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コンサルへの転職を有利に進めるには。活かせる資格や経験を解説

コンサルへの転職を検討している人は、「どうにかして有利に転職活動を進めたい」と考える人も多いのではないでしょうか。

「どのようなスキルや経験、資格があると、転職で有利になるのか」という点は、転職を目指す人が気になるポイントです。

コンサルは求められるスキル・経験のレベルが高く、転職は決して簡単ではないため、戦略的に転職活動を進めることが大切です。

そこで本記事では、コンサル転職を有利に進める方法をはじめ、有利になるスキルや経験、資格をまとめて紹介します。

今あるスキルや経験を振り返りながら、今の自分にあるもの・足りないものを明確にしてみてください。

コンサル転職を有利に進めるには

希望通りのコンサルティングファームに転職し、その後も定着して働くためにも、まずは戦略的にスキルを磨いていく必要があります。

コンサル転職を有利に進めたいなら、以下の手順で考えてみてください。

  1. コンサルの分野を定める
  2. 必要な知識・スキルを身につける
  3. 実務経験をつける

コンサルの分野を定める

一口にコンサルといっても、種類はさまざまです。

まずはコンサルの種類を知り、どの方向性へ転職を目指すのかを検討する必要があります。

コンサルの種類詳細
総合コンサルタント幅広い業界・規模の会社や組織の経営課題や業務課題、戦略策定を支援する。
戦略コンサルタント主に企業の経営層に対して、事業計画や新規事業立案、企業の全体的な経営方針に関する相談を受け支援する。
ITコンサルタント企業のIT課題やDX促進を踏まえ、解決を支援するシステムを設計し、場合によっては運用指導・保守まで行う。
人材コンサルタント企業の人事課題を分析して原因を明らかにし、解決策を提示する。
仕事を探している個人のキャリアに関するアドバイスをすることもある。
財務コンサルタント企業の成長や経営課題の解決のために、財務的な手法を用いた解決策を提案する。

必要な知識・スキルを身につける

コンサルティングファームでは「即戦力」を採用する傾向が強く、業務に活かせる知識やスキルがないと転職は難航する傾向にあります。

そのため、まずはコンサルに必要な知識・スキルを身につける必要があります。

どの分野にも共通してコンサルに必要なスキルとしては、以下の内容が挙げられます。

  • コミュニケーション能力
  • プレゼン力
  • ロジカルシンキング

コンサル未経験でも、上記のスキルは自分自身で磨くようにしてください。

また、共通して必要なスキルに加え、分野別の知識・スキルも習得する必要があります。

例えばITコンサルタントを目指す場合、ITに関する最新の知識やITを使った業務改善のノウハウが必要で、財務コンサルタントであれば会計まわりの知識が必須です。

また、該当する資格取得に向けて勉強するのも有効です。

このように業界に必要な知識・スキルを習得しておけば、業務で付加価値を見出せる人材であると評価され、転職で有利になるかもしれません。

実務経験をつける

知識・スキルがあるだけでなく、その分野における実績があると、なお効果的です。

知識・スキルがあることも重要ですが、実務経験が無ければ「スキルがあっても結果が出せるとは限らない」と捉えられてしまう可能性があります。

>>第二新卒でコンサル業界へ転職するには。志望動機や求められる人物像を紹介

コンサルへの転職で有利になる経験・スキル

コンサル転職で評価される経験やスキルを把握しておけば、転職活動の際に的確なアピールができるようになります。

コンサルで有利になる経験・スキルは、以下の通りです。

  • データ分析の経験
  • ロジカルシンキング
  • プレゼン力

データ分析の経験

データ分析は、コンサルの業務を全うする上で不可欠です。

クライアントに合った戦略や課題解決策を提案するにあたって、まずは業界や競合他社の動向を調査したり、課題を分析したりする必要があります。

ときには現場の従業員へのヒアリングを行って現場の生の声を収集し、課題を洗い出すこともあります。

これらの分析が正しくできていなければ、「ファクト」に基づいた仮説立案や戦略策定ができず、そもそもクライアントに対して的確な提案をすることができません。

前職でデータ分析の経験がある人は、積極的にアピールすることをおすすめします。

ロジカルシンキング

コンサルティングの業務では、物事を論理的に考えて課題を解決するのが基本であるため、論理的思考が身についていることが最低限として見られます。

ロジカルシンキングによる情報の整理整頓ができなければ、クライアントを納得させる提案は困難です。

仮説を立てて検証する「仮説思考」、思考の型(フレーム)を活用する「フレームワーク思考」などの思考スタンスを活用し、ロジカルシンキングを磨く必要があります。

なお、多くのコンサルティングファームの面接では、論理的思考が問われるケーススタディが実施されます。

ケーススタディとは特定の事例について問題解決の方法を検討するもので、論理的思考力や問題解決能力が問われる内容です。

日頃から物事を論理的に考える癖をつけておくことが大切だと言えます。

プレゼン力

コンサルタントはクライアントの課題・悩みを解決する計画を考案するだけではありません。

それらのプランや戦略を、クライアントに対して筋道を立てわかりやすく提案する必要があります。

プレゼン力は、伝える内容を考え組み立てる「構成力」、伝わりやすい資料を作る「表現力」、聞き手に訴えかける「説得力」の3要素から成り立ちます。

3要素を押さえつつ、プレゼン力を磨いておくことが重要です。

コンサルタントへ転職するための志望動機のまとめ方5ステップで解説
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【業種別】コンサルへの転職で有利になる資格

基本的にコンサルタントになるにあたって資格が必須というわけではありません。

ただ、資格取得に対する熱意や習得した専門的知識をアピールすれば、転職で有利になる可能性があります。

ここでは、以下の分野に分けて転職で有利になる資格を紹介します。

  • コンサル全般
  • ITコンサルタント
  • 戦略コンサルタント
  • 人材コンサルタント
  • 財務コンサルタント

コンサル全般

ここでは、コンサルタントの種類を問わず、転職で有利になる資格を紹介します。

  • TOEICやTOEFLなどの英語資格
  • MBA(経営学修士・経営管理修士)

TOEICやTOEFLなどの英語資格

外資系だけでなく国内のコンサルティングファームでも、一定水準以上の英語力が求められる傾向です。

成長市場である海外進出を狙った動きは活発であるため、英語力があると有利に働く可能性があります。

英語資格の代表例が「TOEIC」と「TOEFL」です。

TOEIC Listening & Reading Testは、英語コミュニケーション能力を世界共通の基準で判断する民間資格で、日本で最もメジャーな英語資格です。

グローバル企業や外資系はもちろんのこと、海外展開を目指すような企業ではTOEICのスコアが高く評価されます。

一方のTOEFLは世界共通の基準で判断する英語試験で、TOEICとは異なり4技能全ての能力を測ります。

TOEFLはTOEICより難易度が高いのが特徴です。

日本経済は今後さらにグローバル化が加速すると考えられるため、取得して損はないと言えます。

参考:TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC

参考:TOEFL

MBA(経営学修士・経営管理修士)

MBA(Master of Business Administration)は、正確には資格ではなく「学位」で、日本語では経営学修士号、または経営管理修士号と呼ばれます。

MBAは、経営の3要素である「ヒト・モノ・カネ」の領域の知識を深め、いわばビジネスのプロフェッショナルを目指します。

事業戦略、マネジメント、マーケティング、財務・会計など経営の実務に欠かせない幅広いテーマを学べるのが特徴です。

MBAを取得すれば経営のプロとして見られるので、あらゆるクライアントの経営をサポートするコンサルでは高く評価される傾向です。

ITコンサルタントの場合

ITコンサルタントの転職で活かせる資格は、以下の3つです。

  • 基本情報技術者
  • プロジェクトマネージャ試験
  • ITストラテジスト

基本情報技術者

基本情報技術者はITエンジニアの登竜門とも言われ、IT系分野全般における基本レベルの技能を測定する資格です。

情報技術を活用した戦略立案に必要なスキルや、システムの設計・開発・運用に関する知識が求められます。

ITパスポートと似た資格と言われていますが、基本情報技術者は内容の専門性が高く、プログラミングなどの項目が詳細に出題されるのが特徴です。

試験内容は、実践的な能力が問われるので、実際の業務にも活かしやすいと言えます。

難易度
合格率約25%
受験料7,500円
試験日年2回

参考:基本情報技術者試験

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、ITプロジェクトの責任者であるプロジェクトマネージャが知っておきたい知識を証明できる資格です。

プロジェクトマネジメントの業務と役割を円滑に遂行するために求められる、以下の内容を学べます。

  • プロジェクト計画の作成
  • プロジェクト目標の設定方法
  • チームメンバーや資源確保
  • プロジェクトの計画・実績の分析や評価の方法

ITコンサルタントとしてクライアントのプロジェクト達成・業務改善を支援したい人に向いている資格です。

難易度
合格率約15%
受験料7,500円
試験日年1回

参考:プロジェクトマネージャ試験

ITストラテジスト

ITストラテジストとは、IT活用によって経営戦略を高度化・最適化していくための知識を証明できる資格です。

ITを活用した事業革新や業務改革のやり方、競合と差別化した製品・サービスの創案に必要な知識を学べるので、ITコンサルタントには適しています。

なお、数ある試験のなかでもトップクラスの難易度とされているので、取得すれば転職で優位になると言えます。

難易度
合格率約14%
受験料7,500円
試験日年1回

参考:ITストラテジスト試験(ST)

戦略コンサルタントの場合

戦略コンサルタントの転職で活かせる資格は、以下の2つです。

  • PMP® 
  • 中小企業診断士

PMP® 

PMP®は、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明する資格です。

多くの企業が持つ「プロジェクトの進捗・課題点が見えていない」「組織での役割分担が明確でない」などの課題に対して、適切な提案をするための知識・スキルを学べます。

PMP® はどの業種にも存在するプロジェクトを管理できる人材として認識されるので、幅広い業種の支援に対応する戦略コンサルタントに有利な資格だと言えます。

ただし、PMP試験は受験にあたってあらゆる条件が設けられているのが特徴です。

大卒であれば4,500時間のマネジメント実務経験があること、35時間の公式なプロジェクトマネジメント研修の受講が受験条件とされています。

ほかの資格と比較すると取得するまでにかなりの時間を要しますが、マネジメント能力を証明するのには適した資格です。

難易度
合格率
受験料PMI会員:405ドル(再受験は275ドル)PMI非会員:555ドル(再受験は375ドル)
試験日毎日オンラインで実施

参考:PMI® 

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家としての国家資格です。

中小企業が抱える経営課題を分析する能力、そして分析結果を踏まえて企業の成長戦略をアドバイス・提案する能力を証明できます。

中小企業診断士を取得するには、まず1次試験・2次試験の通過に加え、実務補習・実務従事を受ける必要があります。

資格取得には時間を要するものの、中小企業向けに戦略コンサルティングを提供しているファームなどで評価されやすい資格です。

難易度
合格率約25%
受験料1次試験:14,500円 2次試験:17,800円
試験日1次試験・2次試験それぞれ年1回

参考:中小企業診断士制度

人材コンサルタントの場合

人材コンサルタントの転職で活かせる資格は、以下の2つです。

  • 社会保険労務士
  • キャリアコンサルタント試験

社会保険労務士

社会保険労務士は、企業の人事労務管理や社会保険分野に関する専門家として証明できる国家資格です。

そもそも社会保険労務士とは、労働基準法や雇用保険法などの法律関係の知識をもとに、法律に沿った働きやすい職場環境を構築するための支援・助言をする役割を指します。

社会保険労務士の知識があれば、クライアントの適切な給与計算や就業規則の作成、保険関係の手続きなどを支援することが可能です。

人事系ファームや中小中堅企業向けファームへの転職において、社会保険労務士の資格が有利に働く場合があります。

難易度
合格率
受験料15,000円
試験日年1回

参考:社会保険労務士試験

キャリアコンサルタント試験

キャリアコンサルタント試験は、キャリアコンサルティングを行う専門家としての資格です。

キャリアコンサルティングとは、労働者の職業の選択、職業生活設計、職業能力の開発・向上に関する相談に対して、助言・指導を行うことを指します。

育成・教育に特化した資格で、採用後の人材育成や評価業務などの相談を受けるのに必要な知識・スキルを習得可能です。

なお、この資格を所持していないと「キャリアコンサルタント」とは名乗れないので、希少性の高さから採用でも有利になる可能性があります。

難易度
合格率約50%
受験料学科試験 8,900円 実技試験 29,900円
試験日年3回

参考:国家資格 キャリアコンサルタント試験

財務コンサルタントの場合

財務コンサルタントの転職で活かせる資格は、以下の2つです。

  • 公認会計士
  • 税理士

公認会計士

公認会計士試験は、会計領域の最難関と言われている国家資格です。

そもそも公認会計士は、独占業務である財務諸表監査をはじめ、コンサルティング業務や経理業務、税務業務を扱う専門家です。

公認会計士試験に合格すれば、税理士名簿に税理士として登録され、税務士の業務を行うことができます。

会計・財務・企業経営に関する広く、深い専門知識を身につけられるので、財務コンサルタントの専門性を証明するのに適しています。

財務系ファームやM&Aに特化したファームなどへの転職では、特に有利になる資格です。

難易度
合格率約9%
受験料19,500円
試験日年1回

参考:公認会計士

税理士

税理士試験は、顧客の依頼に応じて税務上の指導や助言を行う税務のスペシャリストの国家資格です。

そもそも税理士とは、公正な立場で、申告納税制度の理念に沿った納税義務の適正な実現を図る役割を担います。

税理士の資格があれば、クライアントの各種税金の申告や手続き、税務書類の作成、税務の相談などを請け負うことができます。

資格を取得するためには、年に1度科目ごとに行われる税理士試験を受験して合計5つの科目に合格する必要があるので、難易度は高めです。

税理士の資格があれば「税務のプロ」として見なされるので、財務系ファームでは重宝されると言えます。

難易度
合格率約18%
受験料1科目:4,000円 2科目:5,500円 3科目:7,000円 4科目:8,500円 5科目:10,000円
試験日年1回ずつ

参考:税理士試験|国税庁

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