コンサルタントの案件へのアサインメントの流れとは
コンサルティングファームでは、案件を獲得すると次にその案件を実行(デリバリー)するためのメンバー募集を行うことになる。メンバーを案件に配置することを「アサインメント」と言い、一般的には「○○のプロジェクトにアサインする/アサインされた」といった表現をする。
その方法は大きく分けると以下の2つとなる。
①社内に向けて募集をかける
多くのファームでは転職サイトのようなポータルサイトが社内向けに用意されており、そこでメンバーを募集することになる。プロジェクトを獲得したプロジェクトマネージャーは、プロジェクトの内容や開始時期、必要な人員数や求めるスキルなどを社内ポータルに登録する。
新入社員やアサインされているプロジェクトの終了が近いメンバーは、このポータルを確認して次のプロジェクトを探す作業を始める。ポータルでアサインの希望を出すと、プロジェクトマネージャーとの面談が行われ、この面談を踏まえてそのプロジェクトにアサインされるかが決定する。
ファームによって、どのようなプロジェクトでもアサイン希望を出せる場合と、自分の属する部門内のプロジェクトにのみ出せる場合とがある。
②パートナーやマネージャーが直接指名する
この場合は、前述のようなポータルサイトは介さずに、プロジェクトを指揮するパートナーやマネージャーが直接声をかけて集めることになる。上記ポータルを介さずに直接集めるケースも存在する。
多くのプロジェクトファームでは上位のパートナーを中心とした派閥のようなものが存在し、その中でパートナーなどからの指名でプロジェクトメンバーが組成されることもある。また、上司とリレーションを築き、自らが希望するプロジェクトへのアサインや既存プロジェクトからの異動を実現させる場合も存在する。
以上がアサインメントの流れである。
入社直後の研修などでは基本的に①の方法が案内されることになる。もちろん一番最初のアサインメントや今までとは異なる業界・分野のプロジェクトを希望する場合は①の方法を利用することになるが、プロジェクト内で一定のバリューを出すようになると、②によるアサインメントが多くなる傾向にある。
パートナーやマネージャーとしても、一緒にプロジェクトをデリバリーしたことのあるメンバーの方がどの程度の実力や知見を持っているかを把握しており、安心して新しいプロジェクトを進められるので、可能な限りは直接アサインしたいと考える。
案件にアサインメントされていない状態を「アベイラブル」と言い、しばしば俗称で「アベっている」という表現がされる。コンサルティングファームでは、コンサルタントが稼働していないと売上が発生しないので、各メンバーの稼働率が重要となっている。アベイラブルの期間が長いと稼働率が低くなり、コンサルタントとしての評価が下がっていくことになる。よって、足元でアサインされているプロジェクトが終わりそうになった場合、基本的にはアベイラブル期間が発生しないように次の案件を探す必要がある。
人事セクションとしてもアベイラブル状態のメンバーを減らしたいと考えているので、次のプロジェクトが決まっていないメンバーに対しては、何らかの方法で次のプロジェクトを決めるように促すことになる。社内ポータルには、そのメンバーがこれまで経験したプロジェクトや持っている知見などが登録されているので、そうしたものから適切なプロジェクトを提案することも人事セクションの役目となっている。
また、パートナーやマネージャーとしても、なるべく多くの案件を獲得して売上を増やしたいと考えるので、自分と関わりのあるメンバーのアサイン状況を見て、デリバリーが終わりそうなメンバーをプロジェクトの提案段階から参加予定メンバーとして立てていることが多い。
こうした状況の場合は、スタッフクラスのメンバーでもプロジェクトのデリバリーをしながら別のプロジェクトの提案活動を手伝うことがあり、提案したプロジェクトが獲得できた場合は、継ぎ目なくそのプロジェクトにアサインされる、といったこともしばしば発生する。
アサインメントされるプロジェクトの数については、スタッフと呼ばれるマネージャー未満の役職の場合、基本的には1つのプロジェクトにのみアサインされるが、マネージャー以上の役職になると、同時に複数のプロジェクトにアサインされることがあり、この場合「プロジェクトAに70%、プロジェクトBに30%」というように工数が配分される。
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