「会社に依存しないスキルを」キャリアを逆算した転職活動でエムスリー株式会社へ
大学を卒業後、新卒で住宅設備機器最大手・建材メーカーに入社。代理店営業として、担当している代理店の売上アップがメインミッションでした。
しかし、自分の仕事の結果や価値が目に見えない中で、このままでいいのかという複雑な思いを抱えるようになったと言います。さらに、会社に依存しないようなスキルをつけたいと思い、転職を決意したそうです。
住宅設備機器最大手メーカーで代理店営業を担当。徐々に自分はこのままでいいのか複雑な想いを抱くように
── 前職は住宅設備機器最大手・建材メーカーにお勤めでしたが、どのような業務を担当されていましたか。
前職は商材別に営業部が分かれていて、私は代理店営業の担当でした。ミッションとしては、担当している代理店の売上アップです。
しかし正直なところ、代理店の8割〜9割は、私が何もしなくても売上が上がっていくように感じていました。そのため、私が何かをしたからと言って、その結果が目に見えるわけではなく、手応え感がないまま「本当に自分はこれでいいのか」と複雑な思いを抱えていました。
── そういった難しい環境下ではありましたが、面談を通して荒井様は自分なりにできる努力や工夫をしていたという印象を持ちました。その点について教えていただけますか。
代理店は自社の建材以外も取り扱うため、弊社の建材が一番扱いやすいと思ってもらえることが売上アップにつながると仮説を立てました。そこで、問い合わせが来た時に一緒に見積もりをすることはもちろん、システムの使い方講習会を開催するなど、自社の建材に関しては代理店が自走できる体制作りを積極的に行いました。
── 新卒時の就職活動はどのような経緯で住宅設備機器最大手・建材メーカーへ入社しましたか。
ずっとチームスポーツ(ラクロス)をプレイしてきたことから、就職活動は、何かチームで工夫して作り上げることをやりたいと思い、建築系を考えていました。そして、水回りと金属の2つの分野を扱っている前職なら、より多くのことに関われるのではないかと思い、前職に入社したという経緯です。
粂田との面談を通じ、徐々に明確になった「目指すべきキャリア」とは
── それでは、今回の転職活動についてお聞きしたいと思います。転職活動をスタートさせた際、不安に感じられていた点はありましたか。
転職活動は初めてで、自分で何かを準備していた訳ではなく、とりあえずどこかへ転職したいという気持ちが大きかったです。そのため、転職活動に何が必要なのかもわからず、転職したい先など明確な意志もありませんでした。とりあえず現職のこの環境から脱したいという転職理由はあっても、その先でやりたいことは何も考えられていませんでした。
粂田さんと試行錯誤を繰り返しながら、どのようなキャリアが適切か、どのような選択肢があるのかをディスカッションをしました。前職の経験から、介在価値の高いことや何か面白いことをやりたいというぼんやりとした考えはありましたが、その考えを一緒に悩みながら、具体化していきました。
── 転職活動開始当初「どこを目指して動けばいいのか?」というぼんやりとした不安を抱えていましたが、どのタイミングで、どのように明確になっていきましたか。
やりたいことの明確化は転職活動でかなり苦労したポイントで、最後まで悩んでいました。正直なところ、「この方向に進んでいこうかな」となんとなく思い始めたタイミングも選考が始まってからでした。面接を受けていく中で、企業側の訴求点をいろいろと聞き、「あ、こういうのも面白そうだな」と思って、徐々に方向性が固まっていきました。
── 最初の頃はキャリアの方向性すら定まっていなくて、迷走した時期がありましたが、どのような面談を経て、徐々に方向性が明確化されていったのか教えていただけますか。
面談を繰り返し、いろいろな話をしました。そして、やはりやりたいことの方向性としては、マーケティングや企画にあると思いました。また、ディスカッションして一緒に良いものを作れるようなクライアントを相手にしたいと考えていました。
さらに、会社がなくてもなんとかなるようなスキルをしっかりと身につけていきたいと思いました。
自分自身のスキルアップができることがあり、その上でマーケティングを方向性として定めました。
さまざまな業界を見ていく中で、どうすればマーケティング職や企画職として活躍できるかを考えました。「いきなり行くのは難しいですよ。」と面談でも言われていたので、その上で、どのような企業を選べば入りやすいかや、必要になるスキルなど、逆算して考え、徐々に方向性が明確化されていきました。
── 複数のエージェントとお話しされた中で、最終的に私と転職活動を進めて行こうとなった経緯と、その時の率直な気持ちを教えていただけますか。
エージェントは最終的に御社を含めた2社まで絞っていました。そして自分がやりたいことに合った企業を紹介してくださったことや、実際に選考を受けて内定をいただいた企業が面白そうだったことが、粂田さんを選んだ決め手となりました。
── 他社のエージェントではどのような企業の選考を進めていらっしゃいましたか。
大手コンサルティングファームを中心に幅広い企業の選考を受けていました。
── 転職エージェントを使うにあたって、期待していたことはありましたか。
特別期待していたことはありませんでした。
履歴書や職務経歴書の書き方指導、あるいは面接対策はどこのエージェントもやっていると考えていたので、一般的な選考対策以外の部分に注目していました。
── 実際に一緒に転職活動をしてみていかがでしたか。
事務的にすんなりとこなすエージェントから、粂田さんのように一緒になって何時間も考えてくださるエージェントまでさまざまでした。
やはりエージェントごとにそれぞれの色があり、
キャリア相談を期待していた私からするとアサインさんの支援スタイルが一番合っていました。
── 確かにキャリアについて時間をかけて面談を進めましたね。選考も経ながら、ご自身のやりたいことや価値観が徐々に明確になっていった訳ですが、自己に対する気付きはありましたか。
私は、結構新しいことが好きで、いろいろやりたいタイプだと発見しました。興味の方向が幅広い分、興味のないことはやりたくないということにも気づきました。
新しいものに興味を持つことが多く、その中でも、仕組みのないところに仕組みを作っているのが面白く、興味を持ちやすいように感じます。そのため、毎日決まったルーティンワークよりも、0から1ベースの仕事の方が楽しいだろうと思います。
── 確かに前職でも、既存のルートでの売上アップより、新規参入について楽しそうに話していらっしゃいましたね。今回配属された部署は比較的新しく、これから拡大して行くタイミングなので、やりたいことに近いのではないかと思います。
そうですね、PMOをメインにやっていく総合系のコンサルティングファームと、0から1ベースの仕事ができる現職の差はやはり大きいと感じました。
複数社から内定を獲得。キャリアを中長期的に考えた意思決定
── 最終的には大手総合コンサルティングファームと現職のエムスリー株式会社で悩んでいましたが、他に何か決め手になった要素はありますか。
今後のキャリアを考えたとき、「汎用性のあるスキルを持っていた方が優位なのか?それとも、何かに特化した方が賢明なのか?」というポイントで当時は悩んでいました。
総合コンサルティングファームへ入社した方が、汎用性の高いスキルは得られそうと考えましたが、私の場合、汎用性の高いスキルをつけてからの異業界へ行くには年齢的に遅く、ここからコンサルティングファームでさまざまなスキルと身につけて市場に出ていこうとするには遅いだろうと感じました。年齢的な部分も今回の意思決定では引っ掛かりました。
最終的にはやりたいことと興味のある領域で専門性を磨いて、尖るという意思決定をしました。
── コンサルティングファームで働くことも考えていた中で、エムスリー株式会社へ入社してみていかがですか。
入社前にコンサルタントの方から業務内容などお話を聞く機会がありました。コンサルタントはライバルも多いですし、集約的な業務が主流らしく、自分のやりたいことが直接できるのかという点が、会社選びの大きなポイントでした。自分がやりたいことができない可能性や、仮にできたとしてもそれまでに時間がかかるのではないかと考えていました。
転職活動をしている時から、PMO(Project Management Office)としてプロジェクトをマネージメントしていくよりも、販売促進や事業拡大の提案・推進していくことがしたかったので、最終的に今の会社がやりたいことに近かったので、現職への入社を決めました。
実際に今担当しているコンサルティングの仕事は、PMOでもありますが、どちらかというと戦略寄りの感覚が強いので、やりたいことができています。
── エムスリー株式会社に入社して、今後身に付きそうなスキルや将来的な活躍像も見えて来たかと思いますが、汎用性とのギャップのようなものを感じることはありますか。
「お客様を探して行きましょう!」というところから始まったので、思ったよりは忙しいですが、そこまで大きなギャップはありませんでした。まさにこれから拡大していく事業で、0から1のベースの段階です。
未経験の業界で試行錯誤の日々。これからのキャリアプランとは
── 入社されてから今は研修がちょうど終わったくらいですか。
OJTのような形でしばらくやって行くので、まだ研修段階です。研修をしながら、実務もこなしていくという感じです。
現在は、主に新規のお客様へのアプローチや、2回目の商談の資料作成を任されています。また、医療業界について勉強をしているところです。
── 配属先の部署やポジションとしては、誰にどのような提案をされるのでしょうか。また、荒井様のミッションについて教えていただけますか。
お客様は医療機器メーカーで、提案などする方は提案する企業の規模によって異なりますが、主にマーケティング担当です。ミッションは、『m3.com』上でのマーケティングプランを提案し、契約を取ることです。数字としては契約額を追っています。
── 前職では代理店営業という職種から、新規顧客に関わる機会は少なかったかと思いますが、そのあたりのギャップは大きいですか。
個人的にはあまり違和感はありませんでした。前職でお付き合いしてきたお客様の質が全く異なる上、みなさん「新規だから、既存だから」という違いやギャップはほとんど感じていません。
また、エムスリーは比較的知名度の高い企業なので、社名を聞いたことがある人が多く、すぐに「どのようなことができるのですか?」という商談の流れになりやすいです。ある程度知名度があり、開拓先の顧客からも知っていいただいていることが多いので、ゼロからの新規開拓ではないような印象です。
── 新規顧客とはいえ、少々広めの間口の中でカスタマイズしながら進めていくようなイメージですか。
そうです。しかし、先輩方の提案を見ていると知らないことだらけで、まだまだ知識や経験が足りない部分が多くあります。簡単には追い付きそうにありません。
今後は足りない部分を勉強していき、それを活かして提案の幅を広げていかなければと考えています。
── 元々仕事に活かせることを勉強するのはお好きな方なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
勉強するのは好きな方ではあるのですが、今はさまざまなスキルが不足していて、その勉強の時間が取れていない状態です。時間が取れない中でもどうしていくかが今後の課題ですね。
── 今後、社内で勉強しながらいろいろなことをキャッチアップして行かれると思いますが、中長期的な目標として、将来的に何かやりたいことがあればお伺い出来ますか?
いろいろな業務をこなしていく中で、市場調査の話が少し出てきます。市場調査の話の中で、商品やサービスを売る現場の上流が面白そうだなと思っているので、そのような仕事に携わりたいです。具体的には、新製品の市場導入にマーケティング担当として携わりたいと考えています。
今はまず現場を経験して、やがて事業企画や商品企画、あるいは営業企画やマーケティングのポジションなど上流から販売戦略を立てるというようなこともやって行けたらいいです。
異動の希望はかなり通りそうな印象なので、現職でも実現できるキャリアプランなのかもしれません。しかし、今はスキルがまだまだ足りない状態なので、これから挑戦していきたいですね。
ASSIGN
アサインはビズリーチの最高ランク受賞等、確かな実績を持つエージェントと、若手ハイエンド向け転職サイト『ASSIGN』であなたのキャリアを支援しています。 コンサルティング業界専門のキャリア支援から始まり、現在ではハイエンド層の営業職・企画職・管理職など幅広い支援を行っています。 ご経験と価値観をお伺いし、目指す姿から逆算したキャリア戦略をご提案し、ご納得いただいた上で案件をご紹介するのが、弊社のキャリア支援の特徴です。