください。

転職したいと思い立つと、転職サイトへの登録や求人探しに時間を使いがちです。

しかし、これでは自分の軸や目的なしに求人を探していることになり、かえって時間がかかってしまいます。

今後のキャリアプランを見据えた上で、「なぜ転職が必要か」「なぜ日系企業なのか」を考えてみてください。

転職の目的を明確にしておくことで、軸を持って会社を選ぶことができ、ミスマッチを防ぐことができます。

また、結果として説得力の高い志望動機の作成にもつながり、採用担当者への強いアピールにもなり得ます。

企業分析をする

外資系・日系といっても業界や会社ごとに大きな違いがあるので、必ず企業分析を行うようにしてください。

企業分析を十分にしないと、「自分に合っているか」「その会社で理想のキャリアを築けるか」を正しく判断できません。

企業分析はおろそかになりがちですが、転職の根幹となる部分であるため、入念に行うようにしてください。

企業分析では、具体的に以下のポイントを確認するようにしてください。

• 業務内容
• 方針
• 社風
• 給与
• 会社としての成長性
• 就業環境・働き方
• 福利厚生　

求人ページに書かれた内容だけでなく、企業のWebサイトやIR情報、SNSなどまで閲覧し、情報を収集することが大切です。

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転職エージェントを利用する

転職を確実に成功させるなら、転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントには転職に精通したプロのアドバイザーが在籍しており、業界の最新情報や採用傾向を共有してくれます。

過去の採用データも多数保有しているので、「日系企業の採用では何が重視されるか」「これまで転職に成功した人はどのような特徴か」などの情報を得ることが可能です。

また、日系企業の向き不向き、日系企業での実現できるキャリアに悩んでいる場合でも、転職エージェントに相談可能です。

第三者の視点からあなたの市場価値や向き不向きを判断し、さまざまなアドバイスを受けることができます。

ほかにも、転職エージェントでは以下のような支援を受けられます。

• キャリア面談
• 求人紹介
• 履歴書・職務経歴書の添削
• 面接練習
• 面接日時調整の代行
• 年収交渉の代行　など

ぜひ転職エージェントの活用を検討してみてください。