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銀行員から営業コンサルタントへ。長期的な視点でキャリア形成をサポート。「今は転職すべきではない」と伝えたエージェントの真意とは

左:前田 曜様l株式会社セレブリックス
右:高木 土筆l株式会社アサイン

営業・販売支援のプロとして営業コンサルティング会社への転職を決めた前田さん。

前職ではまさに安泰と言われる銀行に勤めていましたが、そのキャリアを離れて20代という早い段階で転職を決断しました。

今回は転職を決断した背景や今後のキャリアの方向性、数ある転職エージェントのなかでもアサインに決めた経緯についてうかがいました。

銀行として得られるスキルに疑問を持ったことが、転職のきっかけに

–そもそも前田さんは、どういう就職活動の軸があって銀行への就職を決めましたか。当時は営業をやりたいと思っていたのかなど、バックグラウンドについて教えてください。

営業に対して何かこだわりがあった訳ではなく、「文系なら営業をやるのだろう」というある種の運命だと捉えていました。

金融業界を志望した理由としては、大学で金融系のゼミに所属しており、金融に関する予備知識や業界に対するイメージが湧いていたからです。

無形商材で幅広い業界と関わることができ、それでいて「世の中には欠かせないお金に関わる金融業界=銀行」という経緯で、銀行への就職を決めました。

–なるほど。では、ほかの銀行ではなく前職に就職を決めた理由は何でしょうか。

メガバンクより少し規模が小さい前職の銀行だと、関われる業務の幅が広いのではと考えたからです。

あとは個人的に「メガバンクに勤めると自分自身が埋もれてしまう」という心配があったんです。

であれば、メガよりも1つ下がったところで自分の価値を発揮したほうがよいと考えました。

–前田さんは、当時は入社3年目で転職をされましたね。前職での銀行員のときに、自分のキャリアに対して何か課題感・不安感はありましたか。

入社した頃から多少の不安はありましたが、支店での融資係が終わって2年ほど営業をやっていたときには、今後に対する不安が大きくなっていきました。

一番のきっかけは「今のスキルは銀行でしか役立たないのでは」と感じ始めたことです。

銀行に勤めると、銀行ならではの経営者と話ができるなどのよさがある一方で、お金に関わることや経営者の個人的な悩みを解決する、一種の「何でも屋」のようになっていると感じました。

しかしそれを裏返すと、銀行を離れた自分自身が誇れる専門性やスキルがないなと。これがキャリアの不安要因として一番大きかったと思います。

–なるほど。普通に仕事をしていたら、そういった気づきを感じる機会がなかなかないと思いますが、何がきっかけだったのでしょうか。

これまでは、銀行員全員が支店長を目指し、ジェネラリストを目指すといった流れがありましたが、今の世の中ではジョブ型雇用や専門性みたいなことも言われてきていて。

そういったキャリア形成における変化を感じていたのが大きいと思います。

あとは、自分の先輩や上司を見たときに「部下ができて役職がつくものの、業務としてはあまり変わらない」という印象がありました。

このように、世の中の外的な部分と銀行内部の様子を総合的に判断して、「銀行で昇進するというキャリアでよいのか」と疑問を抱くようになりました。

安泰な銀行員としてのキャリアを離れ、転職を決めた理由とは

–世の中の風潮があるものの、大手の銀行マンだった訳ですから安泰は安泰ですよね。そういったなかで転職すると決意した当時は、どのような思いでしたか。

不安は少なからずありました。銀行であれば多分潰れることはないだろうし、それなりの収入や地位が確保されていました。

また、年功序列の傾向が強いので、長く居ればそれなりのポストには行けるだろうと予測もできました。

そういったなかでも転職に踏み込んだ理由としては、やっぱり自分のやりたいことや将来の人物像を考えたときに、「なるべく早く動いたほうがメリットが大きい」と思ったからです。

だから、早く決断ができたのかなと思いますね。

–なるほど、転職のほうが得るものが大きいと考えたのですね。では、実際に転職活動を始めてからは何か不安はありましたか。

不安としては、情報不足が大きいですね。私のように初めて転職活動する人が持っている情報と、エージェントが持つ情報の差はかなり大きいと思っています。

「銀行員からどの程度のキャリアチェンジができるのか」「そもそもどの業界に現実的に行けるのか」など、きちんと情報をキャッチアップできるのかが不安でした。

あとは、転職活動のスケジュールです。

日中は営業活動をしているので、抜け出して転職活動を進めるのも難しく。平日の夜や土日、またリモートであっても平日のできるだけ遅い時間帯のほうがありがたいと思っていました。

このように、現実的なスケジュールの面での不安が大きかったですね。

価値観や転職軸を確認する初回の面談が、アサインでの支援を受ける決め手に

–前田さんとは転職の1年前にも1度面談をさせていただきましたが、当時のことを覚えていらっしゃいますか。

そうですね。最初に電話で話したのを覚えています。

–あのとき、社会人経験年数などを考慮して「今、銀行員を辞めるべきじゃないですよ」と明確に伝えたと思います。正直そのときはマイナスに感じたのではないでしょうか。

個人的にはもうポジティブで。転職エージェントは内定が出て、その人の転職が決まって初めてビジネスが成り立つわけじゃないですか。

あえて求職者に対して「転職しないほうがよいです」とは普通言えないと思っていたんです。

しかし、僕の状況を加味して転職しない選択を提示してくれたので、むしろネガティブなところはなかったですね。

–当時アサインでの面談や選考対策を振り返って、印象やクオリティなどはいかがでしたか。

自分自身のイメージとしては、とても手厚くサポートしていただいたという印象です。

具体的には、自分の将来やりたいことや、それに向かってどうアピールをしていくべきかなど、切り詰めて一緒に考えていただきました。

本当に手厚く、かつスピード感を持って支援していただけたと思います。

–転職エージェントは、アサイン以外に利用しましたか。

最初の相談という形で、ほかに1.2社ほど話をしました。

–そこから転職活動する上で、アサインで支援を受けようと決めてくださった理由は何でしょうか。

そうですね。ほかで相談をしたのは大手の人材エージェントで、結果的に求人をいっぱいもらったんです。

大手エージェント側のスタンスとしては、「求人の数を打っていけばどこかに当たるだろう」という意図を感じてしまいました。

また、いただいた求人が金融系に寄っていたので、銀行という前職のキャリアから行きやすいところに誘導されているという不信感も感じました。

このように、他のエージェントと比較して、最終的にしっかり私のキャリアに向き合ってくれたアサインにお願いしようと決めました。

–アサインでの支援で、印象に残っている点はありますか。

アサインでの担当エージェント高木さんが元々金融業界にいらっしゃったので、業界のベースを理解していただけたのが、まず安心できました。

また、自分の人生のなかの判断軸や、これまで高校なり大学でどう意思決定をしてきたのかなど、自分の価値観を大事にしていただけたのもよかったです。

特に「私が35歳や40歳になったときに、周りの人にどのような自己紹介をしたいですか」と聞かれたのが、強く印象に残っています。

結局はこの回答こそが最終的に目指したい姿だと思いました。

その姿から逆算をしていただき「今のタイミングだと、こういうキャリアの選択がある」などと提示していただきました。これがとても納得感があり、自分の考え方ともマッチをしていたと思います。

営業のプロを目指せる会社に内定。早々に昇進の機会を掴む

–実際にアサインで対策や面談を進めてきて、営業コンサルティング会社の内定を獲得されましたが、最終的にこの会社に決めた判断軸はどこでしたか。

一番大きかったのは、自分が将来目指している姿やなりたいところに対して、より近道であり、手段として適していると思ったからです。

アサインのエージェント高木さんと面談しているなかで、自分の将来に目指したい姿が営業の責任者や営業のマネージャーといった、売上を自分の手で担えるポジションであることが明確になりました。

今後のキャリアを踏まえたときに、さまざまな商材に関われることや営業という分野でプロフェッショナルになれることが、この会社に最も魅力を感じたところです。

–周りの方の後押しや前田さん自身の決断もあると思いますが、当時を振り返ると転職先の決め手は何が一番大きかったですか。

基本的には、自分のなかで決断しました。

このまま銀行に残ったときの自分の姿と、転職したときの自分の姿を考えたときに、転職したほうが純粋にワクワクした・ポジティブな感じがしたからです。

–転職した今、どのような業務をされていますか。

今は営業代行の部門にいて、プレイヤー業務をやりながらも、同時にメンバーの数字を取りまとめたりクライアントと折衝したりと、1つのプロジェクトのなかでリーダー、社内的にはチーフという役職を果たしています。

商材としては、グローバルなBtoBの展示会のプラットフォームを扱っていて、カスタマーサクセスの領域の支援をしています。

入社当時から、まずは営業プレーヤーとしてスキルを高めていきたいと考えていました。

インサイドセールスからカスタマーサクセスまであらゆる領域をやらせてほしいことを希望として会社に伝えていたので、現状で幅広い業務を任せていただけることになったのかなと予測しています。

–なるほど。では今後、想定していたリーダーやマネージャーというポジションになられるという形ですね。

順調にいけば、おそらくプレーヤー業務を減らしていって、純粋なチーフという社内の役回りとして部下をマネジメントする立場になっていくと思います。

–チーフにまで昇進するスピードは、相対的に見て社内では早いほうなのでしょうか。

今の上長からは、かなり早いと言われています。

今はまだ純粋にプレーヤー業務が多いので、大前提として数字を残すという点も大事にしています。

ほかにも、例えば営業プレイヤーをやっているなら、上司の仕事を奪ってクライアントの報告書を作らせてもらうとか。

そういう1個上の役職の仕事を見据えながら仕事をすることを意識してきたので、そこも昇進のスピードに影響していると思います。

転職から1年半。キャリアの考え方への変化や今のポジションは

–今、転職されて1年半というタイミングですが、前田さんが転職を始めるにあたって目指すキャリアにおける最適な選択肢として現職のポジション・仕事内容は合っていたでしょうか。働いてみてどのように感じましたか。

転職前の予想と一緒で、現職を選んでよかったと思います。

銀行にいるときは、そもそも営業が分業化されていることやインサイドセールスのような言葉すら知りませんでしたが、現職では1つレイヤーを上げた営業の仕事ができています。

あと今の会社は、いろいろな商材に携わりながら「組織としていかに成果を上げていくか」というマネージャーや責任者としての必要なスキルを習得できる環境です。

最終的に自分が目指しているマネージャーや責任者として、必要なスキルが身につけられるという点でも、転職を決めてよかったと思います。

–今はどういうモチベーションで業務に臨んでいらっしゃいますか。

短期のものと、中長期のものがあると思っています。

短期的なところだと、いかに社内的に上のポストに行けるかです。

構造上、ポストを上げていけば直接クライアントと折衝できますし、自分の予算を持つこともできます。

そして中長期的なところで言うと、プレーヤーとしてのスキルとマネジメントスキルの両立です。

現在は、プレイヤーの段階からマネジメントサイドに移ろうとしているときで、今後は「部下にいかに成果を出させるか」が、これから重要になる領域だと考えています。

–なるほど。転職活動当時から一貫してキャリアに対しての感度が高く、今もこうなりたい姿や目指すキャリアに向かって着実に進められている印象を受けました。今後の活躍・昇進が楽しみです。本日はありがとうございました。

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