大企業とベンチャー、どちらが正解か
転職を検討する際に、大手企業かベンチャーかで迷われる方も多いのではないでしょうか。当コラムではどちらが良い悪いといった二元論ではなく、ベンチャーで働くことについて様々な観点で触れていきます。
仕事の見本となる人が近くいる
ベンチャーで働くという選択肢が頭にあるということは、恐らく成長意欲の強い方だと思います。成長速度を速めたいと考えている方にとってはベンチャーは非常に良い環境だと言えます。
成長という観点では良い見本があると無いでは大きな影響があります。何かスポーツの経験のある方だとイメージが湧きやすいと思いますが、上手くなりたいと思った時、プロ選手のプレー動画を見たのではないでしょうか。
良い見本が無い中で練習をしても上達のスピードが遅いどころか、変な癖がついてしまったり、最悪の場合、怪我の原因になることも珍しくありません。仕事の世界でもこれは同様です。
ベンチャーであれば経営陣が近くにいることが多く、それはつまり良い見本が近くにいることを意味します。その見本となる人物がいる中でその人の真似をしながら、果敢に挑戦していくことで成長出来るでしょう。
意思決定のスピードが速い
これはよく言われることではありますが、従業員数1000名の会社と20名のベンチャーでは意思決定のスピードが明確に異なります。
『会議が多い割になにも進展がない』
こういった不満を抱えているビジネスパーソンも多いと思います。
ベンチャーでは意思決定が日々目の前で行われており、かつ従業員が少ないということはすぐ近くに経営陣がいることも多いです。そうなると経営陣の意思決定に対して直接その背景を聞くことも出来ます。
『スピード感をもって仕事がしたい』『日々同じことを繰り返している自分のキャリアが不安だ』、といった悩みを抱えている方にとっては非常に良い環境になると考えられます。
仕組みをつくる側になる
大手企業の良いところの一つは仕組みが整っていることだと言えます。しかし、これは人によってはデメリットだと感じる場合もあります。
『もっとこうしたら良いのに』と感じていながらも、意見が通ることは少ないかもしれません。意見が通ってからも現場に落とし込まれるまでに時間を要する場合も多いのではないでしょうか。
ベンチャーというのは多くの場合は仕組みが無い、もしくは仕組みが決まり切っていないことが多いです。
より効率的に業務を遂行していきたい、会社や組織を一緒につくっていきたい、と考えている方にとってはこれ程面白い環境はありません。その上、転職市場では仕組みをつくってきた経験はとても高く評価される傾向にあります。
しかしベンチャーも玉石混交であり、どのようなベンチャーに飛び込むべきなのかは自身のキャリアに本気で向き合い、深く考えた上で選択をしてほしいと思います。
入社する前に経営陣だけでなく現場で働いているメンバーとコミュニケーションを取ると実態がどのようなものなのかが分かる場合も多いです。
『ベンチャーであれば成長出来る』という短絡的な意思決定ではなく、人生の分岐点であることを慎重に捉え、その上で覚悟が決まるのであれば是非果敢に挑戦してほしいと思います。
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