コンサル転職での失敗事例と原因を解説。失敗を避けるためにできることは
近年、コンサルタントの人気は高まり、未経験からでもコンサルタントへのキャリアを目指す人が増えてきました。
「華やかなイメージがある」「給料がよい」「幅広い経験を積める」などの理由で、転職を決断する人が多い傾向です。しかし、せっかく内定を得て入社できたにもかかわらず、自分と転職先が適合できず転職に失敗してしまった人もいます。
コンサルへの転職前に正しい準備・対策をしないと、転職後のギャップで早期退職に至る人もいるようです。
そこで本記事では、コンサル転職でよくある失敗例や失敗を避けるためにできること、参考にしたい転職成功事例を紹介します。
失敗の原因をあらかじめ把握しておき、事前に対策をするようにしてください。
コンサル転職でよくある失敗例
コンサルへの転職でよくある失敗例は、以下の通りです。
- 入社前後のギャップに耐えられなかった
- コンサルの雰囲気やカルチャーについていけなかった
- ハードワークに耐えられなかった
- 顧客や社内の人との関係構築がうまくいかなかった
入社前後のギャップに耐えられなかった
コンサルタントになること自体がゴールになっていたり、華々しい仕事として期待しすぎていたりすると、「思っていた仕事と違った」と後悔する可能性が高い傾向です。
コンサルタントは優秀な人材が集まり、華やかなイメージがあるものの、意外にも地道な作業が多々あります。
適切な戦略をクライアントに提案するために、1日かけてひたすら情報収集をしたり、多数あるミーティングに向けて顧客向けの資料を作成したりすることもあります。
こうした現実を目の当たりにして、「自分には向いていない」「自分のスキルや実績が活かせられない」と感じる人も少なくありません。
また、コンサルティングファームは一般的な事業会社と違いプロジェクトベースで働きます。
新たなクライアントから案件を受注すると、その都度チームが組成され、自分がこれまでに関わったことないような分野・業界のプロジェクトに参加することが多々あります。
プロジェクトベースで働いた経験のない人は「やりたい仕事ができない」と感じてしまう場合もあるようです。
このように、コンサルタントの仕事内容や役割を正しく理解していないと入社後のミスマッチにつながる恐れがあります。
コンサルの雰囲気やカルチャーについていけなかった
コンサルという特殊な環境や優秀な社員に圧倒され、「自分にはコンサルは向いていない」「コンサルの雰囲気についていけない」と感じる人もいるようです。
一般的な企業や大手企業の場合、上司から指示のあったことを行う、または「やるべき仕事内容」「求められる役割やレベル」が明確に示されていることが多い傾向です。しかし、コンサルの場合は自分の判断で行動していかなければならず、これまで以上に自発的に動く力、自分で考え判断する力が問われます。
こうした環境のなかで、周りの優秀なコンサルタントが着々と業務・役割をこなしているのを目の当たりにし、「業務のペースについていけない」と感じる人も多いようです。
さらに、自発的に学びながら新たなスキルやノウハウを入手する姿勢も、コンサル特有です。
研修や学習ツールを積極的に活用し、スキルを向上させる姿勢に圧倒されてしまう人もいます。
ハードワークに耐えられなかった
コンサル業務は、数ある業界のなかでもハードワークであると言われています。
特に業務に慣れるまでは、成果を出すために長時間働くケースも少なくありません。
クライアントファーストで動く分、顧客の急な要望や成果達成のために、残業をして自分の時間を割くこともあります。
さらに、「優秀なコンサルタントが揃うなかで生き残れるか」「クライアントの結果につながるか」というプレッシャーに押し潰されそうになる場面もあるかもしれません。
そうした状況で精神的にも肉体的にも耐えられなくなり、退職に至る人がいます。
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顧客や社内の人との関係構築がうまくいかなかった
コンサルは顧客の分析や戦略立案などの業務が注目されがちですが、最も重要なのは「クライアントとの関係構築」です。
プロジェクト単位で動くコンサル業界は、短くて数ヵ月〜数年間にわたってクライアントとやりとりをし、中長期的な視点で課題解決・経営向上を目指します。
確実に成果を出し、クライアントの満足度を高めるためには、クライアントとの信頼関係が構築されていることが大前提です。
もしうまく関係構築ができないと、顧客との関係が悪化して継続依頼が途絶えるだけでなく、自身の将来のビジネスチャンスの喪失にもつながりかねません。
関係構築が苦手な人は、コンサル業界での活躍が難しい可能性があります。
コンサル転職で失敗する原因
コンサル転職で失敗する原因として考えられるのは、以下の3つです。
- 年収アップを重視しすぎた
- コンサルへの憧れだけで転職を決断した
- 前職の経験を頼りにしすぎている
どれも事前の対策や意識で防げる内容ですので、事前に把握して正しい対処をしておくことが大切です。
年収アップを重視しすぎた
コンサルを目指すきっかけとして、「年収」に魅力を感じて転職するケースも少なくありません。
実際にdodaの調査によると、2021年の職種分類別の平均年収ランキング1位は「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」で575万円でした。
このことから、数ある職種のなかでも年収が高いことがわかります。
参考:平均年収ランキング(165職種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】
しかし、ほかと比べて年収が高いということは、それだけ責任が問われる、難しい業務であるということ。
クライアントの経営や事業を任されるので、それだけ高い価値を発揮することが求められます。
また、コンサルは実力主義の傾向が強く、報酬も実力や成果に応じて上下します。
結果を出せばその分給料アップが見込めるものの、実績を出せなければ短期間のうちに引き下げられてしまう場合もあるわけです。
そのため、年収だけを意識して転職を決めるのは禁物です。
コンサルへの憧れだけで転職を決断した
コンサルに対して「企業の戦略立案や事業企画などに関われる」という華やかなイメージを持つ人が多いですが、ただの憧れだけで転職を決断するのは望ましくありません。
実際にコンサルは、転職後慣れるまでは顧客や市場の情報収集やデータ分析、資料作成など、地道な作業を任されることも多いです。
経験年数や役割に応じて任される仕事が異なるので、すぐに大企業の戦略にかかわれることは少ないのです。
コンサルの正しい業務を知り、自分に向いているかどうかを判断することが重要だと言えます。
前職の経験を頼りにしすぎている
コンサルとして働くにあたり、前職での知識やスキルを活かす意識はもちろん大切です。しかし、今持っている知識やスキルだけでは十分な結果を出せないケースが大半です。
最新の情報やトレンドを自らインプットしたり、スキルアップのために勉強をしたりと、入社後のスキルアップが不可欠になります。
特に近年注目度の高いDX分野では、数ヵ月おきに情報やノウハウがアップデートされ、新しい知識のインプットが余儀なくされるケースも少なくありません。
前職でのスキルや実績があったとしても「常に新しい知識をインプットする姿勢」を貫くことが大切です。
コンサル転職成功者の事例
失敗する人もいる一方で、未経験からでもコンサル業界への転職に成功し、理想のキャリアを歩んでいる人もいます。
ここでは、弊社ASSIGNでの支援を受けて、コンサル業界への転職を成功させた人を紹介します。
成功者の背景を知り、自分の転職活動に活かしてください。
転職成功例1
大規模なシステムを扱うインフラエンジニアとして活躍していた高村様。
「本当に価値のあるシステムを作れているのだろうか」と感じたことをきっかけに、転職を決意されました。
ASSIGNのアドバイザーと面談し、目指す将来像へのキャリアの道筋を描くなかで「コンサルへの転職の必要性」を感じたそう。
転職活動の結果、自身の強みであるIT・デジタルの知識を活かせるPwCコンサルティングへの転職を成功させました。
転職後は、優秀なメンバーと共同して仕事をすることで刺激を受けつつ、戦略だけではなく実行支援まで携わりながらやりがいを感じているそうです。
転職成功例2
システムエンジニアとしてキャリアをスタートし、複数のプロジェクトに参画してスキルを伸ばした加藤様。
ASSIGNのアドバイザーとの面談にて「今の仕事を続けた延長線上にやりたいことはありますか。」と尋ねられたときにハッとし、転職の必要性を感じたそうです。
「より汎用的なビジネススキルを身につけ、企画・要件定義などの上流の仕事に取り組める環境に行きたい」との思いから、コンサルへの転職を決断しました。
その後、職務経歴書の作成と面接対策を複数回に分けて行い、無事コンサルティングファームから内定を獲得。
転職後は「自分にできることは全部やろう」というマインドで取り組み、結果的にはクライアントや上司からよい評価を得ることができたと話します。
コンサル転職での失敗を避けるには
コンサル転職での失敗を避けるために、以下のことを徹底してみてください。
- コンサルの仕事や働き方を正しく知る
- コンサルへの向き・不向きを見極める
- 転職エージェントを活用する
コンサルの仕事や働き方を正しく知る
大前提として、コンサル特有の働き方・雰囲気を転職前に知っておくことが重要です。
ほかの業界とは異なり、必要な情報の収集・分析を自ら積極的に行い、行動も自分で判断していかなければなりません。
そのため、最初のうちはコンサルという特殊な環境や優秀な社員に圧倒され、「自分にはコンサルは向いていない」と感じる可能性があります。しかし、今コンサルタントとして活躍している人たちも同じような経験を乗り越えた人が大半です。
独特の雰囲気や求められる人物像、仕事内容を把握した上で、覚悟を持って入社を決める必要があります。
コンサルへの向き・不向きを見極める
コンサルへの転職を検討する上で、まずはコンサルという職種や社風への向き・不向きを判断してください。
コンサル業務への憧れや年収の高さだけに目を向けるのは厳禁です。
実際にコンサルのよい面だけに目を向けて、「業務や雰囲気が合わなかった」「自分のスキルや経験が活かせなかった」などと失敗した人も多々います。
ミスマッチを避けるためにも、まずは「なぜコンサルタントになりたいのか」「自分のスキルや性格はコンサルタントに向いているのか」を検討してください。
中長期的なキャリアプランを踏まえ、コンサルへの転職が適切かどうかを判断することが大切です。
転職エージェントを活用する
コンサル業界への転職を目指すなら転職エージェントの活用がおすすめです。
特に未経験からコンサル転職を目指す場合、まずはコンサル特有の特徴を知り、自分に適しているかを判断する必要があります。
転職エージェントにはコンサルに精通したプロのアドバイザーが在籍しているため、業界の最新情報を共有してくれます。
さらに、「自分がコンサルで長く働けるか」「自分に合っているか」が不安に思った場合にも、あなたへのヒアリングを通して市場価値を判断し、キャリアの方向性に関してアドバイスをもらうことも可能です。
ほかにも転職エージェントでは、以下のような支援を受けられます。
- キャリア面談
- 求人紹介
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接練習
- 面接日時調整の代行
- 年収交渉の代行 など
上記のような細やかなサポートが受けられるので、自分一人だけで対策をするよりも効率的に転職活動を進められます。
失敗を避けて確実にコンサル転職を成功させたい人、自分に合った転職先の紹介を受けたい人は、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。
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