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未経験からコンサルティング業界へ。挑戦を後押しする製造業界への想い

株式会社クニエ 結城さん

自動車部品メーカーからコンサルティングファームへの転職を果たした結城さん。

未経験からの挑戦はハードルが高いとされるコンサルティングファームへの転職に至った経緯や転職のきっかけについて、前職での課題感を含めてお伺いしました。

10年後の自分のキャリアは満足いくものか。葛藤から生まれた転職の意思

――まずは、新卒時の就職活動についてお伺いします。自動車部品メーカーへの入社を後押しした決め手があれば教えてください

就職活動時には2つの軸を持っていました。1つが一緒に働く人が熱意を持って働いているか、もう1つは自分自身が業務内容に対して熱意を持てるかということです。この2点に加えて、自動車が好きだったこともあり、入社を決めました。

入社後は、事業企画室に配属されました。事業戦略の策定や製品ごとの採算性の改善などを担っていました。また、エンジンやトランスミッションの製品開発、自動車業界で注目を浴びるCASE(「Connected:コネクテッド」「Autonomous:自動運転」「Shared & Service:シェアリング・サービス」「Electric:電動化」の頭文字をもとにした造語)事業にも携わっていました。

業界自体が変革期ということもあり、日々取り組む業務は刺激的で大変面白かったです。

――自動車部品メーカーで活躍されている中、キャリアについて感じていた不安や課題はありましたか。

5年近く働いていて、不満は何もありませんでした。ただ、キャリアとして考えたときに、現状に満足していて大丈夫なのかという危機感がありました。

「10年後の姿が容易に想像できてしまった」この一言に尽きますが、その姿が目指すべき姿ではないと感じていました。

非常に優秀な方が多い職場でしたが、昇進に伴い任される業務の幅が広がるということもなく、キャリアの幅が広がらないことに漠然とした不安を抱えていたのも事実です。

―― 転職活動をどのようにスタートされましたか。

思い返すと転職活動をしようと決めた明確なきっかけはありませんでした。

転職を見据えてではなく、とりあえず転職サイトに登録をして私の市場価値や取り得る選択肢についてエージェントに話を聞いてみようと思ったのが始まりです。

情報収集ができたらいいなという程度の温度感でした。

―― 確かに、最初にお電話したときには既に何人かのエージェントと話をされていましたよね。そういった中で、転職活動における不安はありましたか。

エージェント主導で進められてしまわないか、という不安を抱えていました。

スケジュール感や応募企業の選定方法など、転職活動の全体像も分からず言われるままに動いてしまうのではないかと感じていました。

転職活動をスタートした当時は、すぐに転職をするつもりではなかったので、まずは、転職をすべきかどうかの判断も含めて、お話を伺えればいいなと思っていました。しかし、初回の面談後すぐに求人票を送られてしまうことが大半で、キャリアについて相談するというより、すぐに転職をしなければいけないという雰囲気を感じました。

就職活動とは異なり、周囲の方にも相談がしにくく、とにかくキャリアにおける情報を得るのに苦労しました。

エージェントと二人三脚で

――確かに転職活動はクローズドになりがちですよね。情報収集も兼ねて複数エージェントから話を聞かれていたと思いますが、なぜ私と転職活動を進めようと思ってくださったのですか。

私個人について、一番理解を深めようとしてくださったからです。

福田さんは「なぜ転職したいのか」「そもそも転職がベストな選択なのか」といった転職の前段階であるキャリアという視点から、私のことを深掘りしてくださいました。

それまで、転職やキャリアについて向き合っていなかったわけではありませんが、福田さんからの質問に対して、考えを言語化していく過程で整理されていきました。

また、そのアウトプットに対して、福田さんの経験も含めてフィードバックしていただき、よりキャリアについての解像度が高まっていきました。

福田さんとお会いする前から、転職活動におけるエージェントという役割の重要性を感じており、二人三脚で進めていくというイメージを持っていました。長期的なお付き合いになるので、相性も重視していましたが、福田さんとは波長が合って非常に話しやすかったです。

――「二人三脚でやっていく」というキーワードが出てきましたが、当時、エージェントに期待していたことや求めているものはありましたか。

コンサルティング業界について理解するだけではなく、コンサルティングファームで働くことはキャリア形成においてどのような意味を持つかなど知りたいと思っていましたので、そういった情報を提供してくれることを期待していました。

転職を意識し始めた当初は、「やりたいことはコンサルタントかな」と漠然と考えていましたが、そもそもコンサルティング業界について、深く理解していない自分に気が付いたことと、事業会社から転職することでキャリアはどうなるか、などの疑問を抱えていたためです。

―― 漠然とコンサルティング業界を意識されていたのは何故でしょうか。

元々所属していた、自動車部品メーカーの事業企画部門では、定型業務がなく、毎回異なるプロジェクトを担当するといった働き方をしていました。

そのような働き方に面白さを感じており、プロジェクト単位で動くコンサルティング業務と似ているのではと考えていたためです。

―― 面接対策もかなり時間をかけてやりましたが、実際にいかがでしたか

面接対策に入る前に、まずは自分自身の考えやキャリア観の言語化をサポートしていただきました。複数回の面談を通して、私の価値観や考えについてお話を聞いてくださったからこそ、私自身キャリアに対する考えが深まりました。

また、模擬面接で質問の回答への深掘りをしっかりしてくださったおかげで、何が足りていないかが明確になりました。

―― 結城さんは元々面接が得意だったと思いますが、さらに改善を加えることで精度が上がっていったと感じております。まずは言語化からスタートし、模擬面接に至るまで、徐々に改善点を明確にすることで、実際の転職面接を突破できたのではないかと思います。

製造業に携わり続けたい。強い思いをもって転職を決意

――結城さんは、複数企業の選考を突破されており、意思決定をするにあたって悩まれたと思いますが、大切にした意思決定の軸はございますか。

やはり「業務内容」と「人」ですね。

福田さんとの面談を通して、入社後の具体的な業務内容はかなりクリアになっていましたが、社員面談ではさらに働くイメージを湧かせることができました。

具体的な案件やアサインメントされるプロジェクトなど、私の製造業の経歴と紐づけてお話いただいたことで、何が活かせるか、何が足りないかを明確にイメージすることができました。

前職には5年間在籍していましたが、製造業は面白い業界だと感じており、携わり続けたいと思っていました。そのため、製造業で培った知識や経験を活かして、入社後のアサインメント先を考慮いただけたのは、非常に有難かったです。

――具体的にはどのようなところに魅力を感じていたのですか。

「一筋縄でいかないところ」が製造業の面白さです。

前職では入社後すぐに、工場での研修期間が半年程度あり、現場での経験を積む機会がありました。

 工場では言うまでもなく自動化が進んでいるのですが、それでも不良品が出ます。

自動化していても、それを取り扱う人や、組織体制など変数がとにかく多く、すべてを正しく機能させることは簡単ではないことを痛感しました。

そこが難しさであり、面白さでもあることを実感しました。

――それでは、2つ目の判断軸である「人」についてもお話をお伺いしてもよろしいでしょうか。

理論をもち、なおかつ情熱がある人と私は働きたいと考えています。

大きな変革に挑戦する際には、理屈だけでは通らないことが必ずあると考えているので、理屈と情熱を持った人がいる環境がいいと思っています

面接を通して、その両面を持った人がいると感じました。面接官へ質問をする機会があったのですが、どんな質問に対しても理論立てて説明をしてくださり、コミュニケーションや思考方法が私の理想に近しいと感じました。

また、情熱や熱意を一番感じたのも現職です。一見、コンサルタントとクライアント企業はドライな関係を築いているように見えて、実は熱い想いを強く持っていることを感じました。

成長を加速させるコンサルタントとしての活動

――入社して約半年経過しましたが、実際に働かれてみていかがですか。

まずは、メーカー企業がお客さまとなるプロジェクトにアサインメントされました。長期スパンでコストを大きく削減するというミッションの元、サプライチェーンやエンジニアリングチェーンの改善に向けた戦略の立案から実行までをご支援させていただきました。

携わり続けたいと考えていた製造業のプロジェクトにアサインメントされ、非常にやりがいを感じている反面、コンサルタントとしての働き方においては壁にぶち当たることばかりですね。

その業界で長い経験をもつお客さまに対して、バリューのある提案をすることは非常に難易度が高いと感じています。

ビジネスモデルや業務内容を理解しながら、他業界のナレッジを展開したり、仮説思考で新しい示唆を見出すなど、解を導き出すために様々な方法を取る必要があります。その際、前職の経験から類推することもあります。

また、私自身が製造業で働いていたので、お客さまの社内での立場や気持ちがよく分かりますし、「ここで社内調整が行き詰まっているな」とか「実行に移す際にここが急所になるな」などリアルな内情を理解できることは非常に大きいと感じています。

――転職する際に、前職では「10年後が見えてしまった」など、その先の『成長鈍化』のようなものを感じていたと思いますが、現職ではいかがですか

そうですね。スキルとマインド面、どちらもまだ成長途上ではありますが、成長は感じています。

顧客に対して質の高いコンサルティングを提供するためにも、最新のテクノロジーや業界知識など、常に自分自身のアップデートが求められます。その点は日々アンテナを張り、吸収していきたいと考えています。 

前職では足元から積み上げていくような考え方をしていましたが、今は解がないものに対して仮説を立てて検証をしていくので、そういった思考方法は習得していきたいですね。

また、スライド資料の作り方やドキュメンテーション能力はコンサルタントのベーススキルとなりますので、さらに伸ばしていきたいと考えています。

―― 事業会社では、ある程度ミッションに対するロードマップが用意されていて、やるべきことは見えていたはずです。しかし、コンサルタントの場合は、「そもそも何をやるのか、どうやるのか」ゼロベースで考えなくてはいけません。難しくもありますが、まさに結城さんが希望していた業務内容ですよね。

そうですね。転職を通して、「考える余白を増やしたい」というのが1つのテーマでもあったので、それを叶えられているのは本当によかったと感じています。

また、成長の角度が他の企業と比べ、全く異なると福田さんからも聞いていましたが、それを日々実感しています。

クニエには、研修マテリアルやeラーニング等で学ぶ機会は多く用意されていますが、プロジェクトに入ってどのようにキャッチアップしていくかが成長の分岐点になると考えています。

初めは議事録の作成からスタートし、分からない内容については都度質問を重ね、徐々に理解を進めていきました。そういった段階を経て、資料作成やファシリテーションなど任される幅が広がっていった実感があります。

プロジェクトメンバーにはプロパーと中途組が混じっていますが、皆一様に優秀で刺激を受けて働いています。

―― 「自走力」や「主体性」をより求められるのがコンサルティングファームだと思います。その分、ハードですが成長も早いですよね。

コンサルタントとして自動車業界へ挑戦を

―― 中長期的なビジョンはございますか。

コンサルタントとして働く魅力の一つとして、業界やテーマを短いサイクルで経験していけることだと考えます。

一通り、ソリューションを経験した後で、もう一度自動車業界に携わりたいというのが長期的な目標です。

業界として大きな変革が求められているので、そこに貢献できることは大きなやりがいに繋がります。

様々なプロジェクトを経験することで、新たな視点で物事を捉えることができ、自動車部品メーカーに在籍していたときよりも、俯瞰的に自動車業界を見ることができると思います。そうなれば、さらに良い価値を見出すことができるのではないかと考えています。

私自身、新しい知識を得ることが好きなので、どんどん新たなプロジェクトに参加し、各業界の成長性やクライアントのビジネスモデルや事業方針などの理解を深めつつ、「自動車業界と言えば結城だよね」と言われるような存在になりたいと考えています。

―― 本日は貴重なお話をありがとうございました。引き続き、よろしくお願いいたします。 

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