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就活の軸が曖昧な人ほど面接での深掘りに困る

「どの業界も良く見えて絞れない」「志望動機が薄くなる」。この悩みの多くは、就活軸が定まっていないことに原因があります。この記事では、深掘りに耐える軸へ変えるまでの手順を示しました。

軸と志望動機は別物

就活軸と志望動機を同じものとして扱っている人がいます。この2つは役割が別です。

就活軸志望動機
自分が仕事を選ぶときの基準。譲れないこだわりのことその会社がなぜ自分の基準を満たすのかという説明

軸が先で、志望動機が後です。順番が逆になると、会社ごとに軸が変わる状態になります。面接官が軸を聞く理由は、あなたの判断の仕方を知るためです。第一志望かどうかの確認だけが目的ではありません。

人生の分かれ道で何を優先する人なのか、その基準は入社後の行動にそのまま出ます。仕事がうまくいかない時期に「それでも自分はこの理由で選んだ」と踏みとどまれるか。企業が見ているのはそこです。

軸が浅いと詰まる2つの場面

就活軸の浅さが表に出る場面は決まっていて、1つが競合他社との比較を聞かれたときです。「それなら給与の高いA社でもいいですよね」と返されます。

この質問は優先順位を確かめるためのもので、意地悪で聞いているわけではありません。軸が浅いと、ここで自分でも揺らいでしまいます。

もう1つが、入社後を問われたときです。軸が価値観と結びついていないと、答えが条件の話に寄ります。

企業側は採用に相応の費用をかけています。早く辞めそうな人を避けたいと考えるのは自然なところです。

問われるのは言葉のきれいさより、自分の経験から出てきた言葉かどうかになります。

用意した軸をそのまま覚えて臨む人もいますが、面接官は3回掘れば分かってしまうところです。覚えた言葉は、掘られるほど説明が薄くなります。

逆に、自分の経験から出た軸なら、掘られるほど話せることが増えていきます。この差が面接の後半で表に出るところです。

一次面接を通ったから軸が固まっている、とも限りません。序盤は経歴と人柄を見る面接官が多く、掘る役割は後半に回ってきます。

深掘りに耐える軸の作り方

よくある軸に「若いうちから成長できる環境」があります。このままでは深掘りに耐えないので、実際のやり取りを追ってみるのが早道です。

> 学生:私の軸は「若いうちから成長できる環境」です。

> 面接官:成長とは具体的に何ですか。スキルですか、役職ですか。

> 学生:早くから責任ある仕事を任されたいからです。

> 面接官:それならベンチャーでも大手の新規事業部でもいいですよね。なぜ当社ですか。

ここで詰まる人は多く、原因は軸が名詞で止まっていることにあります。

変える前変えた後
「成長できる環境」(名詞で止まっている)「当事者として、正解のない問いに意思決定し続けられる環境」(動詞まで下りている)

後者には、何をしている状態を望んでいるかが入っているためです。そこまで下りると、深掘りされても答えが続きます。

さらに、その軸が生まれた経験を添えておきましょう。「中学のリハビリ期間に、医師任せにせず自分でメニューを工夫して復帰した」といった具体があると、言葉の重みが変わります。

目指したいのは、「この人は自分で選んで向き合える人だ」と伝わる軸です。聞こえのよさは狙わなくて構いません。

言い換えができているかは、自分で確かめられます。その軸を口に出して、「なぜ」と3回自問してみましょう。

3回とも答えが出れば、面接でも持ちこたえます。2回目で止まるようなら、まだ経験まで下りていない状態です。

軸を決める3つの手順

作り方には順番があります。

手順中身
過去の選択を並べる進学、部活、アルバイトなど、自分で決めた場面を書き出す(完了の目安=5つ以上挙がった)
共通点を探す選ぶときに何を優先していたかを言葉にする(完了=2つか3つに絞れた)
動詞に変える名詞で止まっている言葉を、していたい行動に置き換える(完了=面接官に3回掘られても答えられる)

軸は2つの方向から組み立てます。自分がどうありたいかという方向と、何を成し遂げたいかという方向です。

自分の側社会の側
20代で専門性を身につけたい、チームで高め合いたい日本の技術を世界に広めたい、日常の不便をなくしたい

自分の側と仕事の側をつなぐと、志望動機まで説明しやすくなります。両方から2つか3つに絞っておきます。

言葉にする段階でつまずく人が最も多いところです。「安定した環境」で止めず、その環境で自分が何をしていたいのかまで書きます。

過去の選択の書き出しも、思い出せる範囲で構いません。大きな決断である必要はなく、部活で役職を引き受けたかどうかといった場面で足ります。

むしろ小さな選択のほうが、素の判断基準が出ていることも多いところです。誰にも相談せずに決めた場面を探してみましょう。

共通点探しは、一人でやると行き詰まります。書き出した紙を友人に見せて、どう見えるかを聞くほうが早く進みます。

本音と建前の扱い方

正直なところ、給与や勤務地を重く見る人は多いはずです。この本音を隠す必要はありません。

ただし、そのまま軸として出すと、条件が良い会社ならどこでもよい人に見えます。伝え方を変えてください。

たとえば給与を重く見ているなら、「成果が処遇に反映される環境で働きたい」と言い換えられます。作り話をするのではなく、優先している理由の側を出す形です。

勤務地も同じところです。「地元で働きたい」で止めず、なぜその地域なのかまで話せると、軸として成立します。

一方、本音を隠さずに理由まで説明できる人は多くありません。取り繕った軸より、はるかに伝わります。

ただし、条件だけを並べるのは避けてください。「給与と休日が基準です」で止めると、仕事の中身に関心がない人に見えます。

条件を挙げるなら、その人の価値観が出る理由の側まで添えます。

対話で軸を磨く手順

一度決めた軸を変えてはいけない、ということはありません。多くの会社を見る中で、軸は形を変えていきます。

磨く場として有効なのがOB・OG訪問です。「若手の裁量が大きい」を軸にするなら、入社1年目から3年目の社員が実際に何を決める権限を持っているかまで聞いてください。

ここまで踏み込むと、自分の軸が現場と噛み合っているかが分かります。噛み合っていなければそこで直せば済む話なので、確認には次の質問を使います。

  • 入社してから、自分で決めた仕事はどれくらいありますか
  • 判断に迷ったとき、誰に相談していますか
  • この会社を選んでよかったと感じるのはどんな場面ですか

3つとも、軸と現場が噛み合っているかを測るための問いです。会社の良し悪しを問うものではありません。

返ってきた話を、自分の軸に照らして読んでください。「若手の裁量」を軸にしていて、実際は3年目まで決裁を持たない会社なら、そこで判断がつきます。

軸に合わないと分かること自体が収穫で、志望先を絞る材料にもなります。

訪問の前に、自分の軸を1行で書いてから臨んでください。確かめたいことが決まっていないと、聞いた話をどう扱えばよいか分からなくなります。

就活の軸の固め方

就活軸は、最初から完成させるものではありません。書いて、聞いて、直すという繰り返しで形になっていきます。

今日は、これまで自分で決めた場面を5つ書き出すだけで十分です。選んだ理由を並べるだけで、共通するものが見えてきます。

書き出した5つを持って、ASSIGNのエージェントに見てもらう手もあります。

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