成長の舞台はTOKIUMに。新プロダクトへの挑戦が、キャリアを拓く。

スタートアップ企業でのキャリアは、挑戦と成長の連続だ。TOKIUMは経理業務のDXを推進するSaaS×BPO企業として急成長を遂げる中で、多様なバックグラウンドを持つ人材を迎え入れている。
今回話を伺ったのは、商社の営業職からSaaS業界へ転身し、現在は「TOKIUMアシスタント」のプロダクト・マーケティング・マネージャー(以下、PMM)を務める北島秀祐氏。そして、女性向け商品の企画・開発からオンライン販売まで手がけるベンチャーでCSやマーケティングを経験し、現在は「TOKIUM請求書発行」のPMMを兼務する内城未久氏。
異なるキャリアを歩んできた二人は、なぜTOKIUMを選び、どのように成長を遂げてきたのか。その軌跡を追う。
挑戦する人を全力で支え、失敗を許容するTOKIUMの文化
北島と内城の二人がTOKIUMに入社を決めた理由には共通点がある。それは、「急成長中のTOKIUMにはチャンスがある」ということだ。彼らの期待通り、営業職としてTOKIUMに入社した二人は、現在「TOKIUMアシスタント」と「TOKIUM請求書発行」のPMMという重要なポストをそれぞれ兼務している。
PMMとは、プロダクトの成長をリードする役割だ。営業、マーケティング、プロダクト開発の各部門と連携しながら、どの市場で、どのターゲットに、どのように価値を提供するかを設計し、実行することが求められる。
例えば、PMMの重要な業務の一つにKPIの設計がある。立ち上げフェーズでは「まず市場に浸透させること」が最優先となるため、商談数をKPIとする。一方で、ある程度の導入実績が進むと、「単なる契約数の増加」ではなく、「収益性の向上」が求められる。そのため、受注単価やLTV(ライフタイムバリュー)をKPIとし、価格戦略やクロスセル・アップセル施策を強化する。また、TOKIUMのKPI設計では、「競合の成長率を基準にしつつ、あえてストレッチの効いた目標を設定する」ことが特徴的だ。例えば、競合が年間成長率30%なら、TOKIUMは「40%〜50%の成長」をKPIとして設定し、市場でのリーダーシップを狙う。単に競合を追うのではなく、「市場を作る視点」で成長をリードすることが、PMMに求められる役割である。
北島が担当する「TOKIUMアシスタント」は、SaaSとBPOを組み合わせた、新しい市場を開拓するプロダクトであり、どの業務領域にどう展開していくかの戦略設計が求められる。一方、内城が担当する「TOKIUM請求書発行」は、既存プロダクトとの連携を強化し、より多くの企業がシームレスに請求業務をDXする仕組みを作ることがミッションだ。
TOKIUMでは、このような重要なポストに若手が抜擢されることが珍しくない。その理由について、北島は以下のように話す。
「一般的な企業だと、キャリアパスが決まっており、『営業なら営業のまま』というケースが多いと思います。一方でTOKIUMでは、固定化されたキャリアルートがあるわけではなく、役職や年次に関係なく、新たな挑戦を後押しする文化があります。
私の場合、既存顧客向けの営業に長く関わっていたこともあり、今後のプロダクト展開について顧客とディスカッションする機会も多くありました。その中で、「TOKIUMさんにする話ではないかもしれませんが…」という経理部自体の人手不足などの課題感を聞くことも増え、BPO型のプロダクトの可能性も感じていました。そのような中、営業で一定の成果を出せていたこともあり、新規のプロダクトを展開するにあたって『実際に売ることができる人材』として、TOKIUMアシスタントのPMMを任せていただいたのだと思います。私自身、新しいことへの挑戦が好きですので、PMMのお話をいただいたときは迷わず引き受けました。」
その一方で内城は、営業として成果を出していたものの未経験であるPMMとしてチームを引っ張っていけるのか不安に感じたという。

「入社するときに、新規事業に挑戦したいということは伝えていましたが、まさかこんなに早いタイミングでチャンスが巡ってくるとは思っていなかったので、嬉しい気持ちと不安な気持ちが半々でした。
しかし、私が意識していた『カスタマーサクセスや開発チームと連携しながら、お客様に全力で向き合う姿勢』を評価いただいたことを知り、その期待に応えたいと思いましたし、取締役の松原に『挑戦に失敗はつきもの。何かあったときには一緒に責任を取るから大丈夫』と言ってもらったことで決心がつきました。」
二人の話から、成長を後押しするTOKIUMの文化が浮かび上がってくる。
まず、TOKIUMが「成果」だけでなく、「姿勢」も評価する文化であることだ。営業成績といった定量的な成果だけでなく、「顧客ファーストで自らが責任を持って取り組み続ける姿勢」も会社全体がしっかりと見ている。そして、若手であっても大きなミッションを与えられ、その達成のための裁量も大きく渡される。
役割の垣根が少ないというのも特徴だ。TOKIUMでは「二足、三足のわらじを履こう」とよく言われる。それぞれが自らの関心を広げ、組織をまたいで課題解決に関わっていく。営業職であってもエンジニアと議論を重ね、マーケティングの視点を持ちながら提案を磨く。こうしたクロスファンクショナルな動きが自然と生まれ、未経験の分野でも周囲のサポートを受けながら挑戦できるのもTOKIUMならではだ。
挑戦する人を全力で支え、失敗を許容することでより大きな成長を生み出す。この環境こそが、TOKIUMが成長を渇望する優秀な人材に選ばれる大きな理由だ。
では、北島と内城はいかにしてTOKIUMに入社するに至ったのだろうか。
商社営業からSaaSの最前線へ
「この環境で本当に営業力が身についているのか?」
そう疑問を抱いたのが、北島のキャリア転換のきっかけだった。
前職では、名古屋を拠点に工作機械を扱う専門商社で営業を担当していた北島。商材が高額であるため、取引サイクルは5年、10年単位と長く、営業活動の大部分は既存顧客との関係構築に費やされ、実際に商談を行う機会は限られていた。
より短いサイクルでPDCAを回し、試行錯誤を重ねながら営業スキルを磨ける環境を求めるようになった彼が関心を持ったのが、急成長を遂げるSaaS業界だ。
TOKIUM以外にも複数のSaaS企業の選考を進めていたが、それぞれの企業のことを深く知れば知るほど、TOKIUMに惹かれていった。
「決め手になったのはTOKIUMが当時120人くらいであり、一定の存在感がありながらも発展途上であったことです。メガベンチャーも検討しましたが、社員一人ひとりの責任や与えるインパクトが大きいと感じました。
また、入社後のキャリアについても寄り添って提案していただいたことも大きかったです。ベンチャーですので、決まったキャリアパスが保証されるわけではありませんが、2年後、3年後に期待することや、キャリアの可能性などを真摯に伝えていただけました。TOKIUMの顧客に対する姿勢もきっとこのようなのだろうと感じられ、カルチャーの浸透を感じました。」
北島は2022年10月に入社し、新規営業を担当。商社時代と比べて商談数が10倍以上に増加しただけでなく、商談ごとにゴールを明確にし、次につなげるための改善を常に考えるようになった。たとえば、ある商談では顧客の課題を深掘りすることを重視し、次の商談ではその課題に対する解決策を具体的に提示するといった具合だ。
試行錯誤しながら「どうすればより効果的に価値を伝えられるか」を繰り返し考える環境に身を置くことで、求めていた営業力が着実に培われていった。
入社から半年後には既存顧客向けの営業へと異動。新規営業と異なり、すでにTOKIUMのプロダクトを利用している企業に対して追加提案を行う立場であるからこそ、「お客様のより深い課題に向き合い、成功に貢献するか」が求められた。
さらに、入社から2年後の2024年11月からは、「TOKIUMアシスタント」という新規事業をPMMとして任される立場になり、現在に至る。

より深く「顧客の課題解決」に向き合うために
内城は、女性向け商品の企画・開発からオンライン販売まで行う、いわゆるD2C領域のベンチャーからTOKIUMへ参画した。
前職では、カスタマーサポートを担当しながら、社内のDX推進などにも携わった。その中で、仕事によって影響を与える範囲が大きく異なることを実感した。カスタマーサポートは、既存の仕組みの中でお客様に寄り添うことはできても、根本的な課題解決や、仕組みそのものを変えることはできない。一方、DX推進は、業務フローの設計そのものを変えることで、一緒に働くメンバーの負荷削減や働きがいの向上に直接寄与できる。
これらの経験から、内城はより深いレベルで顧客の課題の解決に関わり、自らの提案がダイレクトに価値につながる環境に身を置きたいと考えるようになった。
そして、「より深いレベルで顧客の課題の解決に関わり、自らの提案がダイレクトに価値につながる環境に身を置きたい。」そう考えたとき、企業の業務改善に直接関与し、顧客の課題を解決する手応えを実感できるBtoBの無形商材こそが、自分の求める環境だと気がついた。
転職活動をする上では、コンサルティングファームやメガベンチャー、スタートアップなど幅広く検討した。複数社から内定をもらった中でTOKIUMを選んだ決め手は「事業の成長と顧客の成功が一致している」「打席に立てる回数が多く、0→1の立ち上げに関われる」環境であったことだ。
「これまでは、いくら顧客に寄り添っても事業の成長に直結するとは限りませんでした。一方でTOKIUMでは、顧客の業務改善が成功すれば、そのままプロダクトの継続利用につながります。つまり、顧客の成功が事業の成長に直結するビジネスモデルです。顧客のために考え、動くことが、そのまま会社の成長につながるという構造にとても惹かれました。
また、他の候補企業は、サービスやプロダクトを『いかに効率的に売るか』というフェーズに入っている会社が多いように感じましたが、TOKIUMでは新しいサービスの立ち上げに関われる機会も多く、営業としての試行錯誤の幅が広いと感じたこともTOKIUMを選んだ大きな理由です。」
2023年7月に新規営業として入社した内城は、これまでとはまったく異なる環境に飛び込むことになる。
TOKIUMの営業では、単に製品の説明をするだけではなく、顧客の業務フローに深く踏み込み、現状の課題を可視化した上で、その解決策を提案する力が求められる。特に、経理領域は業務の変革に慎重な顧客が多く、導入の意思決定には経営層を含めた複数のステークホルダーの納得を得る必要がある。
商談を重ねる中で、顧客が課題を抱えながらも導入に踏み切るには慎重に検討するケースや、現行の機能だけでは要件を満たせない場面があることに気づいた。どうすれば顧客の期待に応えられるのか。社内のカスタマーサクセスや開発チームに協力を仰ぎ、「運用成功のイメージを持ってもらうために何が必要か」「顧客の真のニーズを満たすために、求められる運用や開発は何か」を徹底的に分析し、提案を行った。
こうした取り組みの中で、商談の前後で仮説と検証を繰り返し、提案の精度を高めていった。その結果、次第に「意思決定プロセスのどこでつまずくのか」が見えるようになり、経営層にアプローチするタイミングや、最も響く課題の伝え方を学んでいった。
こうした社内連携と試行錯誤の積み重ねが評価され、入社からおよそ1年後の2024年9月に新規プロダクトの「TOKIUM請求書発行」のPMMを兼務することとなった。

プロダクトの進化が、人の成長を加速させる
現在、北島と内城がPMMを務めるTOKIUMアシスタントと、TOKIUM請求書発行は、共にTOKIUMの中でも重要なプロダクトだ。
北島がPMMを務めるTOKIUMアシスタントは、システムだけでは解決できない、『IT×人力』だからこそ解決できるニーズをさらに掘り起こしていくことを期待されている。経理領域だけでなく、営業部門の見積書作成や契約管理、法務の書類確認など、システムだけでは対応しきれない非効率な業務がまだまだある。その全てがTOKIUMアシスタントの狙う市場だ。
また、TOKIUMアシスタントを通じて、TOKIUM全体のファンを増やすことも重要なミッションだ。TOKIUMアシスタントは今までにない新しい顧客体験を提供するプロダクトだ。このプロダクトをきっかけに、経費精算や請求書発行など、他のプロダクトも自然と展開できる流れを作るというのが北島の狙いだ。
そして、TOKIUMアシスタントの事業を伸ばしていく中で、彼自身のキャリアの目標にも変化があったと言う。
「入社時にはPMMに強い興味があったわけではなく、とにかく営業力を身に着けたいという思いでした。しかし、PMMを通じて、営業のスキルを高めるだけでなく、営業の仕組みづくりやマーケティングの領域にも挑戦していきたいと思うようになりました。
これまでは営業活動を通じて、お客様のニーズを引き出し、最適な提案を行うことに注力してきましたが、今後は『どう売るか』だけでなく、『どう売れる仕組みを作るか』に取り組みたいと考えています。
TOKIUMアシスタントのような新しいプロダクトでは、『このプロダクトがどう役に立つのか?』『どのような業務に活用できるのか?』といった認知がまだまだ不足していると感じています。そのため、営業活動だけでなく、マーケティングの視点を取り入れ、より多くの企業にTOKIUMの価値を届けられるような仕組みを作っていきたいです。」

一方で、内城が担当するTOKIUM請求書発行は、他のTOKIUMのプロダクトが支払う側(債務管理)の業務を支援するのに対して、請求する側(債権管理)をカバーする初めてのプロダクトだ。そのため、TOKIUMのクライアントへのタッチポイントを広げる重要な役割を担っている。
その先には、TOKIUMのプロダクト群をエコシステムとして機能させるという狙いがある。請求側と支払側の双方がTOKIUMを使うことで大きなメリットが生まれる仕組みを作ることで、あらゆる業務をTOKIUMが引き受け、自然と利用が広がる状態を目指す。
彼女もまた、プロダクトの成長を担う中で、大きな気付きがあったという。
「PMMとして、これまで経験したことのないようなスキルが求められるようになりました。たとえば、自分よりも上の役職者や、異なる部署のメンバーと連携し、納得感のある説明をする機会が増えました。相手のメリットや立場を考えながら、どう伝えるかを意識するようになったことは大きな学びです。こういったプロジェクトを推進していくために欠かせないスキルを得られている感覚です。
また、何を作るか、どの価格で売るかといった意思決定をする機会が増えました。意思決定には明確な正解があるわけではないということも分かりました。まずは仮説で決めて進めてみる。そして、実際の市場の反応を見ながら調整する。この『意思決定→実行→検証→改善』のサイクルを回す経験ができたことは、プロダクトを成長させる力につながっていると感じます。
今後は、『売って終わり』ではなく、『いかに簡単に導入できるか』『いかに運用がスムーズに進み、継続利用してもらえるか』を重視しながら、プロダクトを成長させていく。そして、私もチーム全体の成果を最大化する仕組みづくりにも挑戦し、TOKIUM全体の成長に貢献していきたいと考えています。」
内城は「顧客の課題に深く入り込む」ことを求めてTOKIUMに参画したが、いまは「いかに業務変革を仕組み化し、より多くの企業へ価値を届けるか」を考えるようになった。個別の課題解決を超え、より広い視点で事業を動かすフェーズにいる。
そして、北島は営業力を磨くためにTOKIUMに入社した。しかし、今や「売る」ことだけではなく、「市場をつくる」という視点でプロダクトの成長をリードする立場になっている。営業からPMMへとキャリアを広げ、事業の成長を自らの手で推進する醍醐味を知った。
二人とも、「成長したい」と求めていた先に、より大きな挑戦があった。
TOKIUMでは、SaaSとBPOの融合という新しい市場を開拓するなかで、メンバー一人ひとりが事業とともに成長し、視座を高め続けている。
それを支える文化がTOKIUMにはある。