対策が漏れがちな逆質問の重要性とポイント

逆質問は、面接で唯一こちらから話題を選べる時間です。何を聞くかに、関心の向きとどこまで調べてきたかが表れます。
逆質問も評価の対象
面接の終盤の「何か質問はありますか」という問いを、締めの挨拶だと受け取っている人がいます。実際には、ここも評価の対象です。
割かれる時間はまちまちです。2、3分で終わる場合もあれば、10分近く続く場合もあり、1問で止まると間が空いてしまいます。
面接官の側から見ると、逆質問には関心の向きが表れます。何を気にしている人なのか、どこまで調べてきたのか、入社後の自分を想像できているのかが、質問1つで見えるためです。
だから「特にありません」と返すと、答えを1つ落としたのと同じ扱いになりかねません。関心が薄いという印象まで残る場合があります。
ただし、面接の説明で疑問が残らないこともあります。無理にひねり出すより、理解できた点を一言添えて締めるほうが伝わりやすいでしょう。
志望動機や自己紹介は何度も直すのに、逆質問だけは当日の思いつきに任せてしまいがちです。
もう1つ見落とされがちなのが、逆質問はこちらが会社を見極める時間でもある点です。入社後に生きてくる情報を、意思決定者から直接聞ける機会は多くありません。
評価される場と見極めの場、この2つを同時に満たす問いを作れるかどうかで、逆質問の価値は変わります。
準備にかかる時間も志望動機ほどではなく、1社あたり15分あれば形になります。
逆質問の3つの層
逆質問は、次の3つの層に分けて用意しましょう。
| 層 | 中身 |
|---|---|
| 調べれば分かること | 事業内容・沿革・数字。採用ページと直近の発表資料を読み、ここは聞かない層としてあらかじめ外します |
| 人でないと分からないこと | 現場の実感、判断の基準、1日の過ごし方。会社の資料に出てこない領域で、2問作っておきます |
| 自分の仮説をぶつけること | 調べた内容から立てた見立てを添えて確かめる問いを、1問作ります |
最も志望度が伝わるのは、自分の仮説をぶつける問いです。「調べた結果こう考えたのですが、実際はどうでしょうか」という形は、準備の量がそのまま伝わります。
一方、調べれば分かることをそのまま質問すると逆効果になります。採用ページに書かれている内容を聞くと、読んでいないことが同時に伝わってしまうためです。
人でないと分からないことを聞く問いは、多めに用意しておきます。現場で働く人にしか答えられない問いは尽きないため、数があれば面接官の立場に合わせて選べます。
作った問いは、返ってくる答えを予想してから選んでください。答えの予想がついてしまう問いは、聞いて確かめる必要が薄いので、候補から外して構いません。
層に分ける利点は、当日に差し替えやすくなる点にもあります。聞く2つの層に分けて問いを持っておけば、面接官の立場や残り時間に合わせて出し分けられます。
有効な逆質問と避けたい逆質問
聞き方だけを変えた逆質問を、3組並べてみましょう。
| 避けたい例 | 有効な例 |
|---|---|
| 「御社の強みは何ですか」 | 「採用ページで、若手から企画を出せる体制を挙げていました。実際に企画が通った例だと、どのくらいの経験を積んだ方が多いのでしょうか」 |
前者は会社の説明を求める問いで、調べれば分かる層に入ります。後者は調べた事実を起点に、自分が入社した後の姿を確かめにいっています。
| 避けたい例 | 有効な例 |
|---|---|
| 「残業はどのくらいありますか」 | 「繁忙期はいつごろで、その時期はどんな働き方になりますか」 |
条件を聞くこと自体は問題ありません。ただし前者は「楽かどうか」を確かめている印象を与えやすく、後者は仕事の中身を知ろうとしている問いとして受け取られます。
給与や休日は、まず募集要項で確認しましょう。そこで分からず、しかも判断に必要な条件は、人事との面談で確かめます。面接の逆質問の時間は、仕事と人に関する問いに充てましょう。
| 避けたい例 | 有効な例 |
|---|---|
| 「入社後は、どんなキャリアが積めますか」 | 「法人営業から企画部門へ移る方もいると伺いました。その場合、何年目くらいで、どんな実績が判断の材料になりますか」 |
前者は会社に道を示してもらう問いで、答えは制度の説明で終わります。後者は自分が進みたい道を先に示しているため、返ってくる答えも具体的になります。
段階ごとに変わる聞く相手
逆質問は、面接の段階ごとに、相手の立場に合わせて選びましょう。
面接官の並びは企業で違います。案内や当日の名乗りで役職を確かめたうえで、次を目安にします。
| 段階と相手 | 聞くこと |
|---|---|
| 一次(若手社員・現場担当) | 1年目にどんな仕事を任されるか、入社前の想像と違った点は何か |
| 二次(管理職) | どんな人が伸びているか、評価で見ている行動は何か |
| 最終(役員・経営層) | 数年先に注力する領域はどこか、そこで新人に期待する役割は何か |
若手社員に経営方針を聞いても、一般論しか返ってきません。反対に、役員に1年目の業務の細部を尋ねるのも噛み合いません。
面接官の役職が分かったら、それに合わせて問いを選び直します。案内メールに面接官の所属が書かれていれば、そこから準備を組み替えられます。
面接官が複数いるときは、答えてほしい相手を決めて向けましょう。「現場のお立場から伺いたいのですが」と一言添えるだけで、返ってくる中身が変わります。
逆質問を意思決定に使う方法
逆質問では、こちらが会社を確かめる側に立つ意識も持ってください。複数社の選考が並ぶ時期ほど、比較の材料が必要です。
各社に同じ問いをぶつけると、答えの違いを比べられます。「入社3年目の方は、どんな仕事の任され方をしていますか」のように、答えが会社ごとに割れる問いが向いています。
聞いた答えは、その日のうちに書き留めておきましょう。数社を受けた後では、どの会社で何を聞いたのかが混ざります。
こうして集めた答えが、内定後にどこへ行くかを決めるときの材料になります。
聞きにくい話題も、聞き方しだいです。離職について知りたいなら「どんな理由で会社を離れる方が多いですか」と、事実を尋ねる形にすれば答えは返ってきます。
当日の問いの入れ替え方
準備した問いをそのまま読むと会話が途切れるので、面接中に出てきた話から問いを作り直すほうが、関心の強さは伝わりやすくなります。
面接官が力を込めて話した箇所は、その人が大事にしている点です。「先ほどの、部署を越えて動くという話をもう少し伺えますか」と続ければ、自然な流れで深く聞けます。
だから準備は、当日に外す前提で持っておいてください。3問すべてを使い切る必要はなく、2問答えてもらえれば十分です。
メモを取りたいときは「書き留めてもよろしいでしょうか」と一言添えてください。要点だけにとどめれば、視線が下がり続けることもありません。
用意した問いが、面接の説明で解消されることも珍しくありません。その場合は、聞いた内容を踏まえて確かめ直す形に変えれば会話が続きます。
時間が押して「1問だけ」と言われる場面もあります。そのときのために、最も聞きたい問いを1つ決めておくと迷いません。
逆質問準備の始め方
逆質問は、調べた事実に自分の見立てを足して作ります。
志望度の高い1社の採用ページを開き、気になった記述を1つ選んでみてください。そこに「自分にはこう読めたが、実際はどうか」を足せば、見立てを乗せた問いが1つできます。
一次面接と最終面接でどの問いを誰に向けるかを決めかねるなら、ASSIGNのエージェントと一緒に割り振ってみる方法もあります。
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