転職後のスタートダッシュを成功させるための具体的必勝法

「年収を上げたい」「望むキャリアを描きたい」と転職を検討する人は多くいます。しかし、転職をしたからといって、必ずしも目標を実現できるものではありません。
重要なのは、転職後の仕事への取り組み方です。今回は、転職後のスタートダッシュの重要性や具体的な方法について解説していきます。

なぜスタートダッシュが重要なのか

もちろん、誰しもが転職後のスタートダッシュを決めたいと考えているはずです。しかし、なぜスタートダッシュが重要なのかについて、しっかりと説明できる人は少ないでしょう。

まずは、大事な「ハロー効果」と言われている、社会心理学の用語から説明していきます。

ハロー効果

ハロー効果（halo effect）とは「とある対象を評価する際に、その人物の目立つ特徴に引きずられて、対象が持つそのほかの印象や評価がゆがめられる現象のこと」をいいます。また、行動経済学や社会心理学の「認知バイアス」の一つとして研究されています。ハロー効果は、1920年に心理学者のエドワード・ソーンダイクによって提唱されました。

「halo」は日本語で「後光」や「円光」など、後ろからさす光のことです。対象が後ろから照らされることで、対象の価値以上に輝いているように錯覚してしまいます。

例えば、営業担当者の身だしなみが綺麗で、ハキハキと話すだけで信頼ができそうだと感じるのは、ハロー効果の一種です。好印象の営業担当が商品やサービスを紹介することで、その商品も同様に信頼できる「よい商品」だと感じてしまいます。つまり、認知がゆがめられてしまうということです。

このようにハロー効果によって、人の評価にはゆがみが発生します。

スタートダッシュの重要性

スタートダッシュの重要性について、上記のハロー効果の説明で、理解をした人もいると思います。

結局のところ、入社後にどのような第一印象を与えられるかどうかが、今後の立ち位置に大きく影響を与えてしまいます。

入社後、早くからよい評価を獲得できれば、それだけ希望するポジションや成長のチャンスを手に入れられます。よい環境が得られれば実力が育ち、実力があるからこそ成果を生み出せます。そして、成果があるからこそ、よりよい環境を手に入れることができます。 

2.スタートダッシュを意識するには何をすべきか

スタートダッシュを意識するためには、具体的にどのように動きだせばよいのか。ここからは、順を追って解説していきます。

仮説を立てる

仮説を立てるとは、簡単に言うと「この職場は、きっとこういうことで悩んでいる」「ということは、自分はこんなふうに動いたらいいに違いない」といったことを考えてみましょう。

仮説を立てるときのコツを紹介していきます。

• 社内の状況はどうなのか
• 社内の課題は何か
• 自身の具体的行動（どうすれば社内の課題を解決できるのか、自身が成果を出せるのか）

このように、入社前から自身の行動指針を立てておけば、動きだしは格段に早くなるでしょう。

明るい挨拶

新しい職場での初日から数日は、職場中を歩き回って、あらゆる人に挨拶することをおすすめします。

多くの新入社員は、どうすればいいのか分からず、用意された座席で声をかけられるのを待ってしまいます。また、周りの人も通常業務で忙しいため、新入りをどう扱っていいのか、分からないのが現状です。

だからこそ、指示待ちになるのではなく、とにかく社内のさまざまな部署を訪問し、挨拶と雑談をしてみる必要があります。挨拶をする際には、礼儀正しく行うことが大事です。

相手に爽やかな印象を残せれば、今後に役立つことは間違いありません。そして、さまざまな情報を仕入れて、自身の仮説をクリアにしていければベストといえます。 

与えられた仕事は100％完遂する

「70％くらいのパワーで与えられたタスクは完了させて、ほかのことにリソースを費やしたい」。新入社員ほど、自身が受け持つ業務の幅を増やすために、このように考える傾向があります。

当然、最初は慣れない仕事ばかりで難しいかと思います。しかし、「必ず完遂をする」という心がけを忘れないでいただきたいです。与えられたタスクを完遂したという実績は、ハロー効果も含めて、その後の社内ポジションに反映されやすいためです。

だからこそ、ほかの業務にリソースを分散させるのではなく、まずは目の前のタスクに集中することが重要です。

キーパーソンと個人的な人間関係を作る

上司を含めたキーパーソンから信頼されると、あなたのことを気にかけてくれるようになります。多くのチャンスを与えてもらえるようになり、高く評価されることにつながるでしょう。その結果、昇給や昇進につながるなどの、得られるメリットが非常に大きいです。

コツとしては、相手に「寄り添う」意識が重要です。部下としての目線だけはなく、同じ上司の目線で物事を捉えられるようになると、信頼獲得へのスピードは格段に上がるはずです。

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まとめ

転職を成功させて、一息ついている人も多いかもしれません。しかし、転職は「自身のキャリアを築いていくための手段」ということを忘れてはいけません。

ぜひ、自分が得たいスキルや経験を、積極的に獲得しにいってください。何か不安や悩みがある場合には、エージェントに相談してみることが得策です。

転職希望者のキャリアやスキルを軸に、どのように転職後のスタートダッシュにつなげるかをぜひ相談していただきたいと思います。