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急成長するTOKIUMがハイクラス人材を惹きつける理由、「信頼し任せる文化」とは

スタートアップの真価は、その可能性を信じ、情熱を持って挑戦する人材にある。急成長を遂げる TOKIUM には、大手企業で輝かしい実績を持ちながら、新たな挑戦を求めて集まってくる異色の人材たちがいる。

なぜ、キャリアを積んだハイクラスのビジネスパーソンたちは、安定した大企業を離れ、
TOKIUM という未知の可能性に賭けるのだろうか。

東大卒、外資系金融出身者がTOKIUM に参画した理由

「最初は 、立上げ中だった『TOKIUMインボイス』の営業だけを業務委託で担当する予定で、入社する考えはありませんでした。」

TOKIUM 取締役の松原はそう話し始めた。彼は東京大学を卒業後、ドイツ証券でエクイティファイナンスの分野に従事。その間、IT ベンチャーの CFO や CEO と仕事をする機会も多く、彼らの仕事に対する姿勢に感銘を受けた。

「人生の大半を費やす仕事だからこそ、楽しめる仕事をしたい」その想いが強まり起業した。しかし、立ち上げたサービスはコロナ禍の影響を大きく受けて継続が困難となり、次の事業を模索している間、複数の会社から業務委託の仕事を受けた。その中の一社が TOKIUM だった。

「自分が関わっているサービスに『価値を感じお金を払って使ってくれる方』がこんなにもいるのだと純粋に感動し、『TOKIUMインボイス』に愛着を持つようになりました。また、そのとき一緒に働いていたメンバー全員が、お客様のためにサービスを広めたい、良くしたいという気持ちを強く持っていました。間に落ちるボールを積極的に拾うような人たちばかりで、すごく前向きで一緒に働くのがとても気持ち良かったのを覚えています。彼らのために役立てるならば、僕もここにいる意味があると強く感じ、入社を決意しました。」

情熱を生み出す「信頼し任せる文化」

入社後は、会社、メンバー、そして何よりもお客様のために、自分が今何をするべきか、どんな役割を担うべきか、それを考え行動し続けた。その結果、ビジネス本部長を経て、現在は取締役として営業、マーケティング、人事など事業部全体を管掌し、150 名を超えるメンバーのマネジメントを担うまでになった。

彼がマネジメントの上で特に意識しているのは、チームや組織で解くべき問題と、個人で解くべき問題を区別することだ。例えば、「事業の拡大」はチームで解くべき問題の好例だ。「1 」の出力を「 1.1」 に上げることを繰り返すことによって、事業全体として大きなインパクトを生み出すことができる。その一方で、「新規事業」や「システムの大きなUI変更」といったシーンでは、一人で「3」の出力ができるような強烈な熱量を持った個人の力が必要だ。

直近数年間は法制度への対応など、市場の後押しもあり、いかに組織全体で『TOKIUM経費精算』や『TOKIUMインボイス』などのニーズの強いプロダクトを広げていくかが大切なフェーズだった。その波が落ち着いた現在、既存のプロダクトの機能強化だけでなく、新しい成長の種を生み出すために「個人の強烈な熱量や拘り」が求められているという。

その中で、松原自身も「個人」として、自らが先陣を切って市場を切り開き、仕組みや組織を整え、また次の領域に飛び込む、このプロセスを繰り返しながら TOKIUM の成長を牽引してきた。このスタイルが、TOKIUM の「協力し合う文化」を「信頼し任せる文化」に深化させた。

任せるというプロセスも丁寧に進めることを意識している。動きが激しく重要なテーマが日々変わる中では、すべてを言語化したり、ルール化したりすることはできない。だからといって丸投げでは上手くはいかない。

では、どのようにして「信頼し任せる文化」をうまく作用させたのだろうか。

「コミュニケーション量を増やすことで、基本的な考え方や言語化されていない共通認識や価値観を一緒に過ごす中で理解してもらうことを意識してきました。最初は並走しつつ、目線が合ってきたタイミングで少しずつ引いていき、徐々に権限を移譲していく、このプロセスを丁寧に進めることが大切です。」

「信頼し任せる文化」は人材の登用にも色濃く反映されている。 TOKIUMにおいて、組織のリーダーの抜擢には、メンバーや現場から信頼されていることを最重要視しているという。具体的にどういうことだろうか。

「信頼のカギは、いざというときに自分で一次情報を収集できるかどうかだと考えています。例えば、事業がうまくいかなくなったときに、自らが現場に入って原因を突き止めるような努力ができる人にマネジメント、リーダーといった役割をお任せしています。」

年功序列ではなく、このような努力ができる人を抜擢することで、組織全体の価値観や文化を形づくっている。

加えて、縦の異動だけでなく、横の異動も活発だ。松原もそうだったように、経費精算や請求書に強い興味があって TOKIUM に入社するケースは意外と少ない。

一生懸命に責任を持って取り組み続けるうちに、徐々に熱がついてくるという松原の実際の経験があるからこそ、TOKIUM では、積極的に責任あるポジションを任せ、その人が熱中できそうな部門へ配置する環境が整えられてきた。

TOKIUM が見据える SaaS と BPO のその先

事業に目を移すと、TOKIUM は「未来へつながる時を生む」というミッションのもと、企業の経理領域を効率化するサービスを 2500 社以上のクライアントに提供してきた。その中にはアルペンやトリドールなど名だたる企業も含まれる。サービスを通じて、経理が抱える新たな課題も多く見えてきた。

「経理部はよほど大企業でない限りは数人規模で運営されています。専門性が必要なため採用にも苦戦することが多く、徐々にベテラン経理部員が引退する企業も増えてきています。そうなると、既存の業務を今のまま回すこと自体が難しくなる。また、SaaS の活用についても、パッチワーク的に導入して局所的な業務改善を行うというのが今のメインの流れで、その場合には別の課題が生じることがあります。」

松原は具体例として、導入した担当者の退職によって活用意図が分からなくなってしまっているケースや、複数のSaaS を導入したものの、各 SaaS のマスターのメンテナンスや SaaS 同士の連携など、中間業務の工数が膨らんでしまっているケースがあると指摘する。

また、SaaSと並んで経理分野で活用が進むBPOについても課題が顕在化してきていると言う。

「BPO は案件サイズが大きくなりやすいビジネス構造ですが、発注側の目線に立つと負の側面も付き物です。時給ベースで見積もりが決まり、受注側としては稼働率を上げるために周辺業務も含めていきます。そうすると工数が膨らむだけでなく、個別化が進み、初期導入やオンボーディングが複雑になり、結果としてコストが高くなってしまいます。」

これらの問題を解消するための鍵は、「BPOとSaaSを融合させた『BPaaS』と呼ばれるビジネスモデル」だと、松原は言う。BPaaSとは、業務プロセスをまるごと請け負うBPOと、その業務プロセスにSaaSを組み込むことで、DXを推進するビジネスモデルだ。クライアント側にとっては、BPOと同じように業務プロセス全体をアウトソーシングできる上に、BPOと異なり工数が膨らむ心配がない。もちろんSaaS同士の連携などに悩むこともない。

サプライヤーであるTOKIUMにとっても、自社ツールを前提として請け負うためBPOよりも利益率が高くなる。BPOは構造上、業務に対するクライアントとサプライヤーの人件費の差分が利益の限界になる。しかし、BPaaSでは、自社ツールを活用して業務を標準化・自動化することで、人件費の差分以上の利益を生み出すことが可能だ。

さらに、TOKIUMは単なるBPaaSに留まらない。

「業務をマイクロタスク化し、単純なタスクはAIによる自動化で処理し、判断や工夫が必要な部分には人の力を用いることで、さらに効率化を進めます。TOKIUM はそれに近いサービスモデルをこれまでも提供してきたので、きわめて相性が良いと思っています。」と松原は熱を込める。

このモデルを構築するにあたり、松原はまず全国のクライアントを訪問した。「自分が良いと思っていても、お客様にとって真に必要ではないものは一時的に売れても、最終的には離れていってしまいます。だからこそ、本当に価値があるものなのか、本当に受け入れてもらえるのか、実際にお客様と話を重ねてサービスを作り上げる必要があります。」

現場の声を徹底的に拾い上げ、顧客目線での価値を追求する松原の行動は、「熱量」や「一次情報を収集する」といったTOKIUMが大切にしている価値観を体現している。

クライアントとの対話の中で、BPaaSの先の将来も見え始めた。

「更にその先では、蓄積されたデータを企業の意思決定に活用できるようなプラットフォーム戦略を描いています。BPaaSを通じて、TOKIUMには様々な業種、様々な規模の企業のデータが大量に蓄積されます。それをベースにして、利用企業がより良い購買、投資が出来るようになり、事業の発展を加速させていく。その未来の実現に向けて、着実に歩を進めています。」

「第二創業期」に求める人物像

クライアントが本当に求めることは何か、この問いに真摯に向き合い、徹底的にサービスに落とし込んでいく。この熱量がTOKIUMの急成長を、そして、鮮明に未来を予測することを可能にしているのだろう。この未来に向け、TOKIUMは「第二創業期」と現在を位置づけ、プロダクトの拡充やサービスの高度化を進めている。

それに呼応するように商社や大手の銀行出身者など、ハイクラスな人材が集まってきている。プロダクト部部長の吉田もその一人だ。東京大学卒業後、総合商社に入社。その後 AI 系ベンチャーを経て、2022 年に TOKIUM に入社した。新規事業の立ち上げの経験はなかったが、入社後すぐに『TOKIUM 電子帳簿保存』の立ち上げを牽引した。

「TOKIUMには、事業や新しいプロダクトを手触り感を持って作り上げ、組織や事業全体に大きなインパクトを与えられるポジションが広がっており、それに魅力を感じてTOKIUMに入社してくれる方が増えてきています」。そう語る松原に、これから TOKIUM を目指す方へのメッセージを伺った。 

「TOKIUMが目指すのは、企業の支出業務全体を包括的に支援する、クラウドインフラとしての地位を確立することです。あらゆる企業の支出周りのプロセス全体を受け取り、BPR や AI 活用を通じて最適化する世界観です。それに向けて着実に事業が成長し、サービスも高度化し続けていますし、それに伴ってメンバーに求められるスキルも変化しています。

例えば、エンタープライズ向けの営業であれば、『TOKIUM経費精算』や『TOKIUMインボイス』といったサービスを単に提案していくのではなく、プロセス全体を改善していく、コンサルティング能力がより求められるようになってきました。

入社前に経理の知識がないことを気にされる方もいらっしゃいますが、僕もそうであったようにそこは重要ではありません。手触り感をもってプロダクトやビジネスに関わっていきたい方には多くのチャンスがある会社が TOKIUM です。

また、TOKIUM は新しい人材が入ることで組織が変化し、成長する経験を何度もしてきました。ですので、TOKIUM に新しい風を吹き込んでくれる、そのような人を求めています。」

TOKIUM は、クライアントの業務を革新すると同時に、自社の成長と進化にも余念がない。この二重の成長モデルが、優秀な人材を惹き付け、企業としての進化を加速させている。松原氏の言葉からは、TOKIUM が単なる職場ではなく、共に成長し、挑戦し続ける「プラットフォーム」であることが伝わってきた。経理のデジタル化という大きな潮流の中で、TOKIUM の今後の展開が業界全体の進化を牽引する可能性を秘めている。

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