20代から考えるキャリアプランの立て方とポイントを解説
キャリアプランは、転職するにあたって必ず考えておきたい事柄であり、面接でもよく聞かれる代表的な質問です。
キャリアプランを立てることで今後の道筋が定まり、仕事はもちろんライフスタイル全体へのモチベーションが高まるなど、数々のメリットがあります。
しかし、キャリアプランの立て方について、以下のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
「どのようにキャリアプランを立てればよいか分からない」
「まだ先のことが想像できず、キャリアプランをうまく立てられない」
このようにいざキャリアプランを定めようとしても、思うように進まない方が多いようです。
そこで本記事では、20代から考えるキャリアプランの立て方、キャリアプランを立てる必要性を解説します。
また、企業採用側が転職でチェックしているキャリアプランのポイントも紹介するので、求職者も参考にしてみてください。
本記事を読めば、キャリアプランの立て方やポイントが明確になり、すぐに実践に落とし込むことができます。
キャリアプランとは
キャリアプランとは、自分の将来像や理想の働き方を達成するための計画のことです。
どのような働き方をしたいか・どのような暮らしをしたいのかを考えた上で、その目標に向かってやるべき事柄を考えます。
例えば、「5年後に独立してフリーWebデザイナーになる」という最終的なゴールを決めたとします。
その目標を実現するには、どのようなスキルと経験が必要かを考え、具体的な行動計画を立てていきます。
下記が、キャリアプランの例です。
1〜2年目 | ・会社でデザインの基礎を勉強し、自分の力でできることを増やす |
3年目 | ・チームのリーダーとしてメンバーに指導し、他の人の添削までできるようにする ・ポートフォリオを作成する |
4年目 | ・副業でWebデザイン業務を受注し、複数の実績を作る |
5年目 | ・フリーランスとして独立する |
上記は簡易的な内容ですが、さらに具体的に詰めていくことで目標に向かってやるべきことが明確になります。
このように、目的とする最終地点から逆算して、自分の姿を導き出すことがキャリアプラン作成の第一歩です。
キャリアプランが重要とされる背景
近年、20代という若い世代からでもキャリアプランを立てる必要性が高まっています。
その大きな理由として、日本国内での終身雇用・年功序列の崩壊があります。
以前までの日本では、1つの会社に継続して属していれば自動的に経験を積むことができ、年齢や勤務歴によって年収アップ・キャリアアップが保証されていました。
しかし終身雇用が崩壊した今、会社に継続して勤務するだけではキャリアアップは約束されず、会社に自分のキャリアを任せることはできなくなりつつあります。
さらに、近年はキャリアのあり方や働き方が多様化し、企業1社で長く勤務する・出世するという選択以外にも、さまざまなキャリアパスが存在することも理由の1つです。
このような点から、自身でキャリアプランを定め、目標に向かって自分の手で舵を切ることが重要だとされています。
20代からキャリアプランを考えるメリット
では、20代という早い段階からキャリアプランを考えるメリットは何でしょうか。
ここでは、キャリアプランを立てるメリット3つをご紹介します。
最終地点を決めて現在の立ち位置を把握できる
キャリアプランを決め最終的なゴールが明確になることで、最終地点から遡り、今の自分がどのような立ち位置にいるのかを把握できます。
現在の立ち位置を把握できれば、今の自分に備わっているスキルや経験、強みが浮き彫りになります。
自分の強みや経験は、転職活動では欠かせないアピール要素です。
こういった要素は転職活動の自己PRや志望動機に活かすことができ、正しく自分をアピールすることへ繋がります。
今すべきこと、今後やり遂げることが明確になる
キャリアプランを考えることで、ゴールに向けてやるべきことが明確になります。
やるべきことが明確になればなるほど、現在のモチベーションも維持できますし、ゴールに向けての道筋が安定します。
逆にキャリアプランが定まっていないと、ただ漠然と今ある時間が過ぎていってしまうだけになりかねません。
特に、現在目標がなく毎日の繰り返しを過ごしている人は、キャリアプランを立てることでモチベーション改善が期待できます。
現在と未来ですべきことがはっきりするだけで、仕事や生活への大きな動機付けとなります。
中間目標を細分化しゴールに向けて前進できる
キャリアプランを考える際は、ただ最終的なゴールを決めるだけでは物足りません。
大きな目標に向かうなかで、途中で達成すべきこと、いわゆる「中間目標」を定め、確実に進んでいくことが重要です。
中間目標を細分化すれば、今取り組むべきことや優先順位が明確になり、目標に向かって迷わず取り組めます。
20代から考えるキャリアプランの立て方
では、具体的にどうやってキャリアプランを立てればよいのでしょうか。
ここからは20代から考えるキャリアプランの立て方を解説します。
過去の自分を棚卸しする
まずは、スキルや経歴、経験など自分の過去を全て棚卸しします。
全て洗い出すことで、今の自分ができることや得意分野を客観視でき、自分がどういった人間であるかを把握できます。
過去の棚卸しでは、以下の項目を全て書き出してみてください。
- 職務経歴
- 参加したプロジェクト・担当業務
- 実績
- 長所
- 短所
- スキルなど
今の自分を作り上げた要素を元にしながら、今後のキャリアプランを練っていきます。
自身の価値観や理想のライフプランを洗い出す
次に、棚卸しした過去を元に、自身の価値観や理想のライフプランを洗い出します。
キャリアプランを考えるにあたって、仕事と生活を切り離して考えるのではなく、自分のライフスタイルも考慮することが大切です。
現在の暮らし方や休日の過ごし方も踏まえて、ライフスタイルに対する価値観を振り返ってみてください。
例えば、以下のような価値観や理想のライフプランがあります。
- ワークライフバランスを重視したい
- 土日の休みは譲れない
- いずれは場所や時間に縛られず仕事をしたい
上記を考えることによって、仕事で大切にしたい事柄や歩むべきキャリアパスが自ずと浮き彫りになります。
理想のキャリアを想像する
続いて、実現したい理想のキャリア、つまりキャリアの最終地点を決定します。
10年先、20年先を考えるのもよいですが、20代の場合はなかなか先まで想像できないものです。
そのため、5年先を目安に理想のキャリアを考えてみてください。
例えば、以下のような5年後のキャリアがあります。
- 社内のチームリーダーとして活躍する
- フリーランスとして独立し、場所を問わず働けるようになる
- 残業のない環境で、仕事とプライベートのメリハリをつける
また、キャリアプランを考える際には「Will, Can, Must」のフレームワークに沿って考えるのもおすすめです。
「Will, Can, Must」の内容は以下の通りです。
意味 | 詳細 |
Will(やりたいこと) | 仕事を通じて実現したいこと、理想の暮らし方・働き方 |
Can(できること) | 自分が持つスキル、長所、経験 |
Must(やらなければならないこと) | 会社からの要望、生活する上で譲れない条件 |
上記のように、WillだけでなくCanやMustまで考慮することで、現実とかけ離れ過ぎず、かつ自分のよさや強みが活かせるキャリアプランを検討できます。
最終地点を達成するための中間目標を決定する
ここまでの3ステップができたら、現在の立ち位置から最終的なゴールに向けて、通過すべき中間目標を決定します。
中間目標を決める際は、以下の項目を考えるようにしてください。
- 身につけたいスキル
- やるべきこと、経験
- 各中間目標を達成するために必要な期間
例えば、最終的な目標が「海外勤務で自分のスキルを活かす」だった場合、その数年前からは語学の勉強を始め、同じ会社で海外勤務が実現しない場合は転職も検討する必要があります。
このように、身につけるべきスキルや経験を書き出し、それにどれくらいの時間がかかるかを検討することで、明確な中間目標が出来上がります。
明確な中間目標があることで、迷わずに自分の道を進めるようになります。
キャリアパスに迷ったら20・30代特化の「ASSIGN AGENT」
ーーASSIGN AGENTが選ばれる4つの特徴
- 400,000人のキャリアデータと10,000人以上の支援実績からキャリアの選択肢と強みを提示
- 企業紹介より先にキャリアプランを作成しお渡しする
- あなた専用の選考対策資料で内定獲得をサポート
- 入社後も半年に1度の面談でキャリアの実現まで伴走
キャリアプランを立てるためのポイント
自分の理想を実現するために立てるキャリアプランは、曖昧なものであっては意味がありません。
ここでは、キャリアプランを立てる際に意識したいポイントを3つ解説します。
中間目標はできる限り細分化する
キャリアプランを決める際に定める中間目標は、できるだけ細分化するよう心がけてください。
中間目標は、細かく決めれば決めるほど、それに向かっての行動がしやすくなります。
5年後のキャリアプランを決める場合は、大体半年ごとに何か目標があると望ましいです。
途中で通過する姿や経験すべきことを、できるだけ具体的に決めてみてください。
現在の立ち位置から無理のない計画を立てる
キャリアプランを考える際には、現在のスキルや経歴などを考慮して、無理のない計画を立てるようにしてください。
例えばキャリアプランをあまりにも短期間で実現しようとしたり、ライフスタイルを無視した計画を立てたりすると、現実とのギャップを埋めるのに苦労することになります。
せっかく立てた計画が非現実的なものにならないよう、現実性も考慮して計画を立ててください。
キャリアプランは常にアップデートする
キャリアプランはあくまでも現時点で導き出した仮説に過ぎません。
実際のところ、プランに沿って行動しても「やってみたら想像と違った」または「もう一段階、高いレベルへ行けそうだ」など、気持ちが変化することもあります。
また、20代では結婚や出産、子育てなどの大切なライフイベントが訪れるケースも多く、置かれている状況によってキャリアが変わることも考えられます。
このような点からも、キャリアプランは常に変動するものであり、都度アップデートが必要です。
だからこそ一度決めたキャリアプランに固執せず、時には中間目標を変更したり、最終的なゴールをアップデートしたりと、柔軟な対応をするようにしてください。
20代の面接でキャリアプランを聞かれる理由
20代の転職面接では、多くの場合でキャリアプランに関する質問がなされます。
では、なぜ20代の面接でキャリアプランを尋ねるのでしょうか。
採用側がキャリアプランの質問をする一番の目的は、入社後のミスマッチを防ぐことです。
会社側としては、できるだけ継続的に勤めてくれる優秀な人材を採用したいと思うものです。
もし、自分が理想とするキャリアと会社側が期待している役割などにギャップがあれば、「自社に合わないのではないか」という不安を与えてしまいます。
また、キャリアプランが曖昧な応募者は、自己分析や事前対策を怠っていると判断され、入社への意欲がないという印象を与えてしまいます。
このように会社側は、応募者のキャリアプランを採用する・しないの判断材料の1つとしています。
20代の面接でキャリアプランを答える際のポイント
転職面接では、自身のキャリアプランを適切にアピールすることが求められます。
ここでは、20代の面接にてキャリアプランを答える際のポイントを解説します。
足元の目標から3〜5年後まで具体的に述べる
キャリアプランを述べる際には、ただ漠然と伝えるのではなく、直近の目標から3〜5年後まで具体的に伝えるようにしてください。
採用側は面接で「キャリアプランが現実的か」「到達までのプロセスを適切に定めているか」を確かめています。
採用担当者に納得してもらうためにも、期間や達成率などの数値を用いて中間目標を解説することをおすすめします。
そして、そもそもキャリアプランを具体的に述べるには、応募企業の事業内容や自身が行う業務内容、企業側があなたに求めていることを詳細にリサーチする必要があります。
自分で考えたキャリアプランが、応募企業で実践できないような計画であれば意味がありません。
自分だけの視点で考えるのではなく、企業側の視点も取り入れながら、具体性のあるキャリアプランを述べるようにしてください。
現在努力している事柄を伝える
計画だけを述べるのではなく、そのキャリアプランを実現するために現在取り組んでいることも伝えるようにしてください。
目標に向かって、現在努力していることを伝えれば、口先だけの人ではなく、計画性を持って取り組める人であると評価されます。
一方で、「5年後には管理職に就きたい」と話しつつも「現在はまだ経営の勉強をしていない」という状態であれば、採用側としても信用できません。
現在努力している事柄を伝え、行動力があるところをアピールする必要があります。
キャリアプランを達成しどのように転職先へ活かすかを伝える
ただキャリアプランを述べるだけでは、応募先への高い入社意欲をアピールできません。
キャリアプランをどういった形で応募先企業へ活かしていくのか、詳細を述べるようにしてください。
会社側はキャリアプランの質問を通して、「この人材が会社で貢献してくれるか」「長く働いてくれるか」を確認しています。
そのため、自分のキャリアプランによって、会社にどのようなメリットがあるのかをはっきりさせておく必要があります。
会社の未来や将来的な事業について触れつつ、そのなかで自分がどのように貢献できるかを話すと、説得力が高まります。
ASSIGN
アサインはビズリーチの最高ランク受賞等、確かな実績を持つエージェントと、若手ハイエンド向け転職サイト『ASSIGN』であなたのキャリアを支援しています。 コンサルティング業界専門のキャリア支援から始まり、現在ではハイエンド層の営業職・企画職・管理職など幅広い支援を行っています。 ご経験と価値観をお伺いし、目指す姿から逆算したキャリア戦略をご提案し、ご納得いただいた上で案件をご紹介するのが、弊社のキャリア支援の特徴です。