マネジメントだけではない。営業職のキャリアプラン3つ
はじめに
営業職には様々なキャリアパスがあり、将来のキャリアを明確に定めて進めていく必要がある。しかし、具体的にどのような事業で、どのレイヤーでマネジメント職に就くのか、必要な能力や時期までを考えられていない人も多いのではないだろうか。
本記事では、営業職が進むことが多い4つのポジション(事業マネジメント、スーパープレイヤー、営業企画、特命担当)について、それぞれの特徴やポイント、目指す上での注意点を解説する。自身の価値観や得意分野に合った将来像を描き、目の前の選択をしていただくための参考になれば幸いである。
事業マネジメント – 王道のキャリアパス
事業マネジメントの特徴
事業マネジメントは、営業職の中でも最も王道なキャリアパスと言える。事業マネジメントに就く前に、組織マネジメントを経験する場合が多い。事業マネジメントのミッションは、経営目標や事業目標の達成であり、売上を2倍にするといったシンプルな目標が与えられ、そのためには何をしてもよいという裁量が与えられる。
事業マネジメントに求められる能力
事業マネジメントに就く人材の特徴は、事業全体を理解し、組織を動かす力を持っていることである。ただし、事業マネジメントのポジションは多くの会社で求められているものの、内部の人材以外がそのポジションで活躍することはほとんどない。
事業マネジメントを目指す際の注意点
事業マネジメントを目指す場合、自社内でのキャリアアップを目指すことが賢明である。他社への転職では、価値観や仕事のやり方の違いからうまくいかないことが多いためだ。また、CTOやCFOといった専門職であれば、内部の地盤が薄くても成果を出せる可能性がある。
スーパープレイヤー – 営業の花形を目指す道
スーパープレイヤーの特徴
スーパープレイヤーは、自身の営業力を極限まで高め、会社の売上に大きく貢献する営業職の花形とも言える存在である。会社の売上の3分の1程度を担っていれば、取締役クラスの待遇を得ることも可能だ。8分の1から10分の1程度の売上貢献でも、執行役員クラスのポジションを得られるだろう。
スーパープレイヤーに求められる能力
スーパープレイヤーのミッションは、自身や所属する組織の売上目標を追求することである。自らの営業力を磨き、高い目標を達成し続けることが求められる。そのためには、顧客のニーズを的確に捉え、最適なソリューションを提案する提案力や、顧客との信頼関係を構築し、長期的な取引につなげるリレーション構築力が必要である。
スーパープレイヤーを目指す際の注意点
スーパープレイヤーを目指す上での注意点として、業界を変えるのは難しいということがある。シニアクラスのスーパープレイヤーであれば、別の業界へのキャリアチェンジも可能だが、執行役員クラスともなると、業界を変えるのは容易ではない。スーパープレイヤーを目指す場合、途中からコネクションや実績が効いてくるため、その業界や仕事が本当に好きであるという覚悟が必要である。
営業企画 – 営業生産性を上げる仕組み作り
営業企画の役割
営業企画は、営業組織全体の生産性を上げるための仕組み作りを担当するポジションである。具体的には、営業プロセスの見直しと改善、営業ツールの選定と導入、営業データの分析と活用、営業マネージャーへの支援などのミッションが与えられることが多い。
営業企画に求められる能力
営業企画に向いているのは、営業としての実績と現場感を持ちつつ、論理的思考力とデータ分析力、関係部署を巻き込むコミュニケーション力、課題発見と解決策立案の能力を持つ人材である。特に、自身の営業経験から得た知見を言語化し、営業組織全体の改善につなげられる人材は、営業企画として活躍できるポテンシャルが高いと言える。
営業企画のキャリアパス
営業企画の経験を積むことで、営業組織のマネジメント職、営業戦略の立案を担う経営企画職、他部門との連携を担うビジネス企画職などのキャリアパスを描くことができる。ただし、営業企画は目に見える成果が出しにくく、アサインされたミッションの難易度も高くなりがちである。このような環境下で結果を出すためには、高い課題解決力と粘り強さが求められる。
特命担当 – 多様なミッションをこなす縁の下の力持ち
特命担当の特徴
特命担当は、会社の社長や執行役員などについて、都度渡されるミッションをこなすポジションである。細々としたミッションから重要なミッションまで幅広く任されることが特徴だ。匿名担当に向いているのは、会社に対して全てを捧げる覚悟がある人や、あまりみんながやりたがらないような仕事でも楽しめる人である。
特命担当を目指す際の注意点
特命担当は、自分で何をやるのかを決めていない人が多いポジションであり、どんな人についているのかが大切になってくる。また、組織への相当深いコミットが求められるポジションでもあり、あまりみんながやりたがらないような仕事を任せられることもあるので、そういった状況を楽しむことができるかどうかも重要である。
おわりに
営業職のキャリアパスは多岐にわたるが、自分の強みや目指すべき方向性を見定めることが重要である。事業マネジメントは王道のキャリアパスだが、内部の人材以外が就くのは難しい。スーパープレイヤーは営業の花形だが、業界を変えるのは容易ではない。営業企画は難易度が高く、プレイヤーとしての実力と言語化能力が求められる。匿名担当は会社に全てを捧げる覚悟が必要である。
自分の価値観や得意分野に合ったキャリアを描くのは簡単ではないが、エージェントを活用しながら、将来像を明確にしていくことが大切だ。目の前の選択を積み重ねていくことで、理想のキャリアを実現できるはずである。自分に合った道を見つけ、一歩ずつ前進していくことが重要だと言えよう。
ASSIGN
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