ASSIGN MEDIA

新卒でコンサル業界を選ぶ場合に知っておくべきこと

新卒でコンサルへ入る道は、以前より広がりました。ただし広がったのは総合系で、戦略系の門は狭いままです。

新卒採用の門戸の広がり方

国内大手7社の人員は2026年度に合計およそ10万2,000人となり、前年度から6%増えたと報じられています。

市場そのものも伸びており、調査会社のIDC Japanは国内のビジネスコンサルティング市場を2025年に約8,822億円と推計しました。人材への需要が強い状態は、しばらく続きそうです。

情報処理推進機構の調査では、DXを進める人材が不足していると答えた企業が85.5%にのぼりました(2026年7月発表)。自社で足りない分を外部に頼る構図は、すぐには変わりません。

ただし、この拡大には業界内で偏りがあります。

伸びているのは総合系と国内独立系です。アクセンチュアやベイカレントは人気ランキングでも順位を上げ、採用の規模を拡大してきました。

一方、戦略系のファームは少数精鋭の姿勢を崩していません。日本国内の人員はいずれも数百人規模で、新卒の採用枠も限られます。

もう1つ知っておきたいのが、採用人数の情報です。主要ファームの多くは、単年度の新卒採用人数を公表していません。

就活サイトに載る人数は推定値で、出典によって数倍の開きがあります。倍率を計算して一喜一憂するより、選考の中身を調べるほうが実になります。

学生側の志望も、この業界へ集まり続けているのが実情です。産経新聞とワークス・ジャパンの調査(2027年卒・有効回答22,950票)では、コンサル業界の志望先として野村総合研究所が1位、アクセンチュアが2位に並びました。

学情の調査でも、総合100位のうち野村総合研究所が41位、アクセンチュアが48位に入っています(2027年卒)。難関大学に絞った別の調査では、上位10社の半数以上をコンサルとシンクタンクが占めました。

人気が集まるほど、選考は厳しくなります。門戸が広がったことと、入りやすくなったことは同じではありません。

新卒で入ると得られるもの

新卒でコンサルに入る利点は、まず成長の速度です。

案件は3か月から半年で切り替わり、そのたびに新しい業界を学び直すことになるためです。3年で複数の業界を経験できる職場は、それほど多くありません。

若いうちから経営に近い議論に触れられる点も見逃せません。顧客の役員に説明する資料を、入社2年目から作ることもあります。

処遇も高い水準から始まります。アクセンチュアは職種により663万円または754万円、PwCコンサルティングは学士で639万840円と公表しています(各社採用サイト)。

デロイト トーマツ コンサルティングは学士で580万2,000円、アビームコンサルティングは学部卒のコースで640万1,400円、ベイカレントは600万円と示しました。

ただし賞与や固定残業代の扱いが会社ごとに違うため、金額だけを並べて比べることはできません。

なお、マッキンゼーやBCGなどの戦略系は、採用サイトで年収の目安を示していません。就活サイトの数字は推定であり、鵜呑みにしないでください。

コンサルを経て、事業会社の経営企画、投資ファンド、スタートアップの幹部へ進む人も多くいます。

新卒で入ると得にくいもの

一方で、新卒で入ると手に入りにくいものもあります。

最も大きいのは、事業の損益に責任を負った経験です。総合系では実装や定着の支援まで担う案件も多く、現場に入り込む機会は珍しくありませんが、赤字を出したときに責任を取るのは顧客の側です。

自分の判断で人と金を動かし、結果を引き受けた経験は積みにくく、その差は事業会社へ移ったときに表れます。

もう1つが、特定分野の専門性です。幅広い業界に触れられる代わりに、1つの領域を深く掘る機会は配属と案件しだいになります。

だからこそ、志望先には次の2点を必ず確認します。

  • 希望する領域の案件がどれくらいあるか(同じファームでも部門によって答えが変わる)
  • その案件に新卒がいつから入れるか(配属と経験年数で変わる)

働き方の負荷も確認の対象です。残業時間を公式に開示しているファームは少なく、実態が外から見えにくい業界でもあります。

この負荷は「若いうちなら耐えられる」と軽く見積もられがちですが、入社後に体力面で苦しむ例もあります。

説明会では、繁忙期の具体的な過ごし方まで踏み込んで聞いておきましょう。

新卒と中途の入口の違い

コンサルへの入口は、新卒だけではありません。事業会社で数年働いてから移る道もあり、業界にはその経路で入った人が数多くいます。

どちらが合うかの目安は次の通りです。

どちらを選ぶか向いている人
新卒で入る早く広く学びたい。まだ専門を絞りたくない
経験を積んで入る事業を動かす経験が先に欲しい。武器を作りたい

中途で入る人には、前職の業界知識という武器があります。金融出身なら金融の案件で、製造業出身なら工場の現場で、その経験が価値になります。

新卒の側の強みは、まだ型がついていないことです。考え方をゼロから叩き込まれる期間を持てるのは、新卒だけの利点です。

どちらが有利かは決まっておらず、自分がどの順序で力をつけたいかで選びます。

判断を分ける3つの問い

迷ったときは、次の3つに自分の言葉で答えてみてください。

  • 自分は外から支援する立場に納得できるか
  • 学ぶ速度と、深さのどちらを先に取るか
  • AIが実務を変えた後も、自分は何を担えるか

外から支援する立場では、決めるのは顧客であり、自分ではありません。この構図に物足りなさを感じるなら、事業会社を先に選ぶ判断もあります。

学ぶ順序も考えどころです。広く速く学びたいなら新卒で入る意味があり、1つの領域を深めたいなら順序を逆にする手もあります。

AIの影響も考えに入れます。経済産業省は2024年6月の資料で、決められた作業をこなす仕事の価値は下がると整理しました。

情報を集めて整理する作業は、若手が最初に任される仕事でもあります。そのため、集めた事実から何を言えるかが、これまで以上に問われるようになりました。

選考で問われる点

コンサルの選考で他業界と違うのが、ケース面接という関門です。

売上を伸ばす方法などを、その場で制限時間内に組み立てて説明します。見られているのは答えの正しさより、考えを進める筋道です。

多くのファームが夏や冬のインターンを選考の一部として位置づけています。参加が本選考に直結する場合もあるため、日程は早めに確認しておきます。

ただし、面接の回数や出題形式まで公開しているファームはほとんどありません。選考の詳細は、参加した先輩に聞くのが最も確実です。

通常の面接では、なぜ事業会社ではなくコンサルを選ぶのかが確かめられます。

ケース面接の型を覚えても、その理由を説明できないままでは、「その課題意識なら、事業会社でも解けますよね」と返されたときに答えが続きません。

型の練習と並行して、外部の立場を選ぶ理由も用意しておきましょう。

コンサル業界を選ぶ前の確認事項

新卒でコンサルを選ぶかどうかは、自分がどの順序で力をつけたいかを決めてから判断します。

志望するファームの採用サイトを1社開き、インターンの日程と選考の流れを見てみてください。締切が分かったら、ケース面接の練習と外部の立場を選ぶ理由の準備を、そこから逆算して予定に入れます。

ASSIGN

アサインはビズリーチの最高ランク受賞等、確かな実績を持つエージェントと、若手ハイエンド向け転職サイト『ASSIGN』であなたのキャリアを支援しています。 コンサルティング業界専門のキャリア支援から始まり、現在ではハイエンド層の営業職・企画職・管理職など幅広い支援を行っています。 ご経験と価値観をお伺いし、目指す姿から逆算したキャリア戦略をご提案し、ご納得いただいた上で案件をご紹介するのが、弊社のキャリア支援の特徴です。

企業詳細へ

PICKUP / 編集者おすすめ

日本のイノベーションエコシステムを築く。ソーシング・ブラザーズの挑戦

日本のイノベーションエコシステムを築く。ソーシング・ブラザーズの挑戦

企業インタビュー
営業職のキャリアパスと転職の選択肢

営業職のキャリアパスと転職の選択肢

キャリアコラム
20代から知っておくべき、キャリアの真実とは

20代から知っておくべき、キャリアの真実とは

キャリアコラム